「甦る、正倉院宝物『撥鏤』(ばちる)」を訪ねて。
2016年05月7日
守田蔵(木津川市加茂町)さんからご案内をいただき、撥鏤(ばちる)を鑑賞してきました。
お宅を訪ね、紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく)、緑牙撥鏤尺(りょくげばちるのしゃく)、紅牙撥鏤棊子(こうげばちるのきし)、紺牙撥鏤棊子(こんげばちるのきし)を拝見しました。
右から正倉院北倉 紅牙撥鏤尺甲・乙 緑牙撥鏤尺甲・乙(重要文化財)を守田蔵さんが復元複製したものです。
北倉に6枚中倉に8枚あります。象牙に彩色を施し、文様を彫っています。写真で白く見えるところが下地の象牙が出ているところです。文様は彩色がされているところもあります。描かれているのはオシドリや鹿、天女などなど。1尺の長さは天平時代の標準的な1尺のようです。
こちらは守田さんが復元した紅牙撥鏤棊子と紺牙撥鏤棊子です。当時の碁石です。当初600個あったといわれています。これも象牙に彩色をして彫ったものです。
解説をしていただいた作家の守田蔵さんです。
余談ですが、この日偶然、故蜷川虎三京都府知事が師事していた奥田雀草さんのお孫さんにこの場でお会いすることができました。奥田雀草さんは1965年に始まった原爆忌全国俳句大会の発起人のおひとりでした。