26日、外務委質問。①陸自ヘリ事故。「洋上飛行想定の装備行わず訓練」。政府・防衛省の責任は重大!

2023年04月28日

 

報告です、26日の衆院外務委員会で、沖縄県宮古島周辺で消息を絶った陸上自衛隊のUHー60JA(以降はUH‐60と略)ヘリコプターの同型機事故問題を追及しました。

防衛省・陸自が、洋上飛行を想定した装備を搭載せずに洋上訓練を繰り返していた事実を明らかにし、防衛省の責任を追及しました。

私は、前回19日の質疑で、井野防衛副大臣に対し、陸自のヘリに標準装備されているフライトレコーダーには、位置を知らせる発信機能や海面に浮上する機能が付いておらず、回収が難航しているのではないかと質問した。これに対し、副大臣は「現時点で確認が取れていない」と述べ、答弁されなかった。
そこで改めて聞くが、UH-60のフライトレコーダーには、なぜ、海自や空自の同系統のヘリのように、洋上での事故を想定した機能つまり「機体が水没した際に自動で機体から分離して浮上する機能」が備わっていないのか。

この問いに、井野俊郎副大臣は、「機体が水没した際にフライトレコーダーを回収しやすくする分離・浮上機能や、位置を知らせる発信機能(ビーコン)などが搭載されていなかった」と認め、「洋上の活動が主ではなく、主として陸上での輸送を想定していたため」と弁解しました。

 

 

私は、陸自は2020年10月の日米共同統合演習で輸送艦「おおすみ」に、21年5月には沖縄の陸自第15師団が補給艦「とわだ」にそれぞれUH‐60を着艦させる洋上訓練を実施していた事実を挙げ、防衛省の虚偽の説明は「極めて重大だ」と批判しました。

続いて、事故機のフライトレコーダーに、位置を知らせる発信機能や海面に浮上する機能がなかったことは、事故機発見の遅れ、自衛隊員の救助の遅れにつながったことは、否めないのではないかと質問したことに対して、井野氏は「事故機にご指摘の機能があればより早く機体が発見できたかどうかは、確定的なことはもうしあげれない」とのまったく不見識・不誠実な答弁を行いました。

 

 

今回の事故は、洋上での事故を想定した機能がないまま航空機を運用してきた政府・防衛省の責任が厳しく問われるものだ。副大臣の発言は断じて許されない、と怒りを持って厳しく指摘しました。