今年、9回を迎えた「伊都子忌」
2017年05月1日
随筆家の岡部伊都子さんのご命日である4月29日。ゆかりの方々が在りし日の岡部さんを偲んで「伊都子忌」をもたれて9回目になります。
左京区の聖護院で、宮城泰年門跡門主によって法要が営まれました。
最初から毎回参加していますが、今年も西山とき子元参議院議員とご一緒に参加しました。
岡部さんといえば、美術・伝統・自然・歴史・戦争・沖縄・差別・ハンセン病・環境問題など多彩なジャンルでその才覚を発揮された大家ですが、私は、「何度も沖縄に足を運んでいるが、岡部さんがご健在なら今の安倍政権のやり方を許すことはないだろう。岡部さんの遺志を継いで、『絶対にあきらめない』という覚悟でたたかいたい」とご挨拶しました。
法要と集いでは、長い間岡部伊都子さんの著作を世に送り出して、これらの企画を担ってきた藤原書店の藤原良雄社長が挨拶。「岡部伊都子さんとの思い出にとどまらず、遺志をどう受け継ぐのかという催しなれば幸い」と訴えました。
集まりには、「浪花女を読み直す 岡部伊都子 いとはんの反骨」を産経新聞に連載している石野伸子記者(写真下、右奥)も参加されており、「岡部さんを貫くキーワードは『反骨』という点にある。1956年に出された随筆『おむすびの味』など、彼女の初期の作品とその感性に私は強く惹かれる」との講演がありました。
私から「石野さんの連載が朝日新聞でなく、産経新聞に載っていることに意議を感じる。私も興味深く読ませていただいている」と話すと、会場が大いに盛り上がりました。
新緑を背景にした写真は、会食があった「西尾八ッ橋 別邸」の中庭です。