大谷選手 10 月 31 日岩手日報号外が発行されました!
2024年11月2日
米大リーグで奥州市出身の大谷翔平(30)=水沢南中―花巻東高=が所属するドジャースは30日(日本時間31日)、ニューヨークで行われたヤンキースとのワールドシリーズ(WS)第5戦を7―6で制して4勝1敗とし、2020年以来、4年ぶり8度目の制覇を果たした。第2戦で左肩を負傷した大谷はこの日も「1番・指名打者」でフル出場。無安打だったが、移籍1年目、メジャー7年目で悲願を達成した。
世界一が決まると、大谷はベンチから勢いよく飛び出した。マウンドの投手ビューラー、捕手スミスの元へ向かい、跳びはねながらチームメートと喜びを分かち合った。シャンパンファイトでは、手荒に勝利の美酒をかけられながら優勝トロフィーを掲げ「最高しか言葉がない」と顔をくしゃくしゃにした。
昨年12月、ドジャース入団時に「勝つことが一番大事」と話した。それから、チームの勝利のために何をすべきかを考えてプレーしてきた。その決意はWSでも変わらなかった。
第2戦で左肩を亜脱臼、第3戦以降の出場が危ぶまれた。先に敵地ニューヨークに向かったチームメートたちに「僕は大丈夫。出場するからね」とメッセージを送った。「翔平の言葉でチームの絆がより強固になった」と遊撃手エドマンは振り返る。
背番号17は「プレー中はアドレナリンが出 ているので痛みは感じていない」と強がったが、スイング後に顔をゆがめ、走塁も左肩をかばいながらとなった。
第3戦からの3試合で11打数1安打。それでもロバーツ監督は「大谷が打席に立つこと自体、大きな意味を持つ」と話し、信頼は揺らがなかった。
仲間たちも同じだ。レギュラーシーズンにけがで離脱する選手が多い中、大谷が先頭に立ってチームを引っ張る姿を見てきた。「翔平がけがを押してプレーしているんだから、今回は俺たちが」と気を吐き、ダイヤモンドを駆け回った。
「1年間みんなで戦ってきて、最高の1年になった」と大谷。高校時代、「世界一の選手に」と色紙にしたためてから12年。最高の仲間たちと、ついに世界一の称号をつかみ取った。
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