第43回「秋の古本まつり」@百万遍・知恩寺境内//高谷光雄展を鑑賞

2019年11月7日

報告です。2日、京都古書研究会主催の「第43回 秋の古本まつり」(10月31日から11月4日まで開催。百万遍・知恩寺境内)に、足を運びました。ちょうど竹岡書店のみなさんが待ち受けておられ、秋の古書だより「青空」第7号の特集「戦争と平和」について、また、他国にはない日本の「古本(古書)文化」などをめぐって話に花が咲きました。

 

古本1

 

こちらの書店の棚には、日本文学全集や現代日本文学全集などがぎっしりと並べられており、「3冊500円」と書かれた値札を見ながら、竹岡社長と「かつては、本を買って読むのが当たり前の文化でありステータス。私も文学部でしたので、自宅に特注の本棚をあつらえて、いろんな作家の全集を詰め込んでいます」などお話しし、社長からは「いまは時代が変わり、全集などは売れなくなりました。本はかさばりますからね」と苦労話をお聞きしました。

 

古本2

 

特設会場では、今回、日本折紙協会による「折り紙教室」も開催されており、子どもさんらも楽しめる企画となっていました。こちらは、教材として折られた折り紙の見本。どう折ったらこんな形になるのか、どれも素晴らしいものでした。

 

折り紙2

 

私は、こどもたちが折り紙教室で折った「鶴」(「立ち鶴」と言って、実際に立ちます)と「亀」の折り紙をいただきました。

 

折り紙1

 

こちらが実際に立っている「立ち鶴」と「亀」です。

 

折り紙3

 

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古本まつりの後、招待されていた「高谷光雄展」に足を運び、鑑賞しました。ご夫妻で迎えていただき、各作品にこめられた思いを拝聴することができました。

こちらは、「交響曲第7番 『My History』 第4楽章 『二〇一三年一二月・見上げれば』」という、少し長めの名前がついた作品。お連れあいによると、「この時期は、特定秘密保護法が強行された頃で、夫は日本国憲法の103の条項を絵にこめて描いたとのこと。手前のリンゴが腐りかけているのは、時代に対する危機感を表現した」と説明をしていただきました。

 

takaya 1

 

こちらは、「無量考」という作品。今回の個展では、「枯れつつある花の美しさ」を画いたと高谷さん。「人間は老いて枯れ、亡くなる前がいちばん魅力的で美しい。そのことを表現したかった」とのこと。いつもの作風とは違い、大変インパクトのあるメッセージが込められており、いろいろと考えさせられました。写真は、作者の高谷光雄さんとともに

 

高谷2