26日、198国会閉会にあたり、志位委員長が議員団総会であいさつ
2019年06月26日
1月28日に開会した198通常国会が、6月26日までの150日間の開会で幕を閉じました。
日本共産党国会議員団総会で、志位和夫委員長は、「日本共産党国会議員団のかけがえのない役割」を語りました。その大要は以下の通りです。
日本共産党議員団のかけがえのない役割について
1.政権の本質突く批判と具体的対案で論戦をリードしたこと。
第一は、安倍政権日本共産党国会議員団対する本質を突くと批判と、具体的対案の提示によって、国会論戦をリードする役割を果たしてきたということです。
年金問題 「マクロ経済スライド」という最大争点をつく
「公的年金だけでは2000万円不足」という金融庁の報告書が問題の発端となりましたが、この問題の最大争点は、「マクロ経済スライド」による連続的な給付引き下げを許していいのか、ここにあります。この最大争点を正面から突く論戦を行っているのは日本共産党であります。
「マクロ経済スライド」の廃止を求めた参院決算委員会の小池書記局長の質問、党首討論でに私の定期に対して、安倍首相は「ばかげた政策」と悪罵を投げつけました。しかし、今でさえ貧しい年金を、さらに貧しくしてしまう政策こそ、「ばかげた政策」というほかないではありませんか。
わが党は、党首討論と参院選の公約で「減らない年金」のための具体的な財源確保案を明らかにしています。これを「ばかげた政策」というなら、私は、安倍首相に言いたい。「対案を出せ」、こう言いたいのであります。自分は何ら「対案」ももたずに、わが党が真剣に提起している具体的提案を罵るのが首相の仕事だと考えているのでなら、即刻首相を辞めていただきたい。
みなさん、参議院選挙では日本共産党の躍進で、安心の年金、頼れる年金をつくろうと訴え抜こうではありませんか。
消費税10%増税の根拠つき崩す 「別の道」掲げ躍進を
消費税10%への増税問題でも、家計消費や実質賃金の落ち込みの事実を突きつけて、景気悪化のもとでの増税の無謀さを追及しました。日本共産党の論戦にょって増税の根拠はことごとく崩壊し、もはや一かけらの道理も残されておりません。
いま安倍首相が、そういうなかで言い訳として繰り返しているのが、「消費税の使い道を変える」ということであります。民法の番組などでももっぱらこれを言っております。増税分を「高等教育の無償化」や「幼児教育・保育の無償化」にあてると繰り返しています。しかしそうした言い訳もわが党議員団の論戦によって、すでに論破ずみであります。「高等教育の無償化」なるものが、学費値上げを容認し、学費減免の対象者が学生のたた1割にしかないマヤカシのものであるとともに、増税とせっとではどんな政策も台なしになることは、わが党議員団がすでに徹底的にあきらかにしたことではないでしょうか。
10%への増税ストップ、「くらしに希望を 三つの提案」「消費税に頼らない別の道」を掲げ、その実現のために日本共産党の躍進をと、訴え抜こうではありませんか。
改憲案提示の3国会連続見送り 憲法を蔑ろにする安倍政治を変えよう
憲法9条改定問題について、安倍首相は、国会冒頭の施政方針演説で「憲法審査会の場において、各党の議論が深められることを期待する」と公然と改憲の旗を振りました。しかし自民党改憲案の国会への提示は、国民と野党の反対によって、今国会もできませんでした。昨年の通常国会、臨時国会、今国会と3国会連続で見送りに追い込んだのは大きな成果であります。日本共産党は確固たる対案をもっております。綱領で明記しているように、「現行憲法の前文をふくむ全条項を守り、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす」。これが私たちの対案であります。この対案を高く掲げて、今変えるべきは憲法ではない。憲法を蔑ろにしている安倍政治だということを大いに訴え抜こうではありませんか。
1.国民の切実な願い届け、国政動かした数々の実績
第二に、私は、わが党議員団が、国民の切実な願いで、国政を動かす数々の実績をあげてきたことです。
とりわけ6年前の参議院選挙で改選3議席から8議席に躍進し、参院で議案提案権を得たことは、国会の風景を変え、政治を変える大きな力となりました。
ブラック企業名公表を実現 政府も認めざるを得ないわが党の役割
わが党は、獲得した議案提案権を活用して、「ブラック企業規制法案」を提出し、ブラック企業の企業名公表という、戦後の労働行政が決してやろうとしなかった措置を取らせるという画期的成果をかちとりました。厚労省が公表に踏み切ったときの通達には、わが党議員の質問が公表の契機となったと明記されています。異例のことでありますが、この問題でわが党が大きな役割を果たしたことは、政府も認めざるを得ない天下公認の事実ではないでしょうか。
消費税の強権的徴収を告発 10万件超の差し押さえにストップ
消費税が払えずに滞納を余儀なくされた中小企業に対して、わが党議員が、「一括納付しなければ差し押さえる」と迫る強権的な徴収を行ってきたことを告発し、麻生(太郎)財務大臣に「こちらの落ち度だ。きちんと対応する」と答弁させました。あの麻生大臣に「落ち度」だと答弁させたのであります。その後3年間で10万件を超える差し押さえにストップをかけたことも、特筆すべき成果です。
コンビニ本部による違法を追及、公取委が実態調査へ
コンビニ本部による24間営業の押し付けは違法との答弁を引き出しました。この答弁を受けて、公正取引委員会が、この夏にも実態調査に入ることが報じられております。違法行為が明らかになれば改善命令を出すことも検討されています。全国のコンビニで働く人々にとっての大きな朗報ではないでしょうか。
国民との共同の力でつくったこれらの成果を確信に、参議院選挙での必勝を誓い合おうではありませんか。
1.国会での野党共闘発展に貢献 市民と野党の共闘成功へ力をつくそう
第三に、国会での野党共闘のいっそうの発展に貢献したこと。
野党合同ヒアリングは、昨年の通常国会から数え、29テーマ232回にのぼりました。これは安倍政権と自民・公明が、正面からの国会論戦を避け、逃げ回るなkで、行政監視という国会本来の役割を果たす、重要な活動となっています。
こうした共同のとりくみのかかで、野党共同提出の法案は33本にのぼり、市民連合と野党との13項目の共通政策に結びつきました。そして全国32の1人区での野党統一候補の実現へとつながりました。
この共闘の流れに、日本共産党議員団が大いに貢献したことに誇りと確信をもって、参議院選挙で市民と野党の共闘を必ず成功させるために、あらゆる力をつくそうではありませんか。
1.日本共産党躍進へ 新しい仲間とともに次の総会を
「比例を軸」に日本共産党躍進を必ず勝ち取り、今回改選となる8名の現職議員のみなさんのすべてが必ず国会に戻ってくるとともに、多くの新しい仲間とともに次の議員団総会を開くことができるよう頑張り抜こうではありませんか。そのことを誓いあって、ご挨拶といたします。ともに頑張りましょう。
改選となる、吉良よし子(東京選挙区)、たつみコータロー(大阪選挙区)、倉林明子(京都選挙区)、紙智子(比例代表北海道・東北ブロック)、井上さとし(比例代表北陸信越・東海ブロック、京都)、仁比そうへい(比例代表中国・四国・九州沖縄ブロック)、山下よしき(比例代表近畿ブロック(京都を除く)、小池晃(比例代表東京ブロック)の各参院議員が決意表明を行い、最後に小池書記局長の音頭で「ガンバロー」三唱をしました。