予算委「環境分科会」で、建設アスベスト、琵琶湖の保全・再生、大戸川ダム問題で質問

2021年02月28日

 

26日の衆院委員会分科会(第6分科会、農水省・環境省所管)で、建設アスベスト被害者救済、琵琶湖の保全・再生、大戸川ダム建設問題について質問しました。

冒頭、今年1月28日、最高裁が京都建設アスベスト第一陣訴訟で国と主要な建材メーカーの責任を認めたことにかかわって、国としての被害者への真摯な謝罪、継続中の訴訟の早期和解・解決、未提訴の被害者も含めた「被害者補償基金制度」の早期創設を提起しました。

 

 

琵琶湖の保全・再生問題では、▽農業排水による汚染を改善するため、国の「環境保全型農業直接支払交付金」の単価引き上げと対象拡大、▽漁獲量が激減する漁業への対策をはじめ琵琶湖の生態系の再生、▽琵琶湖の「深呼吸」ともいわれる全層循環の「未完了」の問題などを取り上げ、「琵琶湖総合開発」への真摯な反省に立った対応策を求めました。

下の写真は、琵琶湖(北湖)の水深30メートルに数時間沈めていた「刺し網」の汚れ(昨年5月4日に撮影。杉本敏隆・日本共産党滋賀県会議員提供)。植物プランクトン泥が絡み合って、こんなに汚れてしまいます。本来なら10匹前後かかるはずの「ニゴロブナ」(珍味・鮒ずしの原材料)は、網の汚れのため一匹もかからず、小骨が多く足が早いので魚価がほとんどつかない「ニゴイ」が真ん中に一匹かかっています。

 

 

次の写真が、使用前のきれいな状態の「刺し網」(同じく、昨年5月4日に撮影)。代かきから田植えの時期に特に汚れがひどいそうで、この時期がフナの漁獲時期と重なるそうです。数時間で、こんなに汚れるんですね。

 

 

小泉進次郎環境相は、私の提起に対して「琵琶湖の水質改善のため植物プランクトンの調査・研究」、また、「滋賀県と協力して琵琶湖の保全のための取り組みを進める」などと答弁しました。

 

 

大戸川ダムの建設「再開」の問題について私は、「(淀川の治水上も、琵琶湖の全閉操作との関係でも)基本的な数値の検証から、治水効果がさほど期待できないことがはっきりした」と強調。「大戸川ダムまずありきでなく、利水ダムである喜撰山ダムの活用(事前放流)、これまで不十分であった堤防整備や河道掘削、流域全体で治水対策を」と強く求めました。

 

 

質疑の様子は、衆院のライブラリーから視聴することができます。ぜひ、ご覧ください。