20日、衆院本会議で葉梨法務委員長解任決議討論

2018年11月21日

 

20日、衆院本会議で葉梨康弘法務委員長の解任決議案を、自民、公明、維新の多数で否決しました。

立憲民主党、国民民主党、無所属の会、日本共産党が賛成討論を行いました。日本共産党からは藤野保史衆院議員が賛成討論を行いました。藤野議員が行った討論は以下の通りです。

 

20181120 藤野②

 

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私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました葉梨康弘法務委員長の解任決議案に賛成の討論を行います。

賛成する最大の理由は、安倍政権が、入管法等改正案を今国会で何が何でも押しとおそうとするもとで、葉梨委員長が、政府・与党言いなりに、職権で一方的に法案の審議入りを決めるなど、異常な委員会運営を行っていることです。

同法案は、技能講習制度を大前提とするものです。法務省は、「人手不足」とされる14業種で、技能実習生からの移行が3割から8割、多い業種ではほとんど全てだと説明しています。来年4月の施行を急ぐ理由を問われた山下法務大臣は、「施行が半年遅れれば万単位の方々が帰ってしまうからだ」と答弁しました。新制度が、実習生を安価な労働力として使い続けようとするものであることは明らかです。

今こそ、技能実習制度の実態を明らかにすべきです。ところが、安倍総理や山下大臣は「今後の捜査に影響を及ぼす」などといって聴取票の開示を拒んでいます。しかし、そもそもこの度は調査は、実習制度の運用を改善するために、2009年の衆参法務委員会の付帯決議などで与野党一致して求めてきたものです。制度改善のための調査であり、犯罪捜査とは何の関係もありません。「捜査の影響」などという答弁は撤回し、ただちに開示すべきです。

山下大臣は、技能実習生の失踪理由について、「現状の賃金等への不満から、より高い賃金を求めて失踪する者が約87%」と答弁してきました。しかし、「より高い賃金を求めて」という項目はもともとの聴取票にはありませんでした。しかも、その割合が67%から87%に水増しされていたのです。実習生がわがままで、カネ目当てで失踪していると描き出す資料のねつ造を行ってきたことはきわめて重大です。

さらに、暴力などの人権侵害も実際より少なく発表されておりました。言語道断です。審議の前提となる資料にこれだけの誤りがある以上、これをまず正させること、そしてすべての資料を国会に提出させることこそ、委員長の責務ではありませんか。

昨日、法務委員会理事会メンバーで聴取票個票の閲覧を行いました。個票には、「週130時間の長時間労働」「残業代が払われていない」「暴力」「セクハラを受けた」など、法令違反や人権侵害を示す記述が複数見られました。さらに、「月給10万円と言われたが、実は8万円。さらに5万円控除」など最賃以下が疑われる事例が多数にのぼることが明らかになりました。法務省が先日発表した「最賃以下が22人」など、聴取票の「とりまとめ」にも重大な疑義が生じています。技能実習生の実態把握のためには、個票そのものの徹底的な分析が不可欠です。限られたメンバーへの閲覧ではなく、ただちに国会に提出することをつよく要求します。

同法案については、世論調査でも6割から8割を超える国民が「今国会の成立にこだわるべきではない」と答えています。いま国会がやるべきことは、こうした国民の声に応えて、外国人労働者の実態を踏まえた徹底的な審議を行うことです。虚偽答弁を放置し、開示すべき資料も提出されないまま、今国会の成立ありきで突きすすむ葉梨委員長の責任は重大です。

外国人労働者の人権侵害の実態を解明することなくして、法案を審議することなどできません。以上、解任決議に対する賛成討論といたします。