2月24日 国土交通委員会 JR北海道のデータ改ざん問題追及、鉄道施設の老朽化対策について提案

2014年02月24日

穀田委員

私は、東急東横線列車追突事故について質問します。

それに先立ちまして、今回の豪雪によってお亡くなりになった方々に哀悼の念を表したいと思います。また、被害に遭われ、今でも被害に遭われている方々に、そして今回の東急の事故でおけがをなさった方々に、心からお見舞いを申し上げたいと思います。

二月十五日未明、川崎市にある東急東横線の元住吉駅で、とまっていた電車に後続の電車が追突し、乗客十九人がけがをする事故が発生しました。東急電鉄は記者会見を行い、自動列車制御装置、ATCは作動していたがブレーキが十分に働かなかった、当時、追突した電車の車輪とブレーキパッドという部品とのすき間に雪が挟まって滑り、ブレーキの性能が大幅に低下していた可能性があると説明しています。関東地方が大雪になっていたときで、雪が事故の引き金になったと見られています。 まず、東急電鉄の側の対応についてです。

東急電鉄は、追突事故が発生した二月十四日は、ブレーキがきかずオーバーランするトラブルが十件以上発生したとされています。連続してこんなことが起きるとは本来考えられない。東急電鉄は、トラブル発生をつかんでから直ちに運行列車に徐行を指示したのでしょうか。簡単に。


滝口政府参考人

委員御指摘のように、東急電鉄では、十四日の始発から当該事故まで十一件のオーバーランが発生したと説明しております。これに関しまして、東急電鉄の運輸司令所長は特段の減速の指示はしていないという報告を東急電鉄から受けております。


穀田委員

指示していない。ブレーキのききが悪いときに、そういうことがわかれば、徐行を指示すれば、私は、全列車に対してそういう指示を行えば事故は防げたんじゃないかと率直に思うんですよね。 そこで、では国交省の対応です。

東急電鉄事故についてどのように対応したのか、東急電鉄や全国の鉄道会社にはどんな指示を出したのか、明らかにしていただけますか。


滝口政府参考人

十五日の午前零時三十分ごろの事故の発生を受けまして、国土交通省では、私どもの関東運輸局の職員二名、それから、事故調査をいたします運輸安全委員会の調査官三名が現地に派遣されております。

また、私どもの方から東急電鉄に対しまして、事故直後に負傷者の救護の徹底、そしてまた事故情報収集の指示をいたしました。さらに、同種事故の再発防止のため、必要な措置を講じ安全確保を図ること、それから、運輸安全委員会の調査に協力するとともに、自社としても原因究明を行い、必要な措置を講ずることということを指示したところでございます。

さらに、各鉄道事業者に対しましても、本件事故の状況について情報提供した上で、積雪の状況に応じた適切な運転規制を実施すること等、安全確保に万全を期すよう指示をいたしたところでございます。


穀田委員

東急と各鉄道会社に指示をしたということなんですね。

報道では、雪が降ったときの電車の速度については特に定めがない鉄道会社もある、これがNHK。また、国交省によると、鉄道会社の多くは降水量や風速に応じて徐行運転する社内ルールも定めているが、雪に関しては明確な判断基準がないという。東急も徐行運転を指示していなかった。さっき、そうでしたよね、なっていると。

雪に関しては徐行運転の判断基準がなかったということなのかどうか、これを簡単に。


滝口政府参考人

雪を初めといたします運転に影響する気象条件に関する運転規制の基準というものは、私どもの省令、鉄道に関する技術上の基準を定める省令というものがございまして、この百八条で定められております。

この省令では、暴風雨、地震等により列車に危難の生ずるおそれがあるときは、その状況を考慮し、列車の運転の一時中止または運転速度規制等の危難防止の措置を講じなければならないというふうに規定しているところでございます。

各鉄道事業者におきましては、これを受けまして、個々の路線、区間ごとに、強風、降雨、そしてまた降雪などの状況、程度別に運転規制などの措置について定め、それに基づいて適切に列車の運行管理を行うというのが法令上の考え方でございます。


穀田委員

法令上の考え方は、今あるように、雨、洪水、風というのがあるんですけれども、問題は、雪のところでいうと、事業者が、雪が降るもとでオーバーランの事態を踏まえて、なぜ事故が起こる前に徐行運転ができなかったのかという疑念があるわけなんですね、一つ。

それともう一つ、では、この監督官庁の国交省は、事故が起こる前に、当たり前のことをするように、これまでずっと指示してこなかったのかということが問われると私は思うんですね。

だから、聞いていると、各会社が省令に従って具体化している、簡単に言うとそういうことですわな。そういうことだというと、この問題というのは、ある意味で事業者任せにしているところに問題があると指摘せざるを得ないと私は思っています。

だから、事業者に安全を守らせる責任はやはり国交省にある。事故が起こってから事後に指示していたのでは、その責任は果たせないということだけは言っておきたいと思います。

そのことは、実は、次にただしたいJR北海道問題に共通していると私は思っているんです。

JR北海道の経営の不祥事、ひどさというのは、データの改ざんなど人命と安全軽視も甚だしい、共交通機関としては全く許されないということだと思うんですね。これは大体論をまたないんです。そこで、この間、国交省が監査に入って経過等をまとめて、JR北海道に対して改善指示、命令などを行ってきました。

そこで出している文書、JR北海道の安全確保のために講ずべき措置というのですよね、あの文書ですよ。それで、特に、国交省が講ずべき措置ということを書いています、一番下に。

私は、これを何回も見ているんだけれども、再三再四にわたって、いつも局長は、三度にわたってと割と大きな声で言うんですよね。その大きな声はいいんだけれども、見抜けなかった問題点などの記述が全くないという点では、はっきり言って踏み込み不足ということを否めないと思うんです。

私は、二つの点で疑問がある。一つは、JR北海道の不祥事を今日まで放置してきた原因をどう考えているのかということが一つ。二つ目は、公共交通機関のかなめとも言うべき輸送の安全をJR北海道に守らせるべき責任は国にあるけれども、その責任はどう果たしてきたのか。この二つが、どうも腑に落ちないと思うんです。

私は、この委員会が開かれる前の理事懇談会で要求したわけですけれども、また、その前に委員会で要求をしまして、会社と四つの労働組合があるんだから、一緒に会議をやってきちんと現状を照らし合わせたらどうだという提案をしました。会社側は、いろいろありましたけれども、やったということで報告をいただきました。

そこで、今言った理事懇談会で、どんな話し合いになったんやということで資料をいただきました。それによると、こうなっているんですね。

二十二年前の交渉で、一部の職場でやむなく偽りの入力がされていると会社側に指摘したが、当時、会社からは、絶対にあり得ないと思うとの回答であったというのが、JR北海道の概要報告なんですね。

実は、これはメディアでも報道されました。そして私は、この実態について、どうなっているんだということで、多分、この発言をしたのは国鉄労働組合だと思ったので尋ねました。そうしたら、これが当時の文書ですけれども、一九九一年五月十六日提案ということで、線路検査周期の適正化等についてという労使交渉の報告の中にこの問題の記述があります。

それによると、これまでの合理化で職務が回らなくなっている。巡回についても規程どおり行われていない箇所もある。外部監査も行われているが、職場で実態報告書を改ざんしているのではないか、我々はその報告をも現場から得ている、こう言っているんですね。だから、改ざんは事故以前からやられていたということが、これではっきりしている。だから、極めて重大な告発なんですね。

国交省は、この告発にどのように対応したのか、お聞かせください。


滝口政府参考人

御指摘の件につきましては、委員御指摘のように、昨年の十二月の二十日に労使合同会議ということで、四つの組合と一堂に会しまして、現在の状況について意見交換を行ったというものでございます。その結果が、委員御指摘のように、一部の報道で報じられておりまして、お話のあったような件があったため、鉄道局の方から直ちにJR北海道に対しまして事実関係の確認を指示いたしました。

JR北海道の方からは、まず、十二月の二十日に開催されました労使合同会議において、組合側から、二十二年前の交渉で、一部の職場でやむなく偽りの入力がされていると指摘したとの発言があったということは事実である、こういうことを言っております。

一方、これについて、二十二年前の労使交渉において実際にこのような指摘があったか否かについてということにつきましては、当時の労使交渉の議事録が残されていないということで、事実関係は確認できないということでございました。

また、当時、このような指摘を受けてJR北海道側で何らかの事実関係の調査あるいは対策を講じたのかということについても、JR北海道側に関係する記録が残されておらず確認できなかったということでございます。

さらに、この偽りの入力がされたと指摘されている関係の当時の作業記録自体についても、現時点ではそれが残っておりませんで、事実関係等が確認できなかった、こういうことでございました。


穀田委員

ここは、私、JR北海道でいつも思うんだけれども、何か言うと、わあっというところですやんか。もしこういうことが事実でなかったとしたら、当時、とことんやっているはずですよ、あそこは。ですから、どう考えたかて事実だと。

それで、問題はこれだけじゃないんです。

これもまた、私、持ってきたんですけれども、国労北海道の動きということで、交渉情報というのがあります。その半年後近くに、一九九一年十一月二十日付で、保線にとって決定的な大事な巡回が省略されていることを会社側にただしているんですね。局長が先ほども言っていたように、一番大事な老朽化対策の問題は巡回といつも言うんですね、一番最初に言うんですよ。それぐらい巡回というのは大事なんですけれども、その文書によると、組合は、巡回業務は安全輸送にとって極めて重要な業務であり、監査項目にも入っている。定められた巡回業務が予定どおり行われていないばかりか、実際にできなかった巡回についても運輸局監査のために虚偽の報告をしているのが実態だ。報告書を作成する段階で、監査があるので指摘されることのないよう書類を作成せよと指示された、ここまで言って告発をしている。

だから、会社が改ざんを指示していることは、しかも、今言ったように、監査があるからやれということなわけですよね。だから、私は、きちんと聞けばわかることだと。しかも、目のつけどころさえ変えて、巡回の事実と、それにかかわる記録簿をとことん照合すれば、判明した可能性もあったということを私は言いたいんです。

それだけか。まだあるんです。もう一つ、同じく労使交渉の、一九九八年二月十二日付の同じような資料なんですね。

これによりますと、これまで厳しく議論してきたが、線路巡回の手抜きがシステム化でも解決していない。要員状況が厳しい中でやむなく、ここなんですね、ここの文章だと思うんですが、偽りの入力がやられている箇所がある。本社としてこの事実を把握しているか。組合は、我々が前回指摘したときは、本社が管理者を問い詰めた結果、現場では犯人捜しが始まり、指摘した者を悪者扱い、異端児扱いにし、それ以降、この問題について触れる者がいなくなった。問題は、保線職場には要員が削減され、作業量がふえていることで起きている現象であるということをもっと真剣に考えるべきだ。ここまで二度三度と告発している。生々しい報告なんですね。

私は、このように、改ざん問題においても、監査の際に現場の声をきちんと聞くということができておれば、また、労働組合の意見にも真摯に耳を傾けておれば発見できたんじゃないかと思うんですが、いかがですか。


滝口政府参考人

残念ながら、今委員御指摘の九一年、九八年の段階では、そのような改ざんがあったということについて、我々は情報を得ることができませんでした。

今のお話というものも、労使の間でそういった議論があったということなんですが、御案内のように、現在、公益通報制度というものがありまして、そういったものを使って、そういった改ざんであるとか、そういう法令違反の事案については、社内あるいは私どもの方に窓口がございますので、そうしたものを活用すると、我々の方に情報を得ることができる。

今回、そういったような問題意識がございますので、「JR北海道が講ずべき措置」の「第一歩の改善」の「改ざんの根絶」の中の「コンプライアンスの徹底」の中には、「公益通報制度の積極的な活用」ということも一つの講ずべき措置ということで入れさせていただいたところでございます。

できるだけ実態を把握していくというのが私どもの監査の一つの目的でございますので、こういったことを踏まえながら、必要な検討というものを進めてまいりたいと思っております。


穀田委員

隣の方から緩いぞと言われましたけれども、私が言っているのは、本当にこれほど重大な事態が起こっているわけだし、昨年、私は行って、組合からこういうことを聞いて、少なくとも、これはあるなと思いましたわ。だから、ちゃんと聞いておればわかる、疑問を持つ、それが普通ですよ。

だって、会計検査院だって、やり方がおかしいということを告発しているわけですやんか。だから、一体全体何をしていたんや、何を見ていたんやということについて、見抜けなかったということを反省する必要がある。そこの問題について何もないということが私は解せぬと言っている一つなんですよ。

次に、では、先の話をこれからせなあかんからどうするかという問題で、JR北海道が安全確保に必要な鉄道インフラの問題についてどう取り組みをしてきたかということについて聞きたいと思うんですね。

これまで国として、JR北海道に対して、鉄道施設等の老朽化対策、維持修繕、更新をどのように指導してきたのか、述べてください。


滝口政府参考人

一番端的な事例といたしましては、二十三年五月の石勝線の事故がございました。その際に、安全管理体制をしっかり整えるようにということで改善指示を出したところでございますが、その中で、安全関係の設備投資というものがおくれがちであるという認識を実は持っておりまして、そういったものも含めて計画を立てるようにということでございましたが、安全基本計画の中には、そういった計画も含まれて出されておったところでございます。

そういったようなことで、老朽化した鉄道施設の計画的な維持修繕、更新を行うようにということで指導してまいったところでございます。


穀田委員

石勝線事故でおくれがちであるという認識を持つというのは、それはあきまへんで。つまり、あそこの安全投資というのはずっと減っているんですよ。二〇一一年の石勝線事故が起きてから、その安全投資を上げたんですよ。その間ずっと減っているという事実があって、何をしてきたんだと言っているんですよ、私は。

だから、改善指示に基づくJR北海道からの報告によると、こうなっていますよね。いわゆる安全投資及び修繕費に係る平成二十五年度第四・四半期及び平成二十六年度予算計画に示されている、こういうことで次の話は大体やっているんだと思うんですね。あのときにこうした、今はこうしているということなわけだけれども、しかし、私は、この問題を見て思ったんですけれども、この計画というのは、もともと事故に基づいて指示を出し、それに基づいて安全計画を出したという経過なんですよね。

問題は、国交省として、この間の、いわば国鉄分割・民営化以後と言ってもいいでしょう、過酷な条件にある、そして広い北海道の、そういうJR北海道の老朽化対策についてどのように考えて、どのように指導してきたのかという、まず概括と考え方を聞いているわけです。


滝口政府参考人

JR北海道が抱えている経営上の問題というのは、大きく言って二つあるんだろうと思います。一つは、非常に広い北海道というところで、二千五百キロの営業路線というものを持っております。その中で、当然のことながら、輸送密度の低い路線というものがあるわけでございます。また一方で、委員御指摘の、気象条件というのが非常に厳しゅうございます。北海道では積雪何十センチというのが常時続いておるわけでございまして、こういった中で、保線であるとか、あるいは列車の安全な運行というものを確保していく必要があるわけでございます。

こういったような問題意識を持って、実は国鉄改革の際に、まず経営の安定をするということで六千八百億円余りの安定基金が積まれたというものも、こういったような問題があることを十分認識した上でなされております。

基本的には、こういった厳しい気象条件あるいは経営条件の中でどのように安全対策を講じていくのか、これは老朽化したものについての更新も含めてでございますが、更新していくのかということについては、本来は鉄道事業者がまず自分たちの責任としてしっかり考えなければならぬ問題だというふうに考えております。 我々は、そのような対策が講じられているのかどうなのか、こういったことを定期的な保安監査あるいは特別保安監査を通じて確認をするというのが私どもの基本的な考え方でございます。


穀田委員

それを見ていると、今我々が問題にしている、先ほど大臣もお話ありました老朽化対策、長寿命化という問題意識からしますと、およそ私は、随分段違いでおくれているなと思うんです。

事業者の責任じゃないんです。もちろん、結果としてそれをやることは事業者の責任ですよ。しかし、それを安全かどうかという問題について担保し責任を持つのは、最終的には国ですよ、この問題は。公共輸送機関なわけだから。それが今どうなっているかということについて、例えば、問題意識として持っていて自分たちがどうやるかだと、そんなあほなことありますかいな。

それがどうやられてきたかについて点検し指導しなければ、先ほど言ったように、二〇一一年までずっと安全投資が下げられてきた、ATSの設置も悪かった、こういうのをずっとやってきていて、しかも、あなたは言わはるけれども、指示、命令を出して、それに基づいた安全計画が出たと。その安全計画自身がでたらめだったという話なんでしょう、今度の問題は。そういうものに起因しているわけですやんか。だから、たとえ事業者が民間であろうとも、鉄道施設であるトンネルや橋梁、線路、列車、人の命と安全にかかわるいわば公共インフラであって、老朽化対策は必要なんですよ。

今大臣は、高速道路会社についての問題もいろいろ指摘をして、老朽化対策を出させているわけですよね。ところが、この問題について言えば、JRの老朽化対策についてどう指導してきたのか、さっぱりわからぬということなんですよ。大臣、その辺はどうですか。


太田国務大臣

JR北海道につきましては、私としては去年初めて直面しまして、九一年のそういう事例も後で知ったわけでありますけれども、ここまで、まず経営自体、赤字体質であるということが一つはある。もう一つは、現場でそういう声があるのに、それに応えないで、逆に封じ込めてきた。

こういうことを初めとして企業体質の問題というものがあり、そして、この事態に対して、まず、毎日毎日運行しているわけですから、日々の運行安全というものを確保しろということを去年の十月から、もう毎日毎日、私も報告を受けながら、そうすると、かなり、車両がちょっとこうなったとか、いろいろなことが毎日毎日あって、保線というのは大変だなということもよくわかったんですけれども、そういう毎日毎日と同時に長期的な老朽化対策、そして、長期的なと言う前に、枕木の問題一つにしましても、PCに非常に、JR東とか東海とかいうのと違って木の枕木が多いというようなこともあって、それを前倒ししてやるようにという指示をしたりということで、まだまだ長期的な、長寿命化というところまで現実に至っておりません。

そこのところを、まず目の前のことについて対応をしっかりして、安全ということの方に意識をシフトしろ、経営とかいうことにちょっと行ったとかいろいろなことがありますから、とにかく毎日の安全ということにシフトしろということを言ってきて、そして予算もそちらに持っていくようにということを指導してきているのが、少なくともこの何カ月かのことでございます。


穀田委員

それは、私、一番最初に、この問題で事故が起きたときに、まず、今動いている列車が安全なのかということをただしたわけですやんか。その点では、そういう問題意識は当たり前なんですよ。

しかし、では、今までそういう問題について、起きてきた事態については誰が責任を負っているのか。先ほども申しましたように、例えばJR北海道については、何回も言うように、二〇一一年までずっと減ってきているわけですね。それを容認しているわけですよ、安全投資については。なるほどと言って。その責任はどうなるのか。

そして、必ず大臣は、この問題について当座のという話をすると、PC枕木の話をするんですよ。大体これはいつもやりますよ、聞いていると。何かと言うけれども、私は、本当に今現実どうなっているかという問題についても、ほんまに大丈夫かという気がしているんですよ。

というのは、PC枕木化と言うんだけれども、PC枕木化と電化をやったいわゆる学園都市線というのは現状どうなっているか。それはもう、噴泥が後を絶たないで、泥の中を走っているみたいなこと自体も起こっているわけですよ。だから、今言っているようなこと自体が、まともな今のJR北海道の現状に照らし合わせて大丈夫かという問題が一つある。 それともう一つ、中長期という問題については、単なる五年やその他で済まない問題をはらんでいるわけですね。これは、この間ずっと老朽化している現実があるわけですから、それについても、これを機会に、今申し上げましたように、現状に対する正しい認識に基づく緊急対策と中長期対策について同時に行うということがなければ、今、我々が、老朽化問題について、やはり鉄道施設の維持管理、更新の計画を立てさせなければならない。そういう視野で物事を指導しなければならないと思っていますが、大臣、どうですか。


太田国務大臣

そのとおりだと思います。しっかりその辺は指導をしていかなくてはならないし、していきます。


穀田委員

その決意をしていただいたので了としますけれども、そこでもう一つだけ、ちょっと提起しておきたいのは、全事業者にやはりこの問題、鉄道問題というのは共通する問題ですから、きちんと手を打つ必要があるということであります。

私は、今、JR北海道を鉄道として再生させる上で、当面する問題についての正しい対処、それは、現状認識をしっかりしながらという問題を前提にしてですけれどもね。だから、今やっていることがほんま大丈夫なのかという問題とあわせて、中長期という問題についての、最低限の、やはり道民に対する責任だと思うんですね。

同様のことを最後に一つだけ聞きます。

私は、JR九州についても、鉄道施設の維持管理、更新の計画を立てさせるべきじゃないかと。というのは、JR九州と北海道というのは、この間のそういう安全投資の現状についても、ATSの設置の現状についても、大きなおくれが目立っています。ですから、あえてこの問題についてだけは提起しておきたいと思うんですが、いかがですか。


太田国務大臣

私の方からも、JR九州については、その点に留意してということ、状況を聴取したいというふうに思っています。

橋梁の塗装などについては、紫外線や雨水等の浸入等を防ぐ膜を数度にわたって塗装するというような重防食塗装が採用されているとか、いろいろ工夫しているというようでありますけれども、再度状況を聴取したいと思います。


穀田委員

終わります。