高麗美術館「 石の文化と朝鮮民画」展を鑑賞。

2019年09月9日

 

京都市北区の「高麗美術館」で、9月1日から開催中の「石の文化と朝鮮民画」(12月10日まで開催。定休日は水曜日)に足を運びました。
わざわざ鄭喜斗代表理事が「いつも、おいで頂きありがとうございます」と歓迎を受けました。
鄭氏は、「石だけで展覧会を開くのもどうかと思い、朝鮮民画も組み合わせてみたのですが・・・」と企画への思いを語りましたが、とんでもない。百済時代からの朝鮮の石造文化が、とくに民衆の生活の中で生かされてきたものも含め展示されており、じつに見応え十分でした。これに朝鮮王朝時代の「民画」を組み合わせて展示されているのですから、存分に楽しむことができるかと思います。

 

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写真下は、手前から歴史が古い順で、古いものは百済時代のものです。写真では分かりにくいですが、古い石造は黒い石が多く、これは比較的柔らかい石で加工がしやすいということです。石にマグネシウムなどが混じると堅くなり、技術と道具の発展の中で、硬い石にも高度で華麗な装飾が施されています(写真奥の方へと続いています)。

 

石器

 

次の写真が、石で作られた「羽釜」。日本には、朝鮮出兵以降にもたらされたとのことで、こうした文化が当時の「先進国・朝鮮」からもたらされ、のちに日本の「かまど」などで、もちいられるようになったのでしょうか。

 

羽釜

 

この写真下の「水滴」などは、まさに芸術品。本体部分も、取っ手の部分も、すべて竹をイメージされたもので、一つの石を加工して造ったとの話しですから、その技術力の高さとその美しさにただただ驚きました。

 

水差し

 

この他に、石に石をはめ込む、いわゆる象嵌(ぞうがん)の技術も展示されていました。皆さんも、ぜひ足をお運び下さい(なお写真は、同美術館の了解のもと撮ったものです)。文化の面での日韓友好にも資すると思います。