寺島実郎氏の講演会「戦後日本と加藤周一」に参加

2018年10月8日

 

6日、母校の立命館大学「土曜講座」で寺島実郎氏が、故・加藤周一氏の没後10年を偲び、「戦後日本と加藤周一」と題して講演。演壇に立つ前の控え室を訪問し、沖縄問題や野党共闘などについて意見交換を交わしたのち、2時間余の講演を拝聴しました。

 

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寺島氏の講演は、加藤氏との対談からヒントをえて、氏独自の「ジェロントロジー」論の展開(高齢化時代、AI時代における「人間の能力」=人間的感性と知力、わななくような怒り、怒る能力への着目)やデジタル・エコノミー時代の「ものづくり大国・日本」への言及、中国と北朝鮮、ロシアなどの動向と「アメリカを通してしか世界を見ない日本」が世界からいかにリスペクトされていないか、冷戦後のドイツが米軍基地縮小と地位協定の見直しを行ったことに比していかに日本が「対米過剰依存」であるか、安倍流リフレ経済政策からの脱却の必要性など多方面にわたりましたが、時間を感じさせないたいへん刺激的なものでした。

 

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立命館大学では、もともと市民に開かれた講義をということで、末川博総長の時代に「土曜講座」を開設したもの。

今回は、6日を皮切りに「4週連続」で、加藤周一氏の思想と行動を振り返る講演会を開催する予定で、参加は無料、事前申し込みも不要です。講師は、6日が寺島実郎・多摩大学長、13日が三浦信孝・中央大名誉教授、20日が君島東彦・立命大教授、27日が中川成美・立命大教授。いずれも午後2時からです。興味のある方は、ぜひお出かけ下さい。