イージスシステム ロッキード社製 事前提案

2021年04月7日

穀田委員

 日本共産党の穀田恵二です。  初めに、北朝鮮をめぐる問題について茂木外務大臣に質問します。  今月二日に行われた日米韓三か国の安全保障担当の高官協議は、共同声明で、北朝鮮の核及び弾道ミサイル計画に関する懸念を共有し、非核化に向けた日米韓の緊密な協議を通じてこれらの課題に対処し解決するというコミットメントを改めて確認するとともに、朝鮮半島の平和と安定の維持のための協力が必要不可欠であることで一致したということを明らかにしています。  また、三か国は米国の北朝鮮政策の見通しについて協議したとし、今回の協議を経て、バイデン政権が近く北朝鮮政策の見直し作業を終えるとされています。  茂木大臣、北朝鮮の完全かつ検証可能で不可逆的な核放棄を始めとする朝鮮半島の非核化は、関係国の対話と交渉の最大の目標にされるべきだと思うが、基本的な大臣の御所見を伺いたいと思います。

茂木国務大臣

 我が国として、国連安保理決議に従って、北朝鮮によります全ての大量破壊兵器とあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄、いわゆるCVIDを求めていく方針に変わりはありません。  先般の日米2プラス2におきましても、朝鮮半島の完全な非核化へのコミットメントを再確認するとともに、北朝鮮に対しまして、このCVIDが明記をされております国連安保理決議の下での義務に従うことを求めたところであります。  今後も、日米、そして先日、安全保障担当補佐官の会議もありましたが、日米韓の三か国で緊密に連携して、中国、ロシアを含む国際社会とも協力しながら、関連する安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の非核化を目指していきたいと思っております。

穀田委員

 高官協議の共同声明は、拉致問題の早期解決についても議論したとあります。  菅総理は、今月十六日に予定されている日米首脳会談で、日米同盟の協力の中で進めていくことを確認したいと述べていますが、日本は北朝鮮と日朝平壌宣言を結んでいます。関係国と今お話がありましたが、関係国とも連携しながら平壌宣言に基づく外交解決を目指す努力を強めるべきだ、そのことを改めて主張しておきたいと思います。  次に、前回、四月二日の当委員会での質疑に続き、政府が陸上イージス代替策として導入を進めるイージスシステム搭載艦のレーダー選定問題について、中山副大臣にお聞きしたいと思います。  私は、前回の質問で、防衛省がロッキード・マーチン社のレーダー選定の直前の二〇一八年七月二十三日に行われた米国ミサイル防衛庁のグリーブス長官と西田整備計画局長らとの会談のやり取りを記した文書、会談記録と言ってもいいでしょう、について、防衛省が提出を拒否している問題をただしました。  その際、防衛省が情報公開法に基づき定める審査基準には、基本的考えとして次のとおり定めていることを指摘しました。「基本的考え方」には、「ある行政文書に一部不開示情報が含まれていた場合においても、これをもって当該行政文書そのものを不開示とすることは法の許容するところではなく、この場合には原則として部分開示により対応する。」このように定めています。  中山副大臣、この規定に照らせば、私が再三提出を求めているグリーブス長官との会談記録についても、米側との関係などを理由に提出を拒むことは、情報公開法に反する行為であって、法的に許されない。したがって、部分開示により対応すべきではないんですか。お答えいただきたいと思います。

中山副大臣

 ありがとうございます。  御指摘の会談記録につきましては、提出するよう御依頼をいただいておりますが、その取扱いについては、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の五条の規定に倣いまして、これを公にすることにより米側との信頼関係が損なわれるおそれがあるほか、我が国の安全が害されるおそれがあることから、その内容を公表することは困難であることを御理解いただきたい、そのように思います。

穀田委員

 前回もそうなんですけれども、今回もそうなんですが、問題は、内容の秘匿性にすり替えてもらっては困る。  防衛省自らが定める「基本的考え方」では、行政文書の内容に一部不開示情報が含まれているとしても、文書そのものの提出を拒むことは法的に許されません。したがって、会談記録については、一部黒塗りしてでも提出するというのが防衛省の取るべき態度ではないんですか。

中山副大臣

 毎回同じ内容を回答させていただいておりますけれども、グリーブス長官と西田局長が面会をした記録、これに関しては、会談記録という形であったこと、これは両者の名前が出ているわけでございますので、会ったという事実はあるわけでございますけれども、それ以上の中身に関しては、先ほど来申し上げている理由によって開示できないということでございます。

穀田委員

 中山副大臣は、いわば黒塗りする理由を繰り返しているにすぎないんですね。  私が指摘しているのは、防衛省の規定では黒塗りしてでも出すことになっているんじゃないかということを聞いているわけですよね。だから、全然かみ合っていないわけです、答弁が。内容の秘匿性にすり替えてはならないということを私は何回も言っているわけですよ。  大臣は、グリーブス長官との会談記録は、前回も、四月二日ですけれども、こう言っているわけですね。保秘性が、保秘のレベルが高いというわけです。  それじゃ聞きますけれども、会談記録の保秘レベルは一体どの程度のものなのか。特定秘密指定なのか、省秘指定なのか、お答えいただきたいと思います。

中山副大臣

 改めて申し上げますけれども、この会談記録の提出については、その取扱いというのは理事会で御協議いただくものとまずは承知をいたしております。  防衛省としては、当該会談記録の内容を公表することは困難ではありますけれども、理事会で協議していただく内容を踏まえて、どのような形で対応できるか、この件について検討させていただきたいとは考えております。  他方で、情報については注意情報ということでございます。(穀田委員「もう一度」と呼ぶ)注意情報ということでございます。

穀田委員

 注意情報だと。  そこで、皆さんのところにお配りしている資料の二枚目を見ていただきたいと思います。これは、私の資料要求に対して防衛省が二〇一九年五月に提出した「イージス・アショアの候補地について」という戦略企画課作成の文書であります。保秘レベルは秘指定ですけれども、防衛省は一部黒塗りで提出しています。  理事会の話にしては駄目ですよ。このように、防衛省は、保秘のレベルがたとえ秘指定であったとしても提出しているわけです。こうした過去の経過からも、グリーブス長官との会談記録そのものの提出を拒否するということは余りに不当です。  これは、全部コピーするわけにいかなかったから一つ目だけやりましたけれども、こういうふうに出ているわけですよね、ちゃんと秘と書いて。それで、これは黒塗りの資料を含めて全部出ているわけですよね。だから、出さない理由は全くないということなわけです。だから、不当じゃないかと思います。

中山副大臣

 ありがとうございます。  穀田先生の方からも、今、資料は全部あえて参考で出さなかったという御指摘ございましたけれども、まさにこの資料というのは五ページの資料でありまして、そのうちの一部はこのように、本当にノリ弁当みたいになっていますけれども、あと、これ以後のページ、前後含めて、部分開示をしているということでございます。  今回も、局長の名前、長官の名前はしっかり開示をしておりまして、内容については公開するわけにはいかないということで先ほど来御答弁申し上げているということで、御理解をいただきたいと存じます。

穀田委員

 いや、それは違いますよ。話をずらしたらあきません。やり取りの文書と言っているんですよ。  これは、これまで提出されたのは、今言いますけれども、この秘指定の文書だけじゃないんですよ。私が防衛省に言って資料要求したものでいいますと、保秘のレベルが特定秘密指定であっても出ているわけですよ、こんなふうに。特定秘密指定であっても出ています。そして、その文書を全部足しますと、それこそ数十センチの、数十種類であり、三十センチになります、私が持っているのは。だから、それだけの量の文書を、特定秘密指定であっても提出してきた。  ところが、グリーブス長官との会談記録を言っているんです。面接した記録を言っているんじゃないんですよ。会談記録、やり取りについて、その文書について、防衛省自らが定める審査基準で情報公開法に反するとしている、にもかかわらず、提出そのものを拒否している。ほかの話にすり替えちゃ駄目なんですよ。それを出しなさい。余りに不当だ。いかがですか。

中山副大臣

 出せないものは出せないということでございます。特定秘密、注意云々かかわらず、出せないというものは出せないということです。

穀田委員

 そこまでして会談記録の、会談記録なんですね、出せないものは出せないんじゃなくて、出すべきものなんだということははっきりさせなあかん。  皆さん、間違ったらあきませんよ。会談記録の黒塗りを全部外せと言っているんじゃないんですよ。黒塗りでいいから出しなさいと言っているんですよ。  だから、会談記録の提出をかたくなに拒否するには、実は別の理由があるんじゃないですか。つまり、既に会談記録を廃棄しているんじゃないか、非開示部分を一部黒塗りして提出しようにも、できないんじゃないんですか。

中山副大臣

 文書自体はございます。  ただし、先ほど来申し上げたように、五条の三項によって出せないというふうに申し上げているわけです。

穀田委員

 何度も言いますけれども、内容の秘匿性の話をしているんじゃないんですよ。全然分かっていない、あなたは。  では、聞きますけれども、会談記録はあると。そうすると、一体、どの部署が作成し、現在保存しているのか。直接御覧になっているわけだから、答えられるはずだと思います。

中山副大臣

 防衛省の防衛計画課の方が所持しているということです。

穀田委員

 それなら、防衛計画課が提出できるはずだと思います。私は、直ちに出すべきだと思います。  何度も言いますように、内容の秘匿性の話をしているんじゃないんですよ。会談記録を保存しているのが事実だったら、一部黒塗りにしてでも提出できるはずだ。ところが、それをかたくなに拒み、提出そのものを拒否するというんだったら、下手したら廃棄しているんじゃないかというのを疑わざるを得ないから聞いているわけですよね。  防衛省自らが、情報公開法に反すると定める審査基準を無視し、もし、こういう形で提出しないとするのであれば、この間出されている様々な文書、行政文書でこんなことが許されれば、今後、防衛省にとって都合の悪い行政文書は幾らでも提出を拒否することが可能になってしまう、そういう問題なんだということなんですよね。だから、そのことを厳しく指摘しておきたいと思います。  中山副大臣は、米国ミサイル防衛庁のグリーブス長官について、現在のヒル長官にも再三再四確認したが、誠実な仲介者としての役割を担っている、ロッキード社のSPY7を推すようなことは一切なかったと繰り返し強調されました。  そこで、私もグリーブス長官について調べてみました。  グリーブス長官は、防衛省がレーダーの選定を行っていた二〇一八年二月から七月までの間に、米議会で二回、三月には上院軍事委員会で、四月には上院歳出委員会国防小委員会で証言しています。その内容は、いずれも、ロッキード社が製造した長距離識別レーダー、LRDRの能力をすばらしいアセットだと称賛するものでありました。  グリーブス長官が称賛したLRDRはSPY7と同じ技術を用いたもので、防衛省がSPY7を選定した理由もまさにそこにあった。このことを見ても、グリーブス長官がSPY7を推奨する立場にあったことは明らかであります。  しかも、中山副大臣が再三持ち出す現在の長官のジョン・ヒル氏ですけれども、彼は、防衛省のレーダー選定当時、グリーブス長官の下で副長官を務めていた人物ではありませんか。そのような立場にあった者がグリーブス氏を誠実な仲介者と述べたからといって、長官と副長官の関係なんだから、そんなの何の裏づけにもならないじゃありませんか。

中山副大臣

 私は先日、今穀田先生が御指摘なさったように、グリーブスMDA長官、当時、がSPY7、当時LMSSRを採用するよう働きかけたとの事実はないというふうに申し上げました。  現在の整備計画局長から現在の米国ミサイル防衛庁、MDA長官であるヒル長官にも何度も確認をして、御指摘のグリーブス長官の訪日時を含め、米国ミサイル防衛庁は誠実な仲介者としての役割を担っており、公平公正に業務を遂行したところ、米国ミサイル防衛庁が圧力をかけた事実は一切ないという回答を得ております。  いずれにしても、二〇一八年に実施したイージス・アショアのレーダーなどの構成品の選定において、SPY6とSPY7の比較を行った際に、SPY7は、より広いエリア、それからより高い高度において探知可能で、同時により多くの目標を追尾できるといった基本性能に加え、後方支援、経費についても高い評価を得ており、総合的に評価した結果、SPY7を選定したということであります。  したがって、米国のミサイル防衛庁から圧力を受けたとか、かけたとか、あとは米国議会での証言内容、私は、そのお二人の関係も含めて、穀田先生が御推察するような認識と私の持っている認識とは全く違うということでございます。

穀田委員

 認識の話をしているんだったら、私は事実をまず述べている。ファクトを述べた。  つまり、副大臣は誠実な仲介者と言うから、そういうことはあり得ないと。少なくとも、米議会でこれを推奨する立場に立っている。それから、ヒル長官という、そういうことを述べた証言をあなたは引用されるけれども、その方は当時の長官と副長官の間でやっていた人で、何らそういうことについて誠実な仲介者という位置づけの論証にはならぬということを言っているわけです。論理の問題を言っているわけです。  グリーブス長官は、米議会で、ロッキード社のLRDR、先ほど述べたように称賛する証言を行っているわけですよね。このLRDRというのは、SPY7と同じ技術を用いて製造されたもので、今るるお話ありましたけれども、防衛省がSPY7を選定した理由もまさにそこにあったわけです。そのことからも、グリーブス長官がSPY7を推奨する立場にあったことは事実なのです。  しかも、そのグリーブス氏を誠実な仲介者などと言うことについて、先ほど述べたように、現在のヒル長官、何かというと何回もすぐ現在の長官の話をしはるわけやけれども、簡単に言うと前の部下なんですよね、一緒にやっていた人なんですよ。そういう意味でいいますと、グリーブス長官の今お話ししたように副長官を務めていた方であるわけです。そんな立場にあった人が、幾らグリーブス氏を誠実な仲介と述べていたからといって何の裏づけにもならない、それは世の中の常識だということを言っておきたいと思います。  更に議論を進めたいと思います。  配付資料の一枚目にありますように、防衛省が示したレーダー選定に関する主な経緯です。ここにあるように、防衛省は、二〇一八年六月十二日に二つの提案、SPY7については米国ミサイル防衛庁とロッキード社から、SPY6についてはミサイル防衛庁から、それぞれ受領したと説明してまいりました。  そこで確認しますが、防衛省では、二つのレーダーの提案を受領した六月十二日以前にロッキード社からSPY7、当時はSSRの提案を受けたことはないと述べていますが、それは間違いありませんね。

中山副大臣

 昨日、四月六日の野党合同ヒアリングで事務方からお答えを申し上げておりますが、御指摘の点につきまして防衛省内で確認をさせていただきましたところ、イージス・アショアの構成品選定に関わる提案書を受領したのはあくまで六月十二日でございまして、提案要求書の発出、二〇一八年四月十六日以降、二〇一八年六月十二日までに防衛省が米国政府などからレーダーに関わる提案を受けたという事実はございません。

穀田委員

 果たして本当なのかということであります。  二〇一八年二月十一日付の産経新聞を見ると、ロッキード社のブラッド・ヒックス担当副社長がインタビューに応じ、ソリッド・ステート・レーダー、つまりSSRを日本側に提案していると明らかにしています。  中山副大臣は、今、事務方との話や、るるされましたけれども、この件について事務方から説明を受けていないんですか。

中山副大臣

 穀田先生が今日御質問なさるということに関連して、一連のいろいろな話を私ども共有はさせていただいておりますが、産経新聞の具体的な報道内容に関しては、私は残念ながら承知は今現在いたしておりません。

穀田委員

 では、報告は一般論として受けたけれども、その事実は知らないということですね。これは、知らないということでは済まない問題だと思います。  産経新聞の電子版には、取材に応じたヒックス担当副社長の発言の詳細が掲載されています。それを見ますと、ヒックス氏は、防衛省にはロッキード・マーチン社が開発中のSSRの御提案をしている、こう述べています。私どもとしてはMDA、ミサイル防衛庁を通じてデータを提供していると述べている。まさに公表しているわけですね、こういう形で。  防衛省は、先ほど来お話しのように、二〇一八年六月十二日以前に提案を受けたことはないと言いますけれども、ロッキード社の担当副社長は、二〇一八年二月の時点で既に防衛省にSSRの提案をしてきたと公言しています。防衛省の説明と違うんじゃないですか。

中山副大臣

 いろいろな御紹介等は存在をしているということだそうでございますが、具体的な提案という意味では、それには当たらないというふうに考えてございます。

穀田委員

 今の話だと、これは知っているということになるんですか。何か、提案に当たらない、説明だと。そういう、話をそこから、いろいろ聞いて、ごまかしちゃ駄目ですよ。  だから、今までの防衛省の説明と違うじゃないかということを聞いているわけですよ。

中山副大臣

 今までの防衛省の説明と違うんじゃないかという御指摘でございますが、違いません。

穀田委員

 どう違わないんですか。彼らは少なくとも、私どもとしてはロッキード・マーチン社が開発中のSSRの御提案をしている、説明を受けたかどうかは知らぬけれども、していると。あわせて、私どもとしてはMDA、ミサイル防衛庁を通じてデータを提供していると明確に述べているわけです。  だから、今お話ししたように、提案している、データを提供しているということは、事実と違うじゃないですか。

中山副大臣

 私ども防衛省としましては、今先生御指摘のロッキード・マーチン社の副社長の話ということよりも、ロッキード・マーチン社とMDA、それから防衛省を含めて、先ほど来申し上げているように、また、先日来申し上げているように、総合的にこの日本のミサイル防衛を、能力を高めるという形で、ほかのSPY6、7も含めて、全ての候補に対して公平公正に案内をし、そしてそれの提案を受けているということには変わらないということでございます。  提案要求書の発出であります二〇一八年の四月十六日以降、二〇一八年の六月十二日までに防衛省が米国政府などからレーダーに関わる提案を受けた、そういった事実は、これは先ほど来申し上げているように、ないということでございます。

穀田委員

 何回も言いますけれども、ないと副大臣は言っておられる。しかも、非常に微妙でして、ロッキード社とMDAには総合的に云々かんぬん、いろいろ話を聞いていると。  私は、そういうことを言っているんじゃないんです。ファクトを言っているんです、事実。相手方は、少なくともヒックス担当副社長は、産経新聞のインタビューに答えて、ロッキード・マーチン社が開発中のSSRの御提案をしていると、提案している、それから、MDA、ミサイル防衛庁を通じてデータを提供していると述べているわけです、明確に述べているわけですよ。  だから、先ほどあったように、ロッキード社とMDAと総合的に判断している、聞いているとかいうんじゃなくて、事実を彼は言っている、そういう指摘をしているということとなりますと、今までそういうことを提案を受けたことはないし、これは六月の十二日以降しか聞いていないということは、明らかに、そのことを副大臣が信じるかどうか別ですよ、そういうことについて事実と違うじゃないかということだけははっきりしているじゃないですか。

中山副大臣

 いかなるお言葉を、先ほど来いろいろ先生から御指摘を受けているんですけれども、私ども防衛省の認識としましては、提案ではなくて紹介を受けていることでありまして、それ以上でも以下でもないということでございます。

穀田委員

 では、紹介は受けたということですか。

中山副大臣

 紹介は受けたということです。

穀田委員

 これはまた重大ですよね。だって、今まで、そういう話について、提案やその他について受けたことはないと。提案と言おうが紹介と言おうが、事実、そういう話の接触があったということだけは極めて重大問題としてある。今までの事実は違うということがはっきりしたということだと思います。  私は、今お話がありましたけれども、ヒックス氏は、ロッキード社ではミサイル防衛などを扱うRMS事業部の担当副社長という立場でインタビューに応じているんですね、虚偽を語ったとは到底考えられないです。  このヒックス氏の発言に基づけば、防衛省は、二〇一八年二月の時点で既に、ミサイル防衛庁、ロッキード社からSSR、つまりSPY7の提案を受けていたということになるわけです。しかし、そのことを故意に隠して一連の選定手続を進めていたことになります。  ですから、中山副大臣、改めて事実関係についてきっちり調査して明らかにすべきじゃありませんか。今までそういうことについては一度も言ってこなかったわけですよ。そういう指摘をしたら、今度は、そういう提案を受けたんじゃないか、データが行っているじゃないかということを相手が言っている、そうしたら、紹介を受けた、こういうふうに変わってきていますよね。  事実と違う、そんな事実はないと言っていたものが、少なくとも紹介を受けたということに話が変わってくるということだけは、この数分間の事実で明らかですよね。したがって、事実関係をきっちり調査し、明らかにすべきではありませんか。

中山副大臣

 まずは、提案要求書に基づいて提案をされたということはないということでございます。  先生から、今いろいろ御懸念、表明がございました。この点に関しては、私の方もしっかり防衛省の方と交通整理をさせていただいて、また御報告もさせていただきたいというふうに思います。

穀田委員

 ここにある文言を、書いていますけれども、少なくとも六月十二日までは受けたことがないという話をるる何回も言っているわけですよ。それに対して、肝腎のロッキード社の担当副社長が提案しているし、データを提供していると公言しているわけですよ。そのことについて、あれほど、こういう問題について、私が、少なくとも六月十二日以前はなかったのかと何回も聞いているわけですやんか、この間ずっと。それについて、なかった、なかった、なかったと言っているわけじゃないですか。  そういうことからしますと、一体全体何を根拠に話をしていたんだと。聞かれたら、いや、それは紹介だと言うのじゃ話にならぬと思いますよ、私は。もう知らなかったということでは済まされない。もちろん事務方は知っているから、まあ、知らなかったと言って、次はちらっと言って、今度は、紹介を受けたと、こういうことを。それはあかんですよ、やはり。  少なくとも、なぜこれを問題にしているかというと、私は一貫して、この問題がSPY7先にありきではなかったのかという問題意識から聞いているわけですやんか。そのことは皆さんも知っているわけですよ。だから、一貫して事実を否定していた。その事実と違うということが明らかになると、これは提案じゃなくて紹介だでは済まされないと思います。  しかし、紹介があったということだけは事実だということだけは、今までと違う内容があったということははっきりしたと思うんです。  したがって、私は、このことから、二〇一八年二月二十七日から開始したという防衛省のレーダー選定の経緯から、主な経緯、書いていますよね、最初からロッキード社のSPY7ありきで行われたんと違うか、出来レースだったんと違うかということの重大問題だと思うんです。  したがって、私は、副大臣として、事実関係を徹底して調査し明らかにすることは当然の責務だと思います。先ほど調べるとおっしゃっていましたから、きちんと調べて、その事実について、そんな、提案だ何だ、データだなんてごまかさずに、今までと違う中身があったということは明らかになっている、そういう下での正確な回答をお願いして、終わります。