こくたが駆く

太鼓山風力発電を見学。自然エネルギーの課題を学ぶ

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25日、丹後半島は、前日の雨から、雪に変わり、丹後半島の中央部の太鼓山は、「一日でこれほど積もるのか」という白銀の世界。

日頃、発電所のメンテナンスに携わっている関係者から自然エネルギーの課題について伺いました。写真は太鼓山の対岸から望んだ3号機、4号機、5号機の様子。それぞれ、風車の向きがバラバラなのがおわかりいただけるでしょうか。

   太鼓山風力発電所は、京都府の公営企業です。地球温暖化防止を話し合ったCOP3での「京都議定書」を受け、「京都から自然エネルギーを」と2001年11月から運用開始されました。しかし、冬場の雷の多発や乱流によって稼動日数が稼げず、とりわけ冬場は積雪のためにメンテナンスも困難とのこと。

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新雪を踏み分け進行していた私たちの車(四輪駆動に、スタッドレスタイヤ+チェーンという重装備)でも若干の部分的雪崩れと新雪の吹きだまりでスタック(写真のようにスコップで雪かきして脱出できました)してしまい、冬場の補修の困難さを体験?しました。

困難で危険なメンテナンス作業が、「赤字だから」と京都府が人件費を削り一人で行わなければならないなどの問題も浮き彫りになりました。ちなみに太鼓山の上は携帯電話も圏外とのことで、京都府の安全管理が問われます。

 

 

 

 

 DSCN6329 また、雷についても、避雷用に高い鉄塔を建てているが、この高さの山になると下からの積乱雲の上昇に伴って、横から落雷するとのことで雷対策についても、難しいことの指摘がありました。

「自然の恵み」というときに、穏やかで風力発電に適した風だけを考えるのではなく、雪も雷も乱流も含めた自然と真摯に向き合うことの大切さを学びました。そして、短絡的に「失敗したから撤退」ではなく、失敗に学びながら長い目で自然エネルギーを育てることの大切さを学びました。左側が私で、赤い服が吉田さゆみさんです。

 

| コメント (2) | トラックバック (0) | Update: 2012/03/27

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コメント

「自然エネルギー」というと、すぐ風力発電や太陽光発電がクローズアップされますが、
なんでも「発電」にもっていくのは、工場やらを動かしたい資本家の発想です。

「電気や石油を使わずに生活できる」ことを考えて「利用できるエネルギー」を使うのが、人類の知恵です。

津波被災地に山積みになった廃材(木質バイオマスのかたまり)を、九州まで運んで「焼却処分」するために石油を使うようなアホなことをしちゃいけない。
「ごみ」扱いせず、「資源」として活用するつもりなら、「保管場所」として借地料を払って、被災者の生活に回せます。
(移送費や焼却費に使うより有効だし、米軍のために借地料を払う沖縄より地元に歓迎されるはず。)

・・ということを誰も考えず、全会一致で「処分受け入れ」を決めた北九州市や京都府議会は情けない。与党に追随した共産党議員も。
・・と思います。

 meisinnさん、メール、貴重なご意見ありがとうございます。
 阪神・淡路大震災の際は、ガレキが約2000万トンだったと思いますが、一年で兵庫県において、50%強処理しています。当時は、20を超える処理施設を直ちにつくり、6~7割は再生処理も行いました。
 今回は、5つしかつくっていません。これが最大の問題点です。
 さて、国民が被災県のガレキ処理を望んでいますが、ほとんど進んでいません。障害は、政府が放射性物質への対策を真剣に行っていないことにあります。
 政府は、ガレキのうち、1キログラム当たり8000ベクレル以上のものは、国が処理することにしていますが、これ以下のものは、放射性物質が含まれていても、指定廃棄物とされないため、一般廃棄物と同様の扱いとされ、まともな対策が講じられていません。
 現在の8000ベクレル/キログラムという基準を
住民の健康と安全を守る立場で、放射性物質で汚染された廃棄物の基準と、放射線防護対策を抜本的に見直し、強化することが必要です。
 同時に、住民の納得を得るとともに、受け入れ自治体にたいして、財政面を含む全面的支援を行う必要があると考えます。

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