共産党京都文化後援会総会であいさつ

2020年09月16日

 

13日、日本共産党京都文化後援会総会が開催され、第2部の「パネルディスカッション」の冒頭にお邪魔し、挨拶しました。

 

 

私は、あいさつの冒頭に、「11日、党国会議員団として『新型コロナ危機から文化・芸術を守るための緊急申し入れ』を行いました。「その内容は、①文化芸術振興基金の創設、②文化芸術活動の継続支援事業の抜本改善、③公演やライブ活動のイベント開催制限の見直しと支援です」とまず報告。

本当に関係者は切実です。昨日、著名な歌手・俳優の方から『イベントの客席数を50%以下に制限というが、そのお客さんも自粛し結果 3割も来ない。国の補償と支援がどうしても必要』との切に訴える電話がありましたと紹介。

また、ホリプロの堀義貴会長が「しんぶん赤旗」に登場し、「(有名なスターの背後には残り9割以上の)もともと経済的に苦しい中で活動している無名の関係者が多く困窮している。あまりにも国の支援は貧しい」と怒りと批判の声をあげたことも併せて紹介しました。

 

 

挨拶の最後に、私は「『前衛』9月号で立民の安住淳国対委員長、国民の原口一博国対委員長と私で鼎談を行っているが、3人の共通の思いになったは山宣の『山宣ひとり孤壘を守る だが私は淋しくない 背後には大衆が支持してゐるから』というところにあるこの『背後には大衆が支持してゐるから』というのが大事で、これが今日における市民と野党の共闘の姿です。ぜひ、『前衛』をお読みいただきたい」と強調し、「市民党野党の共闘は、画期的な前進を遂げている。この流れをいっそう大きくし、秋にもあると言われる解散・総選挙で、必ず躍進を勝ち取りましょう」と結びました。

 

 

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なお、文化後援会の機関紙「つづれおり」に、以下の文を寄稿しました。

 

――文化・芸術は人間の生命維持装置であるーー

2020年7月27日       衆議院議員   こくた 恵二

「文化は人間にとってどんな意味を持つのか」。コロナ危機の下、国のあり様が問われました。

ドイツの文化大臣は、直ちにアーティストと国民に向け「文化は、生命維持に必要不可欠な存在」「だから無制限に支援する」とメッセージを発しました。
翻って日本はどうでしょう、日本音楽事業者協会会長・ホリプロ社長の堀義貴氏は「政府の自粛要請に応えたのに補償がなく残ったのは損害だけ」「日本は(文化・芸術への)国による支援が非常に貧しい」(「赤旗」日曜版)と指摘しました。

日本の文化芸術への支援はもともと少なすぎます。この背景にあるのが文化・文化財保護の分野でも幅を利かす「儲け第一、経済効率優先」の新自由主義です。

「最近は文化庁も『文化でかせぐ』をアピールする。だが、目先の利益とは別の価値を大切にし、その意義を説くことこそ、本来の役割ではないか」と朝日新聞が、社説で(17年12月)批判したのは当然です。

私は、国会で、「文化財保護行政は自然、文化と歴史の保護の観点を貫くべきで、『儲け第一』への大転換は許されない」と厳しく批判しました。

文化芸術振興基本法は、その目的を前文で「文化・芸術を人間の創造性を育み、豊かな社会と世界平和に寄与」と記しています。この本来の精神に立ち返ることが求められています。私たちはコロナ後の日本を、ケアを大切にする社会、文化芸術を大切に、ジェンダー平等の社会につくりかえたいと考えています。「人間にとって文化とは」をおおいに語りましょう。