大阪憲法会議第54回総会で記念講演

2020年08月24日

 

報告です。22日、大阪天満橋のエル・おおさか(大阪府立労働センター)にて「大阪憲法会議第54回総会&2020年度共同センター総会」が開催され、私が記念講演を行いました。

写真は、主催者を代表して挨拶する丹羽徹・大阪憲法会議幹事長、龍谷大学教授

 

 

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記念講演を行った私は、概ね、次の内容でお話ししました。

 

 

記念講演の要旨は以下の通りです。

Ⅰ、情勢をどう見るか?矛盾の深まり、国民の前向きの変化に確信をもって活動しよう

一、八月は,終戦記念日、ヒロシマ・ナガサキ原爆投下、戦争と核兵器を考える月

※戦争と被爆をめぐる問題で、日本の政治のあり様が問われている。

二、コロナ危機の下、「こんな政治でいいのだろうか」「こんな社会でいいのか」の声

三、日米安保条約締結・日米地位協定から六〇年。アメリカ従属の日本でいいのか

四、「安倍政権に任せてはおけない」――深い怒りがうずまいており、この政治を変えよう

Ⅱ、「市民と野党の共闘」を発展させ、安倍政権を打倒し、新しい政治を

一、市民と野党の共闘の目的は何か。戦争法廃止の国民連合政権の樹立

二、この五年間の取り組みの簡単な経過(スケッチ)

三、選挙協力・共闘での前進を勝ち取るための努力と成果

四、「市民と野党の共闘」の到達点と現段階の課題について

(1)安倍政権の国政私物化、民主主義の土台破壊に国民の怒りが沸騰

(2)安倍政権からの転換はかる三つの方向』の提案と「新自由主義」批判の重要性

(3)“野党共闘”は画期的前進。いよいよ「政権をともにする」政治決断が求められる

五、自公政権の補完勢力、野党分断が「維新の会」の本質

六、野党共闘の中での、日本共産党の役割とは何か

 

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大きな柱の第一は、「情勢をどう見るか? 矛盾の深まり、国民の前向きの変化に確信をもって活動しよう」ということです。

その冒頭に、まず「8月」論を展開。①「8月は、終戦記念日、ヒロシマ・ナガサキ原爆投下、戦争と核兵器を考える月」として、日本軍国主義による侵略戦争と植民地支配への反省が戦後政治の出発点として、安倍首相が今年も「『加害』触れず」(京都新聞)だったことと対比し、「政治の目的とは何か」として、「戦争をさせないこと」と河野洋平元衆院議長が強調していることを紹介。憲法前文の「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることがないやうにすることを決意」し、憲法を確定した。これが政治の原点であることを強調しました。

また、②核兵器禁止条約の批准、③長崎平和宣言にも触れ、「戦争と被爆をめぐる問題で、日本の政治のあり様が問われいる」と指摘しました。

さらに、コロナ危機の下、「こんな政治でいいのだろうか」「こんな社会でいいのか」の声が広がっているとして、これまで政治に関心がなかった人も含めて、かつてない多くの人々が、「こんな政治でいいのか」と問いかけし、声を上げていることを紹介。また、情勢を見る視点として、「日米安保条約締結・日米地位協定から60年。アメリカ従属の日本でいいのか」と問題提起しました。

 

 

大きな第一の柱の締めくくりとして、「安倍政権に任せてはおけない」――「深い怒りがうずまいており、この政治を変えよう」という動きが生まれているとして、日本財団が行った「新型コロナウイルスと社会」とした18歳の意識調査を紹介。調査では、コロナ収集後の社会について「変わる」と67%が回答していること、「変わるべき点」の最多が「政治」(45.6%)であり、その理由として「国民のために頑張っている医療従事者、こんな事態でも小売店などでやむをえず仕事をしている方、失業者や収入が激減した人に手厚い補償をすべき」「補償などの対策が遅すぎる」などの意見を18歳の青年が述べていると指摘しました。

 

 

大きな柱の二つ目は、「市民と野党の共闘」を発展させ、安倍政権を打倒し、新しい政治をというものです。

第一に、市民と野党の共闘の目的は何か。戦争法廃止の国民連合政権の樹立、経過についてお話しし、その中で3つのエピソードを紹介しました(①「前衛」誌上、三国対委員長の鼎談。②野党国対主催、志位氏を招いての『お茶会』の開催、③日本共産党第28回大会での来賓あいさつ)。

第二に、この5年間の野党共闘の経過を、第三に、選挙協力・共闘での前進を勝ち取るための努力と成果を具体的にお話しし、第四に、「市民と野党の共闘の到達点」と現段階の課題についていくつか強調しました。その中で、「“野党共闘”は画期的に前進しており、いよいよ政権をともにする政治決断こそが求められる」ことを強調しました。

また、「自公政権の補完勢力、野党分断が維新の会の本質」として、維新についても触れました。

講演の最後に、「他の野党の日本共産党への客観的な見方」という角度から、「野党共闘の中での、日本共産党の役割とは何か」も述べました。野党共闘の取り組みに「誠実に努力する党としての信頼」という点や、「赤旗」と党の地方議員、党支部・後援会に対して、他党のたいへん注目していることをリアルに紹介しました。