9日、長崎被爆74年「平和祈念式典」

2019年08月12日

9日は、アメリカが長崎市に原爆を投下してから74年を迎えました。長崎市では今年も猛暑の中、「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が執り行われました。

 

平和公園全景

 

私は京都にいるときは、街頭から平和の思いを訴えていますが、今年も、赤松広隆・衆院副議長コスタリカ・パナマ親善訪問議員団の一員として海外にいるため、秘書の永戸辰夫さんからの報告です。

 

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平和祈念式典では、11時2分に参加者全員が黙祷平和の鐘が打ち鳴らされました。

 

平和の鐘

 

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続いて、田上富久長崎市長が「平和宣言」を行いました。「宣言」は今年も大変格調高いものでした。その一部を紹介します。

 

田上長崎市長

 

「原爆は人の手によってつくられ、人の上に落とされました。だからこそ人の意志によって、無くすことができます。そして、その意志が生まれる場所は、間違いなく、私たち一人ひとりの心の中です」

「今、核兵器を巡る世界情勢はとても危険な状況です。核兵器は役に立つと平然と公言する風潮が再びはびこり始め、アメリカは小型でより使いやすい核兵器の開発を打ち出しました。ロシアは、新型核兵器の開発と配備を表明しました。そのうえ、冷戦時代の軍拡競争を終わらせた中距離核戦力(INF)全廃条約は否定され、戦略核兵器を削減する条約(新START)の継続も危機にひんしています。世界から核兵器をなくそうと積み重ねてきた人類の努力の成果が次々と壊され、核兵器が使われる危険性が高まっています」

「小さな声の集まりである市民社会の力は、これまでにも、世界を動かしてきました。1954年のビキニ環礁での水爆実験を機に世界中に広がった反核運動は、やがて核実験の禁止条約を生み出しました。一昨年の核兵器禁止条約の成立にも市民社会の力が大きな役割を果たしました。私たち一人ひとりの力は、微力ではあっても、決して無力ではないのです」

 

田上市長はこう訴えた後、核兵器禁止条約の署名に背を向け続ける日本政府の姿勢を痛烈に批判し、憲法の平和原則を守るよう強く求めました。

 

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続いて、被爆者代表の山脇佳朗さんが、被爆直後の長崎の惨状を訴え、「安倍総理にお願いしたい。被爆者が生きている間に、世界各国に核兵器廃絶を働きかけてください」と痛切に求め、万雷の拍手に包まれました(写真は黙祷するご遺族のみなさんら)。

 

黙祷

 

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式典では、日本共産党を代表して、小池晃書記局長が献花をしました。国会議員団からは、吉良よし子山添拓の両参院議員、田村貴昭・本村伸子の両衆院議員が参列し、仁比聡平・前参院議員堀江ひとみ長崎県会議員長崎市会議員も参列しました。

 

2019 長崎 小池献花