「議会制民主主義の発展をめざし こくた恵二君の国会対策委員長20年を祝うつどい」を開催
2017年10月3日
2017年7月30日、京都ロイヤルホテルで「議会制民主主義の発展をめざし こくた恵二君の国会対策委員長20年を祝うつどい」を開催しました。自民党から共産党まで与野党の政治家や京都の各界各層の代表ら約300人の方々に出席いただきました。
発起人には、河野洋平元衆議院議長、ジャーナリストの田原総一郎氏、大島理森衆議院議長、川端達夫衆議院副議長らに名を連ねて頂き、賛同呼びかけ人には、安住淳元民進党国対委員長、河野洋平元衆院議長、小沢一郎自由党代表、二階俊博元自民党国対委員長らに名を連ねていただき、ほか多くの国会議員の方々(日本共産党からは、小池晃書記局長、市田忠義副委員長、井上哲士、倉林明子、大門実紀史、辰巳孝太郎の各参院議員、笠井亮政策責任者、塩川鉄也、藤野保史、堀内照文、本村伸子、清水忠史、梅村さえこ、池内さおり、斉藤和子、宮本岳志の各衆院議員)、地元地域で日頃からたいへんお世話になっている方々に参加していただきました。
皆さんのスピーチの概要と動画をご紹介します。
●こくた恵二国会対策委員長のあいさつ
「私の信条は『わだつみの悲劇』を再びく繰り返すまい」だと話し、憲法前文に不戦の決意と主権在民が明記されているように「政治の最大の目的は戦争をしないことだ」
その上でつどいでは議会制民主主義の役割について大いに意見交流していただきたいと呼びかけました。
「議会制民主主義というのは数が重視されます。最終的には多数決で物事は決められなければなりませんが、その前には必ず少数意見の尊重ということがなければならないのが、民主主義の本来の姿です。少数意見の尊重。言うのは簡単ですけれども、少数者が意見を言うということがいかに難しいか、ということを穀田さんは20年間、繰り返し感じてこられたのではないか。私もかつて新自由クラブという少数会派におりましたから、その時の苦労、感情、気持ちというものは、いまでも忘れることができません」
「穀田さんのご苦労をもう一度思い出し、かみしめながら、議会制民主主義の今後の良き前進を心から期待するものです」
「こくたさんは信頼できる国会議員。共産党というのは、政治権力のチェック機関として非常に信頼している」
「安倍政権については、一強多弱の時代があまりに長く続きすぎた。森友、加計問題でも緊張感がゆるみ、国民からアンフェアだと映ったのではないか。共産党は追及も出来るし、その取材力もすごいものがある。こういうところは、私は信頼できると思う」
「日本の政治が全部集まったようで、ビックリしております。これもこくた先生のいわば人徳であり、政治家として積み重ねられた人脈であろうかと思います。私も34年の政治生活の中で国会運営にかかわる仕事がおおございましたので、こくた先生とのおつきあいも20年であります。だいたいこの立場というものは、上からああせえこうせえと言われ、各政党と交渉するにはどこかで接点を見つけないといけない、今度は下からなんでこんな決め方をしたんだと怒られ、たぶん共産党も同じなんじゃないかと思います。そういう20年間、『忍』の一字で来たわりには、こくた先生はいつも明るい顔で我々と対処なさる。本当にご苦労された20年であったと思います」
「20年間こくた先生を見ていると、3つの筋があるように思います。当然に共産党の方針という筋があります。姿勢から政策から、そういう筋がある。2つは国会運営、3つは政治家としてという3つの筋。特に2つ目の点で、憲法や国会法、規則、先例などの点でいろいろと教わることがあった。日本の政治のため、共産党のため・・・というと私の立場がありますが(笑い)、京都府民のために大いに頑張っていただきたい」
「私もいろんな議員の集いに出ますが、これだけ幅広い各党の国会議員がおられる会合は初めてです。いまただちに緊急の幹事長書記局長会談、国対委員長会談がこのテーブルですぐに出来るという、大変なことでございます。これは長年にわたるこくた先生の人脈といいますか、お人柄、『人間こくた先生』としてのおつきあいが信頼関係を作ってこられた、その成果だと思います」
「今日は着物でこくた先生がご参加されております。私もこくた先生とは2回いっしょに海外に行き、今度3回目を行きますが、外国へも着物を発信するということで頑張っておられます。奥様は染め物のデザイナーを専門にされておられますが、国会では四六時中奥様が首に巻き付いておられる(笑い)。愛妻家でございます。今日きっと悩まれたでしょう。奥様のネクタイか、京都人らしく着物か。いつもまっすぐに歩まれるこくた先生が、今日は悩みに悩まれただろうと思いますが、そういう気持ちもたいへん素晴らしいものだと思います」。
「国会対策委員長というポストが国際的にあるのかどうかはよく分かりませんが、ギネスに登録されたらたぶん登録されると思いますので、お勧めいたします」
「私は与野党の国対委員長を15年ほどやらせていただきました。・・・この前の方には国対関係者が多くとても話しにくいんですが、誤解を恐れず言いますと、国会が回っているのはここにいる人間が汗をかいて頑張っているから回っているんです。国会という場所は、ペン先でなく口論で交えますが、段取り七分、口論三分だと私は思います。・・・国民の不満や怒りがどこにあって、与党にそれをどう受け止めてもらうのかが段取りであって、記者はよく『談合だ』というんですがそうではありません。そういう点で言うと、穀田先生の話は、たぶんいま藤井四段がやってもかなわないくらいの、相当な切れ味と深みがございます。穀田先生がいるおかげで日本の国会運営は格段にレベルアップしたんではないかと思っております」
●小沢一郎氏(賛同呼びかけ人・衆議院議員・自由党)のスピーチ
「会場に来てみると、顔ぶれといい、パーティという形式といい、まさか共産党がこんなことをするとは思いませんでしたが、これは本当にこくた先生の、政治家として、また人間として厚い信頼を受けている、そのことの表れだと思います。このような形式は共産党始まって以来だそうで、ほんとうにこれ、共産党も変わろうとしているんだなと、そういう思いを新たにしました」
「私も若いときに国対、議運をやらされました。国会議員だったら一度は経験して修行しろと先輩に言われました。それと同時に、あんまり長くやるもんではないとも言われました(笑い)。その国対委員長を20年もやられておられるということに、こくた先生の政治家としての資質を、この一事を以て表しておられると思います。今後ともお互い助け合い、議論しあいながら行きたいと、そう思います」
●二階俊博氏(賛同呼びかけ人・衆議院議員・自由民主党)のスピーチ
「今日はここ京都の地で、まさに東から西から多くの有力者にお集まりいただきまして、友人であるこくたさんのお祝い、こんなに盛大にやられましたこと、本当に嬉しく思います。私も野党の時代を経験しましたから、その時にはこくたさんが友人、兄弟分のようなことで、いろいろと教えてくれました。我々は急いで結論にいたって、すぐに採決に持って行きたいわけですが(笑い)、国会はそんなに簡単なものではないです。・・・そういう意味でもすいぶんと教えられました」
「今日は地元におじゃまをして、多くのみなさんの祝福をあびるお姿を見て本当に嬉しく思います。これからも、『京都の代表』だではなくて、『日本の代表』として中心的な役割を果たしていただくことをお願いして、ご挨拶といたします」
「私は京都一区でこくたさんと8回選挙をたたかったが、『戦友』という思いが強い」
「蜷川府政が続いた京都の政治風土の中で、共産党の国会議員は、谷口善太郎さん、寺前巌さんらは、清水の土をこねているものの辛さや、西陣の織り子の労働条件がどうかなど、人間味のある方が多かった。・・・こくたさんも、市田さんも敬愛している。これからも間違いのないように国会を動かしていただきたいと思う」
「最近の共産党の柔軟性にはビックリしている。国民の中には、共産党はどこかおっかないという部分があったと思うが、変わってきている」
「政治の流れを変えていくためにどういう協力していくのか。わが党の有力な議員は京都におりますが、うまく合意ができるかどうか。ぜひ頑張ってほしい」
●竹下亘氏(衆議院議員・自由民主党国会対策委員長)のスピーチ
「私はこくたさんの20年とは違い、国対委員長はまだ1年ほど。日々、裏も表も教わることが多い。今日は、国会議員、経済界からたくさんの方々が集まっているが、この集まりはこくたさんを取り巻く魑魅魍魎たちが集まっていると(笑い)、後ろの方からは見えるかもしれない」
「もう一つ。私とこくたさんの奥様は同じ島根県の出身。よく夫婦は似てくるといわれるが、激しい闘士であったこくたさんが少しは丸くなってこられたということがあるのなら、それは島根県人の奥さんによって変わってきたのではないかと思う(笑い)。これからもまだまだ頑張っていただきたい」
●漆原良夫氏(賛同呼びかけ人・衆議院議員・公明党)のメッセージ
「祝うつどい」は、茂山氏の謡から始まりました。
「古くからの友人、京都南座の舞台をいつも着物で観ていただいたこくたさんのお祝いに駆けつけました。私からは『赤ひげ』の新出去定先生の台詞『徒労にかける』という一節を紹介させていただきます・・・・・・
『人間の本当の価値というものは、何をしたかということではない。何をしようとしているかだ。成功、失敗、そんなものは結果にすぎん。俺たちの努力は徒労に終わるかもしれないが、俺は一生を徒労にかけてもいいと信じている』
本日はどうもおめでとうございます」
●岡野益巳氏(賛同呼びかけ人・京都府建設業協会会長)のスピーチ
「私とこくた先生は立命館大学で同窓です。友人が先日、学友会の書記長をしていたといっておりました」
「また、2009年に、ここに渡辺理事長もおられますが、西陣の『京・ベストタイ・ドレッサー賞』を受賞されております。私は府建築業協会の会長ですので、京都の建築業、若手育成の事業が、せめて京都でも全国水準並みに良くなるよう、国家運営においても頑張っていただきたいと思います」
「日頃厳しく対立しているであろう与党の自民党の先生方、公明党の先生方、京都ではまだ共闘が実現しておりませんが、民進党の国会議員の先生方、参加いただきどうもありがとうございます」
「私たちは親の世代の戦争体験を受け継ぎ、京都の民主府政を支えた京都府医師会の会員として診療に携わってきました。また、国民皆保険制度を作っていただいたことは大変ありがたいことです。こくた先生とは医療問題での意見が私たちと近いのでいつも議論させていただいています」
「こくた先生の元気の源はどこにあるのかと思っていましたら、渡文さんの個展にこられたときに短パンにランニング姿。汗をぶるぶるとかいて。ああここに源があるのかと」
●渡邉隆夫氏(賛同呼びかけ人・西陣織工業組合理事長)のスピーチ
「国対委員長ばかりで大変な会ですな。ただ残念なことに今日、ここに日の丸がかかっていませんな。これがちょっとおかしいなあと。こくた先生は大好きだし、これが出来るのはこくた先生の人柄、これはたいへん大事なことやと思うんですな。そら、私らも反戦、戦争は反対ですんやけれど、やっぱり日の丸掲げて戦争反対ですな。今日はおめでとうございます」
●杉田二郎氏(シンガーソングライター・こくた恵二友人)の催し
「こくたさんと出会い、彼はずっと自分の路を行った。僕も自分の路をずっと行きました。何十年もたって、日本の国を支えているみなさんの前で、今日歌えるというのは僕は夢物語かと思います。でも、学生の頃に思った、歌ったあのうたをごいっしょに歌えたら、僕はとっても幸せです」
その後、「風」「この街で」「戦争を知らない子供たち」の3曲を披露いただきました。
以下の動画で、小池晃(参議院議員・日本共産党書記局長)のスピーチ、市田忠義(賛同呼びかけ人・参議院議員・日本共産党)の閉会挨拶など、全体をご覧になれます。
「祝うつどい」の様子を各紙が報道しています。
また、「祝うつどい」を機会に、「市民党野党の共闘が拓く新たな時代」というタイトルの本を出版しました。この間取り組んできました「市民と野党の共闘」を雑誌「前衛」掲載論文を中心にまとめたものです。