予算委・分科会報告。その②「北陸新幹線延伸問題」、計画の中止を求める!

2023年02月24日

 

報告です。21日、予算委員会第8分科会で「北陸新幹線延伸計画」について、斉藤鉄夫国土交通大臣と寺田吉道鉄道・運輸機構副理事長にただしました。

私は、京都の地下40メートルを掘る、北陸新幹線延伸計画が、採算性、環境、安全性のどれをとっても問題だらけであり、中止すべきと主張しました。

 

 

まず、延伸計画が事業認可もされていないのに「調査費」(「北陸新幹線事業推進調査費」約12億円)を前倒しして、2023年度予算に計上しているが、整備新幹線建設の歴史上前例のない異常なことであり、こんな手法を許せば、環境アセス制度の根幹を崩す、極めて悪質な事実上の脱法的行為だと、厳しく批判しました。

大臣は、「新たな課題がたくさんあるから事前に」としか、答弁できませんでした。

 

 

現在の延伸計画「小浜ー京都ルート」(下段の資料1)が、「与党PTがきめた案に過ぎず収支採算性も費用対効果(下段の資料2)も低いものだ」と主張。「国の認可基準に基づき厳正に審議、検討すべきだ」と求めました。

 

 

その上で、第一に、計画である地下トンネルが京都の地下水への影響を与えること。(かつての「丹奈トンネル」掘削の経験、16年に及ぶ工事で、水抜き工事はの水抜き坑は、トンネルの2倍に、排水量は芦ノ湖の3倍と記録されるほど難工事だった。同じ現象が起こらないと言い切れるか)

第二に、地下トンネルが京都の無数の断層を横切るか並走する(下段の資料3)ことによる安全性の危惧。(京都府内の活断層を避けて通すことは不可能。東海、東南海トラフ地震が想定される中、延伸計画が「災害時の代替輸送機能」というが「安全な代替ルート」たりうるか)
第三に、堀削発生土が大量に出て環境破壊につながる。(熱海で大規模な土石流災害をひきおこした量の百数十倍もの発生残土の処理、ヒ素等による環境汚染)
三つの問題点を指摘しました。

鉄道・運輸機構の寺田吉道副理事長は、「専門家の助言も得て今後調査する」とか、「万全の対策をとる」などと答弁するだけでした。

 

 

私は、京都の地元紙が、「立ち止まって、時代の変化を見極めるのも知恵だ」などと主張していることを紹介。「府民の疑問に何ひとつ答えられず問題点でまともな検討も行っていない」と批判し、延伸計画そのものの中止を強く求めました。

 

 

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資料1

 

 

資料2

 

 

資料3