2021年度春・夏展覧会 『朝鮮の仏さま』@高麗美術館

2021年04月18日

 

報告です。京都市北区にある高麗美術館で開催中の「2021年度春・夏展覧会~『朝鮮の仏さま』」を鑑賞しました。
開催期間は8月17日までありますが、お出かけの際は、コロナ感染対策を十分に行い、開催されていることをお確かめのうえ、お出かけ下さい。

 

 

 

高麗美術館は、朝鮮半島の仏教美術品を多数所蔵していますが、鄭喜斗代表理事からは「コロナ禍のなかだからこそ、朝鮮半島の仏さまのお顔立ちをみなさんに見ていただき、そのお姿に心癒されていただければと、昨年来この企画を温めていました」と説明いただきました(いつものように写真は、美術館の許可を得て撮りました)。ぜひ鑑賞にお出かけください。

下の写真は、チラシにもある木造漆箔菩薩立像(朝鮮時代後期)の前で。この菩薩立像は、柳の木を盾に割って彫刻したものだそうで、もともとあまり大きくならない柳の木を材としたものは日本ではあまりないように思います。

 

 

儒教が国教であった朝鮮時代でも、展示されているすべての「仏さま」はとてもやさし気な微笑みをたたえていました。また、「仏さま」の頭頂部は明るく法力を発するものとなっており、混とんとする世の中を希望の光で照らし出しているようでした。

 

 

この展覧会では、各時代の仏像を中心に、仏画や仏教道具など朝鮮半島の仏教美術が展示されています。時代を超えて脈々と続く朝鮮の人々の祈りの世界を、みなさんもご覧下さい。

 

 

また、展示の中には、岐阜県大垣市の「別府」で、親子二代にわたって活躍した「別府細工」職人作成の香炉や燭台も展示されており、細かい細工の中で朝鮮通信使が登場します。全国でも500点ほどしか残ってないものだそうで、こちらもぜひご覧ください。