こくたが駆く

被災地の「地域の足」、三陸鉄道、JR仙石線などの復旧へ国がありとあらゆる支援を!大畠大臣「鉄道が復旧できるよう国として全力つくす」と答弁。(国土交通委員会・東日本大震災問題集中審議〘その2〙)

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11日、国土交通委員会で東日本大震災問題の集中審議が行われ、私は、被災地における「地域の足」である三陸鉄道や、JR気仙沼線、仙石線、常磐線などの復旧問題について質しました。

まず、現状について、太平洋沿岸を走っていた三陸鉄道やJR気仙沼線、仙石線、常磐線などが津波に直撃され、線路や駅舎の流出など壊滅的な被害を受けていること。まちづくりとあわせて復旧するなど路線の移設の必要な鉄道もあること。福島原発事故の避難区域を走る常磐線などはまったく先行きが見えないことなど指摘し、「地域の足として、被災者の暮らしを支えてきたローカル線だからこそ、人々の心の支えになり、復旧・復興のまちづくりの象徴にもなる」「津波などによる車の流出などの被害も多数あり、公共交通の役割はいっそう増している」と主張しました。

そして、鉄道の災害復旧についての国の補助制度について、「国が4分の1、自治体が4分の1、事業者が2分の1」であることを確認。私は、「現行の制度では間尺に合わない。2005年9月の台風14号による大雨で橋梁の流失、土砂流入などの被害を受けた高千穂鉄道が、復旧を断念し、2008年に全線廃止された。それは、自治体などが復旧費用を負担できなかったからだ。こういうことを繰り返してはだめだ」と述べました。

国土交通委員会_001218192 その上で、私は、まずJR東日本の在来線の復旧について、「JR東日本の社長が、『(津波被害7線区を)復活させる』と表明しているとのこと。政府としても、JR東日本に、何があっても約束を果たすよう指導すべきだ」と大臣に決意を求めました。

大畠宏章国交相は「ご指摘のあった『責任を持って』とのJR東日本社長の約束は承知している。もう一度地域の足としての復活をという指摘は大事な視点。JR東日本の社長の発言を国としても後押ししたい」と決意を表明しました。

それを受け、私は、JR東日本が、5月2日に財政支援を求める要望書を国交大臣に提出したことに関連して、「基本的には大もうけしているJR東日本だから、自力で復旧すべきだ」と述べた上で、「各地のまちづくりの計画に沿って、鉄道施設を新たにつくる必要もあり、住民の足の確保やまちづくりなど地域公共交通のひとつでもあることから、『新しい財源スキームの策定』は検討の余地がある」と質しました。

大畠国交相は「中核的交通機関であり、地域のまちづくりと密接に関わる。その復旧には国としても、支援する方策を幅広く検討したい」と答弁しました。

 

 

  国土交通委員会_002765437次に私は、岩手県の三陸鉄道について、1984年に旧国鉄から引き継いで全国最初の転換第3セクター鉄道として開業したこと。先般の日本共産党東日本大震災被災地訪問・調査活動で、お聞きした、「復旧には約180億円必要」「自力では不可能」「資金が足りず復旧作業も進められない」との地元の訴えを紹介しました。

また、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく鉄道事業再構築計画の認定を受け、その取り組みの最中であることも示し、「復旧への財政援助をすべき」と主張しました。大畠国交相は、「被害ふまえて、第二次補正で(財政援助を)検討したい。(鉄道事業再構築計画は)前提条件が変わったので取り扱いを相談したい」と答弁しました。すかさず、「もちろん継続する方向を前提に相談するのだな」と確認しました。 

重ねて、三陸鉄道の社員総出で不眠不休で復旧へ努力されていることも示し、「復旧の困難さ、再構築事業への支援の趣旨、そしてその住民の足という公共性からも3重の意味で復旧に特別の支援を」と求めました。大畠国交相は「補助率の見直しを当然含めて支援体制を検討したい」と答弁しました。

私は最後に、「現状では展望が見えない。こういうときこそ政治が方向性を示すことで光が見える。『こうやります』のメッセージが必要だ。『マイナスからではなく、せめてゼロからのスタートにたてるように』『取り組みのスピード』『政治のメッセージ』。この3つを求めたい」と主張しました。
これに答えて、大畠国交相は、「復旧の実現に向けて、政治の方向性、メッセージとして『もう一度のれるように』を掲げ、全力をあげたい」と述べました。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/05/12

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