こくた恵二

こくたが駆く


福田官房長官の「非核3原則見直し」発言の重大性について

 福田官房長官は、「発言」の真意と称して「国の安全保障のあり方については、それぞれの時代、状況、国際情勢等をふまえたさまざまな国民的議論がありうる」と述べています。
 これは結局、「『非核3原則』を情勢によっては将来変わることもある」と同じことを言っていることに他なりません。一番肝心な点はここで、「見直しをする」ということに通ずるものです。歴代の首相も「非核3原則は不動の国是」としていたことからしても大きな後退であり、国民の願いにそむく重大発言なのです。
 核をめぐる将来の政治方向を、被爆国として「核廃絶」を進め、核のない世界を展望する立場に立っていないことを示しました。国連総会の決議で「核兵器の廃絶を期限を切って進めよう」と世界が核兵器のない未来を展望しているのに比しても、ことは重大です。
 「非核3原則」をめぐる政府のこのような答弁を見ても、被爆国日本にふさわしくないことが明確になった今日の国会でした。

[2002年6月10日(月)]