連合審査会。「指揮統制機能等も含む」は、相手国を丸ごと攻撃対象にすることを追及

2022年10月14日

 

13日、衆院安全保障委員会・外務委員会・拉致問題特別委員会の連合審査会が開かれ、私が質問を行いました。(衆院ライブラリーで視聴することができます)。

 

 

案件は、「国の安全保障に関する件(北朝鮮による弾道ミサイル発射等に関する件)」で、防衛大臣と外務大臣からの報告を受けた後、質疑が行われました。

私は、本題である北朝鮮問題に先立って、重要な政治問題である統一協会(世界平和統一家庭連合)をめぐる問題について、林芳正外務大臣に質問

委員会室では、野次が飛びました。よほど統一協会の問題が議論されるのが嫌なのでしょうね。
しかし、統一協会の文鮮明総裁は、日本、韓国で暗躍し、北朝鮮ともただらならぬ関連があるのではないか!
林外相は相変わらず、「社会的に問題が指摘されている団体であると認識」なる答弁。

 

 

続いて、「北朝鮮の弾道ミサイル問題で質問」。まず、私たちの立場を簡潔に表明。
「弾道ミサイルを含め、北朝鮮による核兵器関連のあらゆる活動を禁じた累次の国連安保理決議および日朝平壌宣言に違反し、世界の平和と安定に逆行する暴挙であり、わが党は強く非難し抗議するものだ」と述べました。

その上で、北朝鮮が、「軍事的挑発をエスカレートさせている。こうした北朝鮮の軍事的挑発を抑えるため、国際社会が協調して外交的対応を強化することが急務となっていると思うが、林外務大臣の所見を伺いたい」とただしました。

 

*******

 

 

浜田靖一防衛大臣には、「敵基地攻撃能力」に関連して、自民党安保調査会の提言で、攻撃対象を「相手の指揮統制機能等も含む」との記述に関連して大臣の認識をただしました。

私は、「北朝鮮のミサイル発射を受けて、岸田総理が「反撃能力」(敵基地攻撃能力を言い換えたもの)の検討加速を表明したことを指摘。

そこで、「敵基地攻撃の対象に、『相手国の指揮統制機能等も含む』ということは、日本で言えば、防衛省本省、総理官邸、関係省庁などを攻撃対象にするようなものだ」と追及しました。

浜田防衛相は、防衛省本省にある「中央指揮システム」について、「総理官邸や関係省庁、在日米軍とつながっている」と述べ、敵基地攻撃能力の対象である「指揮統制機能」を担っていることを認めました。

 

 

私は、防衛省がこれまで、「(攻撃の対象は)万やむを得ないか否かという観点から個別具体的に判断される」と説明してきたことをあげ、「政府が『万やむを得ない」と判断しさえすれば、相手国の軍司令部や政治中枢も『反撃能力』の攻撃対象になる」と追及。

 

 

岩屋元防衛大臣が、今月6月、東京新聞のインタビューで、「反撃能力」の対象に『相手国の指揮統制機能等も含む』と明記したことは、いたずらに周辺国を刺激するだけでなく、対処のための準備を促し、軍拡競争につながる恐れがある。『安全保障のジレンマ』という言葉があるが、かえって衝突の危険を高めることにつながりかねない。無益であるばかりでなく、むしろ有害なことではないか」と答えていることも紹介。

あらためて、この「指揮統制機能等を含む」という考え方は、「相手国を丸ごと攻撃対象にすることになる」と強調。

「いま政府がやるべきことは、東アジアに平和的な環境をつくるための憲法9条を生かした徹底的な外交努力だ」と指摘し、敵基地攻撃能力の保有や軍事費倍増の検討は中止を強く求めました。