稲田防衛大臣の辞任の意向について//京都新聞のインタビュー 「『野党共闘』の展望について」

2017年07月28日

27日、稲田防衛大臣が辞任の意向を固めたとの報道についてメディアから感想を求められました。

は、「この間の陸自の南スーダンPKO「日報」について、防衛省ぐるみの隠ぺい、稲田防衛大臣の無責任な発言の責任は重大であり、野党として一貫して任に能わないとして罷免を求めてきた。遅すぎるくらいだ。かばい続けてきた安倍首相の責任が厳しく問われる。同時に日報問題についての防衛省特別監察の結果が発表されるときに、この問題についての説明責任を放棄し国会での真相究明から逃げるための辞任は許されない。安保委員会での閉中審査を行い、稲田防衛大臣はきちんと答弁に立つべきだ」と述べました。
合わせて、「与党が、安保委員会の開催、稲田氏の出席と答弁を保証するのは最低限の義務だ」と強調しました。

 

*******

 

26日、地元紙「京都新聞」に「野党共闘の展望」と「国会対策委員長就任20年」についてインタビューを受けた記事が掲載されました。

下記に転載しましたので、ぜひ、お読みください。

 

20170727183123-001

 

 

共産穀田氏が描く「野党共

闘」展望 国対委員長就任

20年

共産党の穀田恵二衆院議員(比例近畿)が今秋、党国対委員長に就任して20年を迎える。国会運営を左右してきた政党間の折衝を振り返ってもらい、次期衆院選に向けて力を注ぐ「野党共闘」の展望を聞いた。

-国対委員長として20年。党内はもちろん国会でも異例に長いキャリアだ。

よくこれだけ長い間やってこられたなという気持ちはある。一番こだわってきたのは議会制民主主義を守るとの立場だ。政府に対するチェック機能という国会本来の役割を果たすことが最も重要で、そこに与野党の違いはない。その一貫した主張から他党との信頼関係が生まれた。

衆院議長との関わりも印象深い。1999年、年金制度改正関連法案をめぐり国会が混乱した際は自民党出身の伊藤宗一郎議長(当時)を訪ね、「こんな事態はまずい」と訴えた。よく話を聞いてくれ、委員会での補充質疑などを盛り込んだ議長裁定につながった。

-政府や国会の在り方に変化は感じるか。

一言でいえば劣化が激しい。背景にあるのは小選挙区制だ。今の自民党は投票総数の約4割の得票数で7~8割の議席を得ており、民意がゆがんでいる。いわば「虚構の多数」だ。安倍晋三政権には、その虚構に支えられているという謙虚さがまったくない。

安倍首相は歴代首相の中でも特異な存在だ。秘密保護法、安保法制、共謀罪法と民主主義や憲法の平和主義の根底にくさびを打ち込む法律を次々強行成立させ、憲法9条2項を空文化する改憲構想も打ち出した。ただ9条を評価する国民は多い。改憲に反対するわれわれが押されっぱなしになることはないだろう。

-民進党などとの「野党共闘」では昨年の参院選で統一候補を実現した。衆院選を見据えた展望は。

参院選では全1人区で候補を統一できた。野党だけでは難しかったと思うが、共闘を望む市民運動に支えられて前に進めた。これまで共産党は、躍進しても新党ブームが起き失速する傾向にあったが、今回の東京都議選では埋没せず議席を伸ばせた。安倍政権との対決姿勢と共闘路線が評価された結果ではないか。

全国に選挙協力を拡大するには共闘のインパクトを見せられるかが鍵となる。その意味で共闘の象徴となる衆院京都1区でも昨年12月、自由党の小沢一郎氏や民進党の松野頼久氏らを招いた街頭演説を行った。全国で候補者調整を急ぐ必要がある。国対委員長として培った信頼関係や経験をフル稼働して進めたい。

■こくた・けいじ 岩手県出身。立命館大卒。京都市議を経て1993年衆院選で初当選した。8期目。97年9月、京都選出の寺前巌氏から国対委員長を引き継いだ。寺前氏とは95年の阪神大震災発生直後に被災地入りし、「現場の課題を持ち帰り一つ一つ解決する姿に学んだ」という。サッカー観戦が趣味で日韓国会議員の親善試合にも出場。国会で政府に攻めの姿勢を貫くが、ポジションは守りの要GK。野党共闘で民進党の山井和則国対委員長(京都6区)との協議が増え、「妻より会う回数が多いかも」と話す。