大島理森・衆院議長が勇退を表明。新たな寂寥感
2021年08月13日
大島理森・衆院議長は、12日、青森県八戸市内で記者会見を行い、次期衆院選挙には出馬せず、勇退することを発表しました。
大島議長、長い間お疲れ様でした。立法府の長として、見識豊かな方であり、在職期間も最長でした。
この間の交流を思い返して、新たな寂寥感に苛まれています。
私は、2018年の議長としての「今国会を振り返っての所感」(2018.7.31_議長所感)を忘れることできません。
「国会は『国権の最高機関であり、国の唯一立法機関』として法律を制定するとともに、行政執行全般を監視する責務と権限を有しています」。この国民の負託に応えるためには、「行政から正しい情報が適時適切に提供されることが大前提」。しかるに①森友問題巡る決裁文書の改ざん、②裁量労働制に関する不適切なデータ、③陸自の日報問題等は、「議院内閣制の基本的な前提を揺るがすもの」と厳しい批判を行い立法府と行政府の役割と前提を説きました。
大先輩に対して失礼ですが、議会制民主主義を共通の基盤として切磋琢磨してまいりました。
私が国対委員長20年を記念しての「議会制民主主義の発展をめざし こくた恵二君の国会対策委員長20年を祝うつどい」の発起人となっていただいたことをあらためて感謝申し上げます。
自民党幹事長、副総裁を歴任し、国対委員長は2度務め(2000年12月~02年9月、07年8月~09年9月)ておられます。
その折は、日本共産党の控室にてざっくばらんに懇談し、おいしいコーヒーとたばこ皿を提供したものです。
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共同通信より(青森県八戸市で記者会見し、次期衆院選に立候補せず議員を引退する意向を正式表明した。「次世代に託したい」と述べた。大島氏は、6月の通常国会閉会直後に誰にも相談せず決断したと告白。「完全に燃え尽きる前、余力のあるうちに『新たな灯』をつくることが政治家としての責任だ」と訴え。約40年の議員生活を「議会制民主主義を勉強し続けた」と振り返った。)
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大島氏が国対委員長の時は、NHKの「日曜討論」やフジテレビの「報道2001」で激論を交わしたことも。
また、衆院選挙制度をめぐり、意見交換・会談をしたことも。
先に触れましたが、2017年7月に開催した「議会制民主主義の発展をめざし こくた恵二君の国会対策委員長20年を祝うつどい」で、河野洋平元衆議院議長、ジャーナリストの田原総一郎氏、川端達夫衆議院副議長らとともに発起人として名を連ねて頂きました。
以下はスピーチの全文です。
◆「日本の政治が全部集まったようで、ビックリしております。これもこくた先生のいわば人徳であり、政治家として積み重ねられた人脈であろうかと思います。私も34年の政治生活の中で国会運営にかかわる仕事がおおございましたので、こくた先生とのおつきあいも20年であります。だいたいこの立場というものは、上からああせえこうせえと言われ、各政党と交渉するにはどこかで接点を見つけないといけない、今度は下からなんでこんな決め方をしたんだと怒られ、たぶん共産党も同じなんじゃないかと思います。そういう20年間、『忍』の一字で来たわりには、こくた先生はいつも明るい顔で我々と対処なさる。本当にご苦労された20年であったと思います」
◆「20年間こくた先生を見ていると、3つの筋があるように思います。当然に共産党の方針という筋があります。姿勢から政策から、そういう筋がある。2つは国会運営、3つは政治家としてという3つの筋。特に2つ目の点で、憲法や国会法、規則、先例などの点でいろいろと教わることがあった。日本の政治のため、共産党のため・・・というと私の立場がありますが(笑い)、京都府民のために大いに頑張っていただきたい」