「活動写真弁士の世界展」@おもちゃ映画ミュージアム

2021年03月22日

21日、京都市中京区の千本三条の「おもちゃ映画ミュージアム」を訪ね、「活動写真弁士の世界展」を鑑賞しました。

この展示は、活動写真弁士・片岡一郎氏が所有するコレクションを集めたもので、「活動写真弁士の世界展~日本映画興行の始まり」として28日まで開催されています。
引き続いて「ペン画で甦る尾上松之助最晩年『忠臣蔵』展」も無声映画に関する展示として開催(4月1日から5月30日まで)されるそうです。

 

 

活動写真弁士とは、何ぞや?
活動写真活動すなわち無声映画を上映中に、傍らでその内容を解説する専任の解説者のこと。活動写真を弁ずるところから活動写真弁士と呼ばれていました。活弁あるいは弁士とも呼ばれ、無声映画期の活動弁士の方々は「活弁」と呼ばれることを酷く嫌ったとのこと。関東圏では映画説明者、関西圏では映画解説者と名乗っていたそうです。

 

 

尾上松之助さんは、「目玉の松ちゃん」と呼ばれ、日本最初の大スターで、生涯に約1000本もの作品に出演したと言われていますが、残っている作品はごく僅かです。4月17日・13時30分からは、尾上松之助主演の「活弁と生演奏で上映する『忠臣蔵』」が企画されているそうです。

 

 

偶然ですね。私が「おもちゃミュージアム」を訪れたこの日、NHKがニュースで「京都の二条城(京都市中京区)の御清所で京都初の撮影所『二条城撮影所』が開設されて111年になるのを記念し、同撮影所を拠点に作られた『忠臣蔵』の現存最古の映画が上映された」と報道。

今回の上映には活動写真弁士の片岡一郎さんらが出演した。豪快な演技や情景にテンポ良くせりふが入り、赤穂浪士の討ち入りシーンでは、三味線やピアノ、打楽器の迫力ある演奏が会場に響いたそうです。上映の様子を撮影した映像を27日正午から24時間限定で京都市が創設する「京都映画賞」の公式ホームページから無料配信するとのことでした。

二条城撮影所は、二条城西南櫓の外側に1910年から2年間存在。現存最古の「忠臣蔵」は、「日本映画の父」牧野省三が監督し、「日本初の映画スター」である尾上松之助が大石内蔵助などの主要な役を務めた無声映画で、西南櫓を赤穂城に見立てるなどして制作されたものとのこと。

「映画ってほんとうに良いですね」との声が聞こえそう!