こくた恵二

こくたが駆く


イラク戦争反対 3・15大集会であいさつ

 15日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた、イラク戦争反対の「3・15大集会&銀座パレード」に参加し、日本共産党を代表して次のようにあいさつしました。
 アメリカの武力行使はいかなる意味でも無法です。いまや、イギリスの協力がなくても、国連の決議がなくても単独で武力行使を公言する状況です。
 (1)国連憲章のルールを蹂躙するものであり、「戦争は違法」という人類の歩みを反古にするものです。自国が攻撃されてもいないのに戦争をしかけるというものです。イラクに新政権を実現させ、中東諸国の自由の手本にする大規模な他国への武力干渉です。もし、こんなことが許されれば、21世紀は戦争の強い国が好き勝手に振舞える、弱肉強食ノンルールの世界になってしまいます。
 (2)本格的な軌道に乗りつつある国連の査察を無理やり中断し、平和的解決の道を閉ざすことになります。国連が決めたことで、イラクが大量破壊兵器もっているか、査察によって確かめよう。この査察が有効で効果をあげてきました。査察団のブリクス委員長は、イラクの協力に積極面がといって、歓迎すべきものとのべました。数カ月あれば査察が完了します。IAEAのエルバラダイ氏も核開発計画再開の証拠なしとのべています。
 (3)もし、500万都市バグダッドが攻撃されれば、無辜の民が犠牲になります。国連の報告では、126万人の乳幼児が生命の危機にさらされます。断じて許されません。
 日本政府の恥ずべき態度は明白です。日本政府は、査察を中断し、戦争に切り替えるためのアメリカ、イギリス、スペインによる修正決議案支持を国連で表明しました。国内外での反戦世論に高まりに押され、武力行使に道を開く修正案を提出していたイギリスが再修正案を示し、スペインは撤回まで示唆しました。その中で、アメリカが固執する修正決議案の採択を呼びかけた日本政府の突出した対米追随姿勢は際立っています。
 さらに、1昨日行われた野党との党首会談で、小泉首相は、国連の決議なしに米国がイラク攻撃踏み切った場合の対応を「その場の雰囲気で決める」とまで発言する有様です。これが、憲法9条を持つ国の政府のすることでしょうか。「利敵行為」などと反戦平和の声を敵視するのが公明党です。これこそ「平和の敵」です。目前のいっせい地方選挙で厳しい審判を下そうではありませんか。
 戦争の危機は深刻だが、世界の平和と理性の流れは滔滔とした大河になっています。120数カ国が加盟する非同盟諸国会議でのイラク戦争反対の決議があります。アラブ連盟の総会でも、57カ国イスラム諸国会議機構の決議もあります。
 瀬戸内寂聴さんのイラク戦争反対の意見広告もあります。京都では、臨済宗相国寺、清水寺、聖護院の代表者など幅広く宗派の違いを超えて、宗教界の人々が「殺すなかれ」を主張しています。
 何よりも草の根の世界各国の世論と大きな運動が世界で、1000万人を超えるデモ等史上空前の動きに広がっています。戦争が始まる前からです。何よりも日本の世論は、「米国の武力行使支持しない」が8割を超えています。
 草の根から行動を!“いま、戦争を止めるのだ”の声を世界に!
 世界を平和の輪・ロンドでつなごう!
 開会に先立って行われた松平さんのトランペットはカザルスの「鳥の歌」でした。カザルスのふるさとカタロニアでは、鳥たちが「ピース、ピース」と歌います。私たちも世界にピ−ス、ピース(平和)と叫ぼうではありませんか。

[2003年3月15日(土)]