西陣呼称 555年 記念事業「西陣CROSS WEEK 2022」@西陣織会館

2022年11月15日

 

報告です。

今年は、応仁の乱で現在の西陣の地が、都の「西の守りの陣」として「西陣」と呼ばれるようになって555年目の年です。
京都の方々は、「先の大戦は?」というと「応仁の乱」と答えると言われています。

(応仁の乱で、朝廷で織物を司っていた職人たちは、堺や山口などに難を逃れました。戦乱後、職人たちは山名宗全が率いた西軍の本陣跡一帯にもどり、織物を盛んに織り出しました。ここから「西陣」という名称が始まりました)

西陣織工業組合では、西陣呼称555年記念事業として、京都市上京区の西陣織会館を中心に「西陣CROSS Week 2022」が開催されました。私もぜひ見ておきたいと思っていたのですが、時間が取れず、永戸さんが13日に足を運び写真を送ってくれましたので紹介します。

 

*******

 

会館の1階には、「空引機の再現と実演」として、若手の職人さんが発案されたという企画・展示が。「空引機」は、平安の昔からあるもので、明治に「ジャガード」機が輸入されるまで使われていた手織機です。今回の展示品は、55年前に西陣織工業組合が完全復元したものだそうです。(西陣織をテーマとした斬新なデザイン・アート作品を幅広く募集し、応募作品が展示されており、来場者のみなさんが投票をしていました。最終日に「西陣designグランプリ」として優秀作品の表彰があるそうです。)

 

 

 

2階では、(西陣織は分業体制によってつくられるため数多くの準備工程が必要となります。そこでその工程の実演が行われていました)機織りの実演が行われており、そこで偶然、地元選出のさこ祐仁京都府会議員と会ったそうです。

 

 

 

4階では、「西陣金襴展」が開催されていたそうです。西陣各社が技を競う「織物」関係は意匠の関係で撮影不可でしたが、撮影を許可された写真を送っていただきました。
(金襴とは、西陣織を代表する紋織物のひとつ。主に宗教関係の装飾や装束、掛け軸などの軸装、人形衣装などに使われ、金箔や金銀糸を用いて紋様が浮き出るように織られたもの)

 

 

こちらは、京の都大路を駆け抜ける冬の風物詩、全国高校駅伝のたすき。西陣織だったのですね。(私が選挙で使うたすきは西陣織)

 

 

西陣織には欠かせないものの、現在、その存続が危ぶまれている各種の道具類も展示されていたそうです。

 

 

5階では、「西陣貼交屏風展」も開催されていたそうですが、こちらは残念ながら撮影禁止だったそうです。

明治から現在に至るまでの西陣織の技術、技法、デザインや流行の変遷を知ることができる貴重な展示だったそうです。