京都・西地区委員会主催「日韓問題学習会」で講演

2019年10月21日

19日夜、日本共産党京都西地区委員会主催の「日韓問題」学習会で、1時間にわたり講演し、質問に答えました。

 

西地区 こくた

 

私は、末尾につけたレジメにそってお話ししました。

まず、「問題提起の中心ポイント」を説明した上で、「日韓関係の悪化について我々は大変憂慮しているが、その原因を作ったのは安倍政権が徴用工問題という政治的対立を、経済に持ち込んだ。いわゆる『政経分離』の原則に反する禁じ手を使ったことにある」と指摘。「政府は最近では『徴用工』という言葉さえ使わない」との異常ぶりを告発しました。

 

西地区 こくた3

 

その上で、「問題の根底には、日本の歴史認識の問題、とくに朝鮮への植民地支配でどんなひどい人権侵害をしたのかについて触れたがらないという大問題がある」と指摘し、「歴史の真実に目を向けよう。知らないでは済まされない」と、朝鮮への36年に及ぶ植民地支配の実態に言及。

西地区 こくた2

 

その上で、国会で私が徴用工問題を正面から取り上げ、河野外務大臣に「個人の請求権は消滅していない」と答弁させたことの重要な意味、侵略戦争と植民地支配への反省こそ、問題解決の出発点であり、この点でドイツとの決定的な差があること、問題解決とともに日本共産党が北東アジア平和構想への現実的展望をもってたたかっていることなどを、事例を交えて紹介しました。

 

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質問では、「民間レベルでの交流といわれたが、実際にはどうしたらよいのか」「日本では学校教育で歴史を教えていない。みな歴史の事実が分からないのではないか」などというものから、「野党共闘の実際はどうなっているのか」というものまで出され、質問に対し回答しました。

ご参加の方は、「初めてこくたさんのまとまったお話を聞くことができた。本当に勉強になった」など、みなさん「よかった」との感想を出されたとのこと。私の方も、時間をかけて準備した甲斐がありました。

 

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【講義レジュメ】

「緊急学習会『日韓問題』解決の道は」報告要項

2019/10/19   こくた 恵二

一、悪化する日韓関係を憂慮、どうなるのか。何が原因なのか
一、何を明らかにすべきか。(私の問題提起の中心ポイント)
1、日本の政治の重要問題であること。安倍政権の狙いとの関係を見極めること
2、侵略戦争と植民地支配の歴史的事実、日韓条約とは何かのポイントを知ろう
3、北東アジアの平和の枠組みをどのように展望するのか
4、日韓の真の友好と日本共産党の立場を広く知ってもらう

一、日韓関係悪化について
1、直接の原因・経過(徴用工問題での政治的対立を経済に持ち込んだ、韓国の対抗)
2、選挙中の党首討論での安倍首相の発言。政治上の争いごとに経済を絡めた
一、日韓の歴史の中の「植民地支配」。日韓の間に何があったのか
1、日本は韓国を植民地にして何をしたのか
2、歴史と事実に目を向けよう。知らぬではすまされない

一、徴用工問題とは何か。外務委員会でのこくた質問議事録を参考に
1、徴用工問題、強制動員の事実を直視し真剣に向き合おう
2、まず解決すべきは、被害者の名誉と尊厳の回復ではないのか
3、徴用工問題、「個人の請求権は消滅していない」と河野大臣が答弁したことは重要
4、最高裁判所の判決と中国側と同様の問題での解決はどう行われたのか

一、侵略戦争と植民地支配についての反省こそ解決への出発点
1、一九九八年の金大中・小渕恵三「日韓パートナーシップ宣言」の重要な意義
2、ドイツの第二次大戦への反省と対応。

 一、日韓の明るい未来を展望し、平和の北東アジアをつくろう
1、南北首脳会談、米朝首脳会談をどう見るか
2、北東アジアに平和秩序の構築を、「北東アジア平和協力構想」と日米安保

一、両国の冷静な対話と交流をいまこそ。国民レベルでの交流をもっと大切に
1、歴史の事実と向き合おう
2、労を厭わず知ろう、学ばう=未来につながる
3、交流しよう、仲良くなろう、友達つくろう
4、北東アジアの平和のために努力しよう