京都市長選挙、福山和人候補健闘、残念ながら惜敗。掲げた公約実現へ引き続き奮闘を決意。
2024年02月5日
4日の投開票の京都市長選挙。「つなぐ京都 2024」など広範な市民と日本共産党を含む民主市政の会推薦の福山和人候補は残念ながら、惜敗しました。
訴える、福山和人氏。
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日本共産党京都府委員会の声明
京都市長選挙の結果について 2024年2月5日 日本共産党京都府委員会
(一)2月4日投開票の京都市長選挙で、福山和人候補は161,203票(34.4%)を獲得し、現職後継「相乗り」候補を相手に大健闘して大いに攻め込みましたが、当選にあと一歩およびませんでした。ご支持・ご支援をいただいた市民の皆さん、全国の皆さんに、心から感謝 申し上げます。
この選挙で、私たちは最良・最高の福山和人候補を先頭に、政策でも市民的共同においても、大いに奮戦しました。「今度こそ善戦ではなく勝利を」と、本気で福山市政実現に挑ん だだけに、結果は、極めて残念です。今後、ともにたたかった皆さんとの意見交換を通じて 選挙結果の分析を進め、次のたたかいに生かします。
(一)福山候補の得票結果は、相手との差が約4.9万票(10.5ポイント)だった前回の力関 係から、今回は1.6万票(3.5ポイント)差まで肉薄し、現職後継陣営と岸田自公政権の心胆 を寒からしめる結果となりました。また、メディアも「(松井陣営の)苦戦の背景に市民の 不満」と報じましたが、無党派層や女性、30代で、福山候補が現職後継候補を上回ったことも、特徴的な得票結果でした。
この結果をもたらした大きな要因の第1に、いわゆる「政治とカネ」の問題への有権者の怒りと批判がありました。「こんな金権腐敗政治を許していいのか。2.4京都 良識の審判を」の5氏連名賛同呼びかけに、全国の著名人からも次々と共感・賛同の声が寄せられました。世論調査でも、自民党の支持率が大きく下落するともに、福山候補以外の候補者が「政 治資金パーティー」で疑惑を持たれる一方、「政治はお金ではなく、市民の声で」と訴えた福山候補に共感と支持が広がりました。
第2に、コロナ禍の体験に加えて、異常な物価高のもとで、「暮らしと安全」が大きな争点となりました。福祉を削り、保健所や消防職員を減らした門川「行財政改革」を福山候補は正面から批判して、敬老乗車証の市民負担や保育園への補助金を「元に戻す」と公約しま した。また、「子育て支援5つの無償化」など「すぐやるパッケージ」への支持が広がりました。この争点をめぐっては、現職後継陣営などが「できっこない」「財源はどうする」などと批判しましたが、財源問題でも具体策を示した福山陣営の論戦には、大きな反響がありました。
第3に、メディアも「国政与野党『相乗り』に対する強い有権者の不満が現れた」と報じたように、「相乗り」批判が、有権者の選択に影響を与えました。現職陣営は、選挙戦序盤から、福山候補に対して「共産市長候補」とレッテルを貼り、「一党一派が支援する市長で は京都は大停滞・大後退」と、ビラや新聞広告で攻撃しました。これに対して、最終盤、全近畿的支援も得て、「つなぐ京都2024」が「すべての市民とつくる政治へ」「私たちは最 後まで、堂々とみなさんに政策を訴えます」と押し出したビラを一気に配布し、他党支持者 や無党派の人々の福山氏への共感を広げました。
全体として、福山陣営が現職後継陣営に攻め込みましたが、首長選挙に勝ち抜くには、市 民と政党の共同という点でも、「民主市政の会」および党の力不足という点でも、克服が求められる結果となりました。
(一)4年前の市長選挙以降、福山陣営は日常的に国政・市政の問題を取り上げる運動を続け、候補者選定からマニフェストづくりに至るまで共同で準備し、多くの市民と「民主市政の会」、日本共産党を含む政党が力を合わせて「つなぐ京都2024」を結成しました。加え て、今回は、従来「オール与党」陣営にいた人々も福山陣営に加わり、保守の立場にたつ人々 との新たな共同も広がりました。
今回、日本共産党が、企業・団体献金と無縁な党として、「しんぶん赤旗」のキャンペー ンと一体に、自民党の金権腐敗を国政の大争点に押し上げたことは、京都市長選挙をたたか う上で、大きな政治的貢献となりました。また、京都民報の報道をきっかけに、村山候補が「架空パーティー」疑惑で大きな批判を浴び、維新の野望を緒戦で頓挫させたことも、重要な成果でした。
(一)今回の選挙戦は、あらためて、「政治を変えたい」と願い行動する広い市民と、日本共産党を含む野党の共同こそ、自民党政治を変える力であることを浮き彫りにしました。
日本共産党は、選挙で訴えた福山候補の公約実現へ、運動を発展させるために力を尽くします。そして、いよいよ、経済無策によって「空白の30年」をもたらした自民党政治、憲法を蹂躙して「戦争する国」へ猛進する自民党政治を終わらせるときです。そのために、日本 共産党は市民の皆さんとの共同をさらに広げ、力を尽くす決意です。
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つなぐ京都2024の声明
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京都市長選挙の結果について
2月4日投開票で行われた京都市長選挙で、つなぐ京都 2024 の福山和人候補が 161,203 票 34.4%)を獲得し 横一線」の大激戦のなかで大健闘し肉薄しましたが、自民党、立憲民主党、公明党、国民民主党が推薦する松井候補に惜敗しました。
福山市長の実現に向けて、ご支持 ご支援いただいた市民のみなさん、大奮闘されたつなぐ京都 2024 のみなさん、そして、近畿をはじめ全国からの大きなご支援に、心より感謝申し上げます。
コロナ禍と物価高で市民生活が大変な時に、公共の役割を放棄し、大型開発による財政危機の原因を市民の福祉にすり替え、 行財政改革計画」と称して、敬老乗車証の改悪や保育園への補助カット、学童保育利用料の引き上げなどを強行しました。さらにもともと貧困な子育て施策に加え、規制緩和とホテル建設の野放しなどで地価高騰で子育て世代の人口流出を深刻化させました。
また、自民党の政治資金パーティーと裏金作りや村山候補が架空パーティー問題で政党からの推薦を取り消される事態が起こるなど、金権腐敗政治に対する大きな批判の中で、全国からの京都市民の審判が大変注目される選挙となりました。
私たちつなぐ京都 2024 は、1000 人を越える市民アンケート結果や 200 回を越えるタウンミーティングなどで寄せられた市民の声にもとづいて 2 次にわたる議論で 208 項目にも及ぶマニフェストを作り上げてきました。市政への不満の声を背景に、市民の願いを集めに集めて、市政改革の展望を指し示した福山さんのマニフェストは、大きな共感を生みました。
そして福山さんとともに市政を変えようと、多くの市民が集まり、そこに立場の違いを超えて日本共産党、新社会党、緑の党グリーンズジャパンから支援をいただき、れいわ新選組の支援者のみなさん、社会民主党や立憲民主党を支持する個人の方からも支援をいただきました。そして、最終盤まで すべての市民とつくる政治へ」と政策を財源も示して堂々と訴え、松井候補を土俵際まで追い詰める闘いをしました。
残念ながら福山さんは当選に至りませんでしたが、市民の切実な要求を盛り込んだ 宝の福山マニフェスト」の実現に向け、引き続き奮闘する決意です。
2024年2月5日 つなぐ京都2024 事務局長 福島 功