こくたが駆く

タクシー法案で3度目の答弁―与党からの質問に答える

090605国土交通2  本日午前中、衆議院の国土交通委員会で、5月22日、27日に引き続いて、 3度目の答弁に立ちました。(写真左)
 今回は、与党・自民党の福井照・衆議院議員からの質問に答えました。

 国会審議の常識からいうと、野党提案の法律と政府提案の法律を同じ日に趣旨説明し、 与党案と野党案を同時並行で審議するということは、珍しいことです。
 私が与党議員からの質問に答えるのも初めての経験です。

 質疑の後半には、民主党の森本哲生議員の質問にも答弁しました。

 

090605国土交通  福井議員(写真右)からは「(道路運送法改正をした平成12年)当時の議論の中では、 需給調整規制によって『意欲のある事業者の参入機会が奪われる』『消費者に評価される優れた事業者の事業拡大機会を奪っている』 『問題ある既存事業者を市場に温存する』など、消費者サイドから批判の声があった。このような批判のについて、どう考えるか?」 と質問がありました。

  私はまず「与党から野党4党案へ質問をいただきありがとうございます」と述べてから 「ご指摘のような意見があったことは知っていますが、大事なことはその意見がどう取り入れられたのか?・・・その結果どうなったのか? 検証することが必要ではないでしょうか?」と指摘したうえで次のように述べました。

 「一例を申し上げましょう。ご質問で批判点としてとりあげた『問題のある既存事業者を市場が温存する』について、 規制緩和によって退出したでしょうか。   
 政府のタクシーサービスビジョン小委員会の報告にありますように 「市場の失敗 問題のある事業者が市場からなかなか退出せず温存される」と結論づけたことをもってしても、 規制緩和によって実現されなかったことは自明です。

 さらに、 政府の法改正による展望と結果を冷厳に見なければなりません。先の参考人質疑で私はそのことに言及しました。

 当時の運輸大臣は、 「新しいタクシーの需要も起こってくる」「労働者に対しても条件をさらによくしていく方向になっていく」と答弁しました。現実は、そうなりませんでした。消費者の批判点と法改正についての相違もこの際、直視すべきではないでしょうか。

 まとめとして、「消費者サイドの今日の批判点を正しく掌握し、それへの対応も練り上げることが肝要」と述べた上で「(野党4党は)規制緩和が失敗に終わったことについては、現時点で共通の認識に立っている」「単純に過去の道路運送法に返るのではなく、国民サイドに立って安全・安心、合理的な運賃で地域の公共交通機関たるタクシーを使用できるように(野党案を)作成した」と答弁しました。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2009/06/05

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