「東日本大震災津波 5年のつどい」で、国会報告を兼ねた連帯のあいさつ

2016年03月15日

活動報告です。12日宮古市で開催された「東日本大地震津波 5年のつどい」で、国会報告を兼ねた連帯のあいさつを行いました。

IMG_5420

 

1、被災から五年が経過。被災者と被災地の現状はどうでしょうか

一七万四千人もの被災者が仮設住宅などで不自由な生活を強いられています。せっかく大震災・津波から助かった命が、「関連死」がなんと、三四一〇名にものぼっています。住宅の再建も、心の復興も、農林水産業・加工業の再構築もいよいよこれからが正念場です。
ところが、政府は五年間の「集中復興期間」終了を口実に、国の被災者支援策、復興策の縮小・打ち切りを進めようとしていることは重大です。生活と生業の再建に国の責任を最後まで果たすことを強く求めるものです。
福島で、政府は、原発再稼働のため除染と賠償の打ち切りなど東京電力福島原発事故を終わったものとする姿勢は許せません。

 私たちは、皆さんとご一緒に、「生活と生業の再建」「被災者中心の復興」を訴えてきました。昨日の地元紙では、岩手大学・大槌仮設入居者調査が掲載。それによれば、「精神状態 改善せずが七割」そして次のように述べている。「この五年間で二六兆円もの巨費のほとんどを公共事業に費やしたが、それでよかったのか。低家賃住宅の整備や最低限の所得保障など被災者の復興に直につながる制度も検討すべきだ」と指摘しています。貴重な意見と思います。

IMG_20160312_130201

 

2、政治のあり様が問われています
 安倍首相の「東北の復興なくして日本の再生なし」と度々発言しています。ほんとうにそのような政治でしょうか?
まず、被災者採決支援法に基づく住宅支援の拡充。三〇〇万円から五〇〇万、適用の拡充の要求にこたえていません。生活の足・鉄路の再建問題で、JRの復旧責任への指導も、調整のイニシアをとらないなど極めて不十分です。
防災・減災のためと称して国土強靭化で百兆円もの計画をしていますが、復旧予算のなん兆円もの流用さえまかり通っている現実をどう説明するのでしょうか。土砂災害危険箇所は増えているのに、土砂災害対策予算を減らし、人的体制も弱体化しているではありませんか。地方創生の名で、新たな自治体の合併の動きさえあります。救援・復興活動の中で、広域自治体化のが何をもたらしたでしょうか。消防力や防災力の低下が問題になりました。自治体職員の負担が耐えきれない現実。「支援者を支援する体制なしに復興なし」(岩手日報)と報道しています。

3、安倍政権が行おうとしている国政の動きを看過するわけにはいきません。

 

災害を口実に「緊急事態条項」の憲法改悪の狙いが浮上。東北六県の弁護士会「東日本大震災を改悪に利用するな」の怒りの声をあげています。
被災地三県の住民のアンケートでは「世帯収入の減が六割にのぼって」います。こういう時に消費税の一〇%増税が許されるのでしょうか。

4、被災地から被災者中心の復興と政治を変える取り組みと結合して取り雲ましょう

 

 被災者の苦難に心を寄せ、要求を基礎に運動をおおいに発展させましょう。政治のありようを変えるためのとりくみと結合して運動を発展させましょう。私たちも全力を尽くすことを決意して、ご挨拶とします。