こくたが駆く

テレビが見られなくなる!?「地デジ難民」を生まないよう国が責任もて

100225分科会質問  本日、衆議院予算委員会第2分科会において、 2011年7月の地上デジタル放送完全移行に向けて、「このままでは、テレビが見られなくなる『地デジ難民』が生まれる」と、 対策を求めました。 

 地デジのテレビ放送を視聴するためには、地デジ対応のテレビに買い換える(またはチューナーを買い換える)こととともに、 アンテナが地デジに対応していない場合はアンテナも交換・新設する必要があります。
 特に対策が遅れているのが、高い建物の陰(ビル陰)で、アナログ電波の受信障害のために設置されていた『受信障害対策共聴施設』を、 デジタル対応のものに改修する問題です。

 マンションの建設時に受信障害が発生した場合、周辺住民の受信障害対策共聴施設を設置する義務がありますが、 地デジ放送の開始により受信障害が無くなった場合、周辺住民は自分でアンテナを設置する必要があります。
 受信障害対策の必要なくなれば、アナログ放送終了によって受信障害対策施設を維持管理する必要が無くなりますし、 地デジ電波でも受信障害が残った場合、共聴受信施設をデジタル対応のものに改修する必要があります。
 これまで総務省は、周辺住民とマンションの管理組合が話し合って対策するよう指導=『当事者任せ』にしていました。

 (写真左上、京都市内に地デジ電波が難視聴となるエリアが広大に存在することを、 地図を広げて説明しているところ)

100225分科会質問大臣 私は、受信障害対策共聴施設の改修実施率がどうなっているか質問、 全国の改修実施率 (09年末)は25.8%、京都にいたってはたった7.3%しか進んでいないことが明らかとなりました。

 また、地デジ放送開始で受信障害が無くなったのか『受信状況調査を行うことからはじめないと、スタート地点にも立てない。 どう進めるのか』と質問。
 原口一博・総務大臣(写真左)は「国がリーダーシップをとって対策を行う責任がある」と言明。
 さらに、これまでマンション管理組合が負担するよう指導していた受信状況調査の費用負担について、希望があれば、デジサポ (テレビ受信者支援センター)が無償で実施すること。さらに、当事者まかせにしていた当事者協議が進むように、 コンサルタントなどの役割を果たす、即ち国の責任で関係者に積極的に働きかけを行っていく方針を明らかにしました。

100225分科会質問2 また、電波の特性の違いによって、アナログ放送は受信できていたのに、 地デジの電波は受信できない地域や世帯が生まれる『新たな難視』の問題について、滋賀県の事例を紹介しながら追及。(写真右)
 事前の調査では、地デジ波が届くと思われていたエリアで、 調査地点を増やして再調査をすると山の裾野付近では届かないという実態になっていることが判明したケースですが、原口大臣は 「共聴受信施設の新設や、高性能アンテナへの改修、ケーブルテレビへの移行などの対策が考えられる。それぞれ補助金のメニューもある」 と回答しました。

 最後に、残り513日と迫った、アナログ放送の停波について「マンションの管理組合の総会は4月~6月に集中する。 今年の4月~6月までに管理組合の総会で方針を決めないと、間に合わない。京都の場合は比叡山中継局の可動が今年の夏以降、 それから受信障害調査をしようにも総会は終わっていて、予算がない。来年7月にはとても間に合わない」と指摘し、 アナログ停波時期を延期すべきだと要求。
 これには原口大臣は「国策ですすめている。延期はしない」と強弁するにとどまりました。

 

| コメント (3) | トラックバック (0) | Update: 2010/02/26

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記事内容を活用させてください。あす、地域で共同受信者20件ほどの対策会議を開きます。赤旗記事を読んでもっと詳しい資料をとネットで探してたどりついてものです。
当方では、マンションの陰で共同受信をしている世帯の要求で対策会議を開くもので、参考資料として活用させてください。
よろしくお願いします。

公開資料の活用を。
地上デジタル放送推進総合対策(第4版)や地上デジタル推進全国会議の受信障害対策共聴施設ロードマップ・集合住宅共聴施設ロードマップなどが参考として使えます。
南関東では、「地デジ専用アンテナキット」の貸し出しの受付が開始されました。受信状況の調査を自分で行えます。
全管連のアンケートや要望は、直接お問合せ下さい。

 質問をご利用いただきありがとうございます。
 問題の核心は、マンション管理の方々、共同受信の方々双方ともに当事者であります。第三者的に解決のためにデジサポが受信調査も、コンサルタントの役割を積極的に果たさせるという答弁をしたことです。
 おおいに、広め、また全管連の取り組みを参考にしつつ、経験を交流してください。 
 返信が遅れました。

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