立命館大学教員有志のみなさんと語る「日本の学術と大学の未来」

2021年10月17日

 

報告です。
14日、衆議院の解散を受け、京都に戻り、緊急街頭宣伝のあと、立命館大学教員有志のみなさんとオンラインで懇談しました。30名が参加され、学生時代にお世話になった恩師の姿も見ることができ、みなさんと学術や大学の未来を語り合うことのできる企画となりました。

学術会議会員任命拒否問題から1年、まさに当事者の一人として、ご活躍された法務研究科教授の松宮孝明先生とトークセッションも行いました。

昨年秋の菅政権による日本学術会議会員候補者6名の任命拒否は、まさに松宮先生の発信からはじまり、しんぶん赤旗のスクープ、野党そろって立命館大学(昨年の10月5日)を訪ねて、直接、先生にヒアリングをしたことなど通じて、大きく社会問題化しました。
私は「違憲・違法の任命拒否を撤回にとどまらず全容解明を行う。このようなことを二度と起こさない政権をつくる必要がある」と強調しました。

 

 

近年の注目論文数の低落傾向、研究力の低下、研究不正の横行など、日本の科学技術政策のあり方についても話題に。
私は「研究力の低下に歯止めがかからない現状は、自民党政府が基礎研究を軽視し、利益につながる研究にのみ集中してきたことに背景がある」と述べ、大学や公的研究機関を軍事研究の下請け機関にさせてはいけないと厳しく指摘しました。

学術と政治のあるべき関係については、コロナ対策でも科学軽視の姿勢があきらかになったことも示しながら、「まずは日本学術会議会員の任命拒否を撤回させ、独立性を守ることが決定的」だとし、自主的改革を尊重しつつ、予算や体制を増額・充実させる必要性を述べました。

 

 

質疑応答では、学術が政治のみならず暮らしにも密接に結びついていること、専門的知識にもとづいて議論をしていくプロセスの重要さもみなさんと共有することができたのではないでしょうか。とても興味深かったのは、学術にとどまらず文化・芸術や伝統産業の話にも発展したことでした。たいへん楽しい企画になりました。

企画いただいた関係者のみなさん、ほんとうにありがとうございました。