こくたが駆く

原子力発電関係道県議会議長協議会総会であいさつ

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原子力発電関係施設が立地する14の道県で構成する原子力発電関係道・県議会議長協議会の定期総会が開催された。

日本共産党を代表して、私が出席しあいさつした。(全文は、《続きを読む》欄に)

私は、議長会協議会が求めている事故の早期収束や十分な賠償などに全力を尽くす決意を表明。同時に、政府に対して「安全神話」を一掃し、事故の危険を最小限にするためにあらゆる措置をとることや原発の再稼働押し付けの中止を求めるとともに、東京電力に全面賠償を求めることこそ国の果たすべき責任であること、原発の危険性をなくすために原発からの撤退こそ必要だと考え、それらの実行を求めている述べ、国民的な議論を呼びかけた。

総会は議事を変更して、議員との討論を行うという異例の展開となり、福島県議会の佐藤憲保議長が「次の福島を起こさないために国がどう動くかが一番大事。国に明確なビジョンがない」と与党に注文をつけた。
   私は再度発言し、事故の検証、原因究明の必要性、政府自身が行なったIAEAへの報告書に盛り込んだ安全対策さえも履行し用途しない政府の無責任ぶりを告発した。さらに、5~10年かけて原発ゼロにしていく日本共産党の考えを述べた。

なお、経産省の中山義活政務官、民主党の奥田健、自民党の細田博之、公明党の斉藤鉄夫各衆議院議員が参加した。

 

東京電力福島原発でレベル7の事故発生以来、原発が設置されている道・県議会として、様々な問題に直面し、心をくだいておられることと思います。

要請書を拝見しました。事故の早期収束、放射能汚染から住民の健康と暮らしを守ること、被害者にしっかり賠償させ、原発の安全確保など、皆さんが求める要求を、我がこととして力を尽くすことを、まず冒頭、お約束します。私たち日本共産党は、次の三つの点を政府に求め、その実現を迫っています。

第一は、原発の「安全神話」を一掃し、原発事故の危険を最小限のものとするためあらゆる措置をとることを要求し、停止中の原発再稼働の押し付けはやめよという点です。

日本共産党は、電源喪失、炉心溶融というシビアアクシデントが起きる可能性を国会や県議会で具体的に指摘し改善を求めてきました。しかし過酷事故は日本では起きないという「安全神話」に浸かりきっていた政府と電力会社は、多くの警告をまともに受け止めずに来ました。そして現実に過酷事故が起きました
   政府は、根拠のない「安全宣言」で、原発再稼働をおしつけることはやめるべきです。皆さんも要請書で強調しているように、事故の検証・原因究明が大事です。そこで明らかになった事実と教訓に基づいた対策が求められるはずです。ましてや九州電力の「やらせメール」など許されません。今度こそ、原発への「安全神話」を根絶しましょう。

第二は、国は、原発事故被害の全面賠償を東電に求め履行させる責任を果たせという事。

原子力賠償機構法案は、被災者でなく、東電やその利益に群がる「原子力利益共同体」を救済するものです。「必要があれば何度でも援助する」という閣議決定を具現化したものであり、東電や大株主、メガバンクの負担と責任を一切問わないで、賠償原資を電気料金引き上げと税金による国民負担で賄うというものです。(東京新聞も社説で指摘)東電の資産は一兆六千億円です。電力業界全体の内部留保や、二兆九千億円が積み立てられている使用済燃料再処理等引当金の取り崩しなども行うべきです。原発メーカーなど、原発から利益を得てきた企業にも負担を求めるべきです。

第三は、原発からの撤退を決断し、五~一〇年以内に原発ゼロへの計画を策定すべきだという点です。

この五年間に二兆円以上を原子力対策につぎ込む一方で、自然エネルギー関連は六五〇〇億円弱に抑えこんできました。原発撤退を決断してこそ、自然エネルギー関連予算を大幅に増やすことができます。環境省の調査でも、再生可能エネルギーの潜在能力は、日本の原発五四基分の四〇倍と言われています。現行の原発立地交付金などを自然エネルギー開発と地域の雇用創出を支援するものへの改善を求めます。

多くの国民が、このまま原発依存を続けていいのかと模索をし始めています。福島県の復興ビジョンでは「原発に依存しない」方向を打ち出しました。「住民こそ主人公」の立場で、国民的な議論を起こしていこうではありませんか。総会が原発災害から住民の安全といのちを守る大きな力となることを祈念して、あいさつといたします。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/07/29

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