予算委・分科会報告。その①「JR和歌山線、トイレ・ホーム屋根撤去」問題を追及。

2023年02月22日

 

21日、予算委員会第8分科会(国土交通省担当)で「JR和歌山線のトイレとホーム屋根の撤去問題」を追及。

 

私は、この日の質問で、前半は「北陸新幹線延伸問題」追及し、計画中止を求めました。
その上で、「将来の見通しも採算性も度外視して、少なくとも2兆1000億円以上かかる北陸新幹線延伸計画を進める一方で、地方のJR在来線は大変なことになっている」と切り出し、JR和歌山線問題を取り上げ、斉藤鉄夫国土交通大臣をただしました。

 

 

JR西日本がコスト削減のため、「駅のコンパクト化」方針を推進する中で、和歌山線では、一昨年から「旧駅舎の撤去」「トイレやホーム屋根の撤去」が相次いでいます。熊野古道のアクセス拠点となっている布施屋(ほしや)駅や田井ノ瀬駅では、トイレとホーム屋根が撤去され、駅前の家に電車を降りた人がトイレを借りに来て困るとの苦情が地元町内会から出ている。この沿線には4つの高校があるが、通学時には電車は超満員。ホーム屋根の撤去で雨の日には傘をさして電車を待ち、ずぶ濡れのまま電車に乗らざるを得ない。
地元の共産党和歌山市会議員団が取り組んだ住民アンケートで、「なぜ屋根まで撤去したのか」「ずぶぬれの傘を持ち込むと乗客に白い目で睨まれ、とても嫌な思いになった」「濡れたままの服で満員電車に乗るのはとても気を使い、つらい」など、高校生から声が寄せられている。

 

 

「トイレは人権」「トイレをきれいに」が私鉄も含めた大きな流れであり、世界の趨勢だが、キレイにどころか取っ払ってしまうとはあまりにひどいのではないかと強調しました。

JRは私の申し入れに、「コスト削減の観点で駅をスリム化している」と回答したが、JR西日本の2022年の連結決算は純利益が873億円、21年度の内部留保も7417億円にのぼる。コスト削減一辺倒で、公共交通を担うJRが住民サービスを切り捨て、社会的責任を放棄することは重大問題だと指摘しました。

 

 

斉藤大臣が「鉄道事業の構造改革の一環」などと答弁したことに対し、私は、「JRが掲げる『SDGs達成の貢献』で、『当社グループが担う責任は、社会インフラを担う責任』と記述している」と指摘し、JRの社会的責任を改めて強調。

あわせて、「国として、改善への何らかの手立てを打つべき。利用者の安全と利便のために指導するというなら、早急に国交大臣として行動すべき」と強く求めました。

 

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17日付の「しんぶん赤旗・近畿版」