こくたが駆く

「漁業者、農業者への直接補てん」を、政府に申し入れ

 7月28日、日本共産党国会議員団として、原油高、穀物高から国民生活を守るため政府に申し入れました。
 吉井英勝、高橋千鶴子両衆議院議員、井上哲士参議院議員と私が、農林水産省の谷川弥一政務官に申し入れ書を手渡しました。
 「現在の原油高、穀物高は、漁民、農民に何の責任もない。投機マネーによるものであって、 経営危機の打開のために政治が責任を果たすべきだ」と私は強調し、「①投機マネーを規制するための実効ある行動を、 国際的協調の下で行うこと②漁業者と農業者に直接的補てんの措置をとること」の二点を求めました。(全文は「続きを読む」を参照)

 谷川政務官は、「私も五島列島の出身なので、原油高の影響は痛いほど知っている。皆さん方の訴えは、 第一次産業の応援という意味でも理解できる」と応えました。

 29日政府が発表した原油高対策について一言。
 「漁業支援に745億円。燃料高騰分について90%」との見出しが報道では躍っています。 確かに燃料高騰分に関わって直接補てんを行うことを決めたのは、漁業者の運動や世論に応えた側面があります。
 しかし、予算額が80億円に過ぎません。 これでは全漁連などが要求していた燃料高騰分の半分に当たる750億円程度から見るとはっきり言って”雀の涙”にしか値しません。
 日本共産党議員団の「申し入れ」にあるように、存亡の危機に直面する、漁業者、農業者に希望を与える抜本的な充実を求めるものです。

 

2008年7月28日

内閣総理大臣 福田康夫殿

                        日本共産党国会議員団

 

 

投機マネーの実効ある規制にふみ出すとともに、原油・穀物急騰で存亡の危機にある漁業者、 農業者への直接補てんを求める

 

 原油や穀物の急騰が、国民の暮らしと営業に大打撃を与えている。特に、生産コストに占める燃料代や飼料代などの割合が高い、わが国の農業、 漁業などは存亡の危機にさらされている。問題なのは、これら一連の高騰が、需給関係だけでなく、 投機マネーによって増幅されていることである。

経済産業省が発表した『通商白書』によれば、125・5ドルの原油価格(5月時点)のうち、50・8ドルが投機資金による押し上げ分である。 同様に、6ドルのトウモロコシ(1ブッシェル)は、2・9ドル、7・8ドルの小麦(1ブッシェル)は、2・ 7ドルが投機による押し上げ分である。投機マネーによって、実に4割前後も価格がつり上げられている。

 このように投機マネーによる価格押し上げは、漁民や農民などには何の責任もない。不当に押しつけられた経営危機の問題は、 政治の責任で解決するしかない。いま政治は何のためにあるのか、誰のためにあるのか、が問われている。政府は、 ①国際的な協調の力で投機マネーを規制するための実効ある行動に踏み出す、②投機マネーの規制で価格引き下げが実現するまでの間、漁業者、 農業者などにたいする直接補てんの措置をとる、という2つの問題で、ただちに責任をはたすべきである。

 以下、申し入れる。

 

1、投機マネーにたいする政府の姿勢を転換し、実効ある規制措置を

福田内閣はこれまで、「(市場に)直接手を突っ込むことは自由主義経済の原則をまげかねない」(甘利経済産業相)とか、 「どう規制していくかというのは、実は自分も考えあぐねている」(大田経済財政担当大臣)などといって、 投機マネーの規制に背を向ける姿勢に終始してきた。このような姿勢を転換し、投機マネー規制の意思を内外に示すべきである。国際的にみても、 投機マネーの規制に反対しているのは、アメリカなど一部の国々である。福田内閣は、アメリカに直接働きかけるなど、 投機マネーの規制に向けた強いイニシアティブを発揮すべきである。国際社会と協力して、以下の問題に早急に取り組むべきである。

まず、投機マネーの代表格であるヘッジファンドに対して、直接の情報開示を求めるなど規制強化に踏み出すこと。また、原油や穀物など、 人類の生存の土台となる商品に対する投機の制限を設けること。さらに、政府の報告書でも、 「国境を越えたマネーゲームに課税するという国際的な動向にも留意しつつ、これについても研究をしていく必要がある」 (地球温暖化問題に関する懇談会提言、2008年6月16日)と指摘しているように、過度の投機を抑制するために、 短期的に移動を繰り返す投機マネーに適正な課税を行うことを本格的に検討すべきである。

 

2、漁業者・農業者への直接補てんを

<漁業者>

 漁船用燃料の値上がりは、漁業経営を大きく圧迫し、このままの事態が続けば漁業が壊滅的な打撃をうけることは必至である。それは、 日本の食料自給率をいっそう引き下げ、国民の健康にとっても漁村地域の経済にとってもきわめて重大な事態をまねくことは明らかである。 漁船は現状でも生産コストの40%が燃料代といわれている。しかもセリ取引が主流のうえ、輸入圧力とあわせて買い手市場になっているため、 コストの上昇を反映しにくいことが、漁業の経営を圧迫している。今、やるべきことは、現実に操業している漁業者の経営を維持することである。

当面の緊急対策として、①漁業用燃油の急騰に対する直接補てん、②漁業用A重油、船舶用軽油にたいする税の減免の継続、 ③休漁にたいする補償の実施、④現行予算を精査し、 700億円近い漁港整備予算などのうち不急な工事費を漁業経営の維持をはかるための予算に組み替えることを要求する。

EUなど海外はもとより、国内の地方自治体でも直接補てんや経営維持のための資金援助などを実施しはじめている。 いまこそ政府が決断するときである。

<農業者>

 原油と穀物の価格高騰、それと連動した燃油、飼料などの価格急騰は、農畜産農家の経営を存続不可能な危機に直面させている。また、 肥料価格の高騰も農業経営に打撃を与えている。とくに、燃油への依存が高い施設園芸、輸入飼料に頼ってきた畜産をはじめ、 効率優先の農政のもとで規模拡大してきた農家や生産組織ほど事態は深刻である。しかも、農産物価格は、 大スーパーなどの買い手市場と輸入圧力によって、生産コストの上昇が反映しにくく、直接農家・生産者の負担になっている。 世界の食料情勢が激動し、輸入に依存できない事態が広がっているもとで、農業の危機を放置することは、 世界最低水準の食料自給率をいっそ低下させ、国民の食生活や地域経済にも重大な影響を与えざるを得ない。

緊急措置として、①燃油への依存が高く、漁業と同様に価格転嫁が難しい施設園芸等については、燃油の価格高騰に対する直接補てんを行うこと、 ②加工原料乳、肉用子牛、畑作物をはじめ国の助成金のある農畜産物については燃油や飼料価格、 肥料のコストの上昇に見合った単価の引き上げを行うこと、③飼料については、現行の飼料安定基金への支援を強化し、 基金の赤字分を国の責任で補てんすること、現行の飼料安定基金が想定していない長期的な高騰に対応するための特別基金を国の責任で創設する、 当面の飼料増産対策として飼料米や秋蒔き大麦の増産対策と価格補てんを行うこと④米については、 コストアップをカバーできるように不足払い制度の導入を真剣に検討すること、を要求する。                                                  

以上

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/07/29

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