衆院安保特で質問。憲法違反の「戦争法案」の危険性を追及。その1
2015年07月10日
10日の安保法制特別委員会の報告です。イラク戦争の陸自内部文書を示し、危険な武器使用の実態を告発。
私は、「非戦闘地域」とされた、イラクのサマワでの「イラク復興支援」が実際はどのようなものであったのかをイラク派兵(2004~06年)の経験と教訓を克明に記録した陸上自衛隊の内部文書「イラク復興支援活動行動史」によって明らかにしました。
私は、文書を示し、「非戦闘地域」とされた場所でも戦闘に至る寸前であったことを告発。中谷元防衛相は「(イラク派兵は)純然たる軍事作戦だった」「軍事組織としての真価を問われた任務」と当時のイラク復興支援群の群長が述べていることを認めました。
イラク特措法では「自己保存」の武器使用権限しか認められていなかったにも関わらず、文書では、「至近距離射撃」と「制圧射撃(敵に損害を与え、その戦闘力の発揮を妨害する射撃=防衛省規格 火器用語より)」が重点的に訓練されていたことを述べていると指摘。
中谷防衛相は「(記述が)事実だ」と認めました。
また、部隊の車列が群衆に囲まれ、投石され、銃を所持する者も含まれていた事例を示し、「イラク人を殺傷する寸前だったのではないか」と追及。中谷防衛相は「武器の使用は確認されていない」と述べるにとどまりました。
さらに、私は、相手が発砲していなくても、「危ないと思ったら撃て」との指導がされていたことも示し、危険な状況であったことを指摘。「非戦闘地域」の枠組みがなくなり、治安維持活動まで認めれば、「殺し殺される」状況になるのは明白だと強調しました。
この問題の最後に、私は、「行動史」の全文が公開されている一方、国会に対しては黒塗りの文書しか提出していないことを指摘。「戦争法案の議論があるからこんなことになったのではないか」と、政府が事実を隠そうとしている可能性を指摘し、全面開示した「行動史」を国会に提出するように求めました。