国会会議録

【第174通常国会】

衆議院・国土交通委員会
(2010年2月26日)




○穀田委員 きょうは、日本航空の問題について質問します。

 日本航空は、会社更生法を適用して破綻せざるを得なくなりました。今、企業再生支援機構による再建が進められていますが、そもそもなぜこうなったのか。再建を進める上でも、改めて経営破綻を招いた原因と責任を明確にすることが不可欠だと私は考えます。その上で、同時に、国民の監視のもとで、安全第一、公共性の確保を基本として進めなければならない、基本的な柱はそう思っているのですが、大臣の御意見をお伺いしたいと思います。

○前原国務大臣 穀田委員にお答えをいたします。

 さまざまな複合的な要因があると思っておりますけれども、まずは、日本航空という会社そのものの体質というものも大きな問題ではなかったか。余剰人員を抱えて硬直的な組織体制であった、また、意思決定が進まないことによって遅延をしたということも、こういった会社更生法適用に至ることになった原因の一つではないかと思っております。

 また、大型機材というものを大量に保有するということで、経営リスクというものが高まってしまっていた。九・一一テロとかSARSであるとか新型インフルエンザ、あるいはリーマン・ショック後の世界の同時不況、こういった大きな需要減を迎えたときに、大型機材を持っていることによるマイナス点というものが大きかったと思っております。

 また、企業のみにその原因を帰するだけではなくて、今までの日本の航空政策あるいは空港政策というものも大きな問題があったと思っています。九十七、弟子屈が閉じられたので九十七になっておりますけれども、あらゆる地域に空港をつくり、そして、それに飛ばすような行政が行われてきたことによる体力面でのマイナスということも、極めて大きかったというふうに思っております。

 いずれにいたしましても、今回、二兆三千億以上の負債を抱えた会社を会社更生法にして再生をさせる、しかも、企業再生支援機構という半官半民の、いわば国民の税金を使ってのお金で再生をさせるということで、きっちりと今のような問題というものをリセットして新たに再生できる、計画に基づいてしっかりと再生をさせていくことが大事でございます。国の責任としては、空港整備勘定の見直し、空港行政、航空行政を抜本的にパラダイムシフトしていく中で、日本航空のみならず、他の航空産業の競争力強化にも資するような取り組みをしてまいりたい、このように考えております。

○穀田委員 企業再生支援機構も、窮境原因について、今大臣からもお話がありましたが、過去の大量輸送時代の構造を引きずって、一、事業構造と、二、組織体制の両面が非効率かつ硬直的で、リーマン・ショックや新型インフルによる世界規模の大きな需要低迷に適時適切に対応できなかった、こう述べています。事業構造の硬直化というのは、大型機材の大量保有や、さらには不採算路線の維持についても指摘をしています。

 JAL再生タスクフォースも、航空産業が装置産業であるがゆえに、大型機材の保有や不採算路線を抱えていたことを窮境の原因と指摘しています。大体同じような指摘ですよね。

 問題は、では、なぜ大型機材の大量保有や不採算路線を維持しなければならなかったのかということが問われる。また、なぜ硬直的な組織体制から抜け出せなかったのかということが問われると思うんですね。

 したがって、その意味では、大臣が三つ目におっしゃった空港、航空政策まで踏み込んで考えてみる必要があると私自身も思います。そこまで踏み込んでこそ、経営危機の原因と責任を明確にしないと真の意味での再建は果たせないだろうと。当座は乗り越えることができても、やはり、どこに肝心な点があるのかということが問われると思っています。

 私自身は、やはり、自民党政権下で進められてきた空港、航空政策のゆがみを指摘せざるを得ない。第一は、日米構造協議などでアメリカの圧力が加わった。これは、公共投資の問題や大型機材の押しつけにあらわれています。さらに二つ目に、財界やゼネコンなどの要望を受けた政治家や官僚の圧力があって、空港整備や路線開設が無秩序といいますか、進められた。そして第三に、そういう圧力を受け入れるいびつな日航経営陣の体制があった。その経営陣のもとでの放漫経営、これを可能ならしめたのは、また官僚の天下りや政治家との深いしがらみなどもあります。

 こう考えてみますと、過去の空港、航空政策のもとで行われてきたしがらみを断ち切ることができるか、断ち切って本当の意味で自主的な再建を進めるかどうかということが問われていると考えますが、この辺についての御見解を改めて問いたいと思います。

○前原国務大臣 問題意識は、穀田委員と私はほぼ同じであります。ただ、九十七の空港がありますし、離島航路というのは極めて重要であります。これは生活の足、命のきずなにつながるものでありますので、維持をしていかなくてはいけない。これはまた別個の問題としてやっていかなくてはなりません。

 ただ、他の地方空港については、私は、今まで、つくったんだから飛びなさいというような行政からは転換をしていかなくてはならないと思っております。つまり、無理に飛ばさせることによって航空会社の体力を減らしてしまったということで、撤退する自由、それから参入する自由、こういったものを与えていくことが大事なことなのではないかと私は思っております。

 その上で、私、先ほど予算委員会の分科会でも同じような答弁をさせていただいたんですが、では、地方空港で撤退するところが出てくるんじゃないか、そうなると地域の経済に大きなマイナスになると。三年ぐらいは国も何らかのお手伝いをし、そこに飛んでもらえるようなバックアップ体制はしたいと思っておりますけれども、やはり地域が、さまざまな知恵やあるいは発想の転換、観光誘致、こういったもので、あるいは使ってもらえるようなキャンペーンをしっかりしてもらう中で、あるいは静岡のように、JALの福岡便については搭乗率保証をするということで、飛ばし続けられるような手当てをしているところは、これは地方自治体の知恵としてあるわけであります。

 基本は、航空産業が自由に撤退し、自由に参入できるような自由を与えていくということと、そして、極めて過大な負担をかけている公租公課というものの見直しを行うための、社会資本整備特別会計の空港整備勘定の抜本的な見直しをしていくということが、先ほど委員も御指摘をされた空港政策のパラダイムシフト、航空政策のパラダイムシフト、これは鳩山政権としてしっかりやっていきたいと考えております。

○穀田委員 私は、ただ、撤退や参入の自由といっても、その基準は何かという問題があると思うんですね。やはり、公共交通としての足を守る、その点では離島の問題がありましたから、私は、単純に自由という話ではなくて、先ほど述べたように、安全とそれから公共政策、公共交通としての足を守るというのが常にあるんだと思っています。

 私は、大臣が余り触れなかったものですから、アメリカの圧力という問題も、これは極めて重大でして、特に公共事業依存体質の大もとになった例の日米構造協議というのは、対日要求に基づいて四百三十兆円から六百三十兆円に膨らんだ公共投資基本計画が、この空港整備にも大きく影響しております。

 一九九〇年六月二十八日、日米構造協議の最終報告に書かれたアメリカからの対日要望には、総滑走路延長要求というのがあります。一九九五年度の総滑走路延長指標を一九八八年度末から一八%延長する、こういう指摘がされておって、これによって大きな圧力となった。

 「数字でみる航空二〇〇九」を見ますと、八八年度、八十空港、百五十九・九キロメートルから、九五年度には九十空港、百八十一・五キロメートルに、十空港、約二十二キロメートル延長しています。その後も、二〇〇八年度には、先ほどお話があったように、空港が九十七にふえ、滑走路は二百二十・六キロメートルに延長されている。こういう点がやはりあった。

 それから、大型機材の購入の圧力については、これはもうみんなよく知っていることであります。私どもは、何回もこれを共産党として指摘してきたところであります。

 そこで、こういう問題を解決するに当たってどういう立場を貫く必要があるかということについて問いたいと思うんです。

 二月十二日に、平野官房長官は次のように答弁しています。政府としては、より透明性、衡平性を確保しつつ、国民目線に沿った確実な再生を行う、こう述べています。

 企業再生機構による全面的な支援となれば、先ほどお話があったように、さらに国民の税金が投入されることになるわけですよね。したがって、そうなれば国民の理解のもとに進めることが肝心であって、節目節目できちんと国民の納得いく説明が必要と思う。

 したがって、では、そういうあり方と、それから国民目線に沿った確実な再生というのは一体全体何ぞやと、禅問答じゃなくて、問いたいと思います。

○前原国務大臣 まず、穀田委員がおっしゃったアメリカの圧力という話でありますが、これはよく言われる議論であります。

 確かに、毎年毎年、アメリカから日本に対する改善要求というものが行われてきたというのは私も存じ上げておりますし、その中身に沿って幾つかの施策が自民党政権下でとられてきたということも私は存じ上げておりますし、この六百三十兆円にふえた公共事業というのも、貿易赤字を縮小させるための日本の内需拡大策として、恐らく、私の記憶が間違っていなければ、宮沢政権のときにとられた施策だというふうに思っております。

 こういう施策というのは、最後は、例えば官僚主導とかそういうことも含めて政治が決めることでありまして、アメリカ悪玉論というところではなくて、それの要求に乗った日本の政治というものがやはり最終的には検証されるべきなんだろう、私はこのように思っております。

 その上で、今委員が御指摘をされました透明性、衡平性を持った確実な再生という、とりようによっては二律背反をするのではないかということでありますが、私は、むしろここは一対でなければいけないと思っています。

 最終的に日本航空の再生というものを企業再生支援機構にゆだねたというのは、半官半民のところでということもありますけれども、そういった、先ほど委員がおっしゃった安全性というのが航空産業では極めて重要でございますので、私的整理か法的整理かで揺らいでいるときに私が実は一番心配をしたのは、政務二役も含めて政務三役で一番心配したのは安全に対する問題でございまして、そのことの一つのポイントとして企業再生支援機構の活用というものが俎上に上ったのも、これまた事実であります。

 なぜこれが選ばれたかという別の理由としては、これは企業再生支援委員会という委員会の仕組みになっていまして、この案件を受け入れるかどうかということについて徹底的にここで議論をされたというふうに聞いております。また、もし企業再生支援機構で受け入れるのであればどういった整理の仕方がいいのかということも、かなり何度も何度も議論がされたというふうに私は伺っております。

 結果的に、プレパッケージ型の法的整理という形をとられたわけでございますけれども、企業再生支援機構が、やはりこの支援委員会で取り扱うからには失敗はできない、国民の税金も使っていく、そして、受け入れるからには確実に再生をさせていかなければいけない。その方策として法的整理という形がとられたわけでありますが、今後、会社更生法に基づいて、今、更生計画が練られているわけでありますけれども、二重のチェックが図られると思っていただければ私は結構かと思います。

 企業再生支援機構がつくった再生計画、これを着実にやっていけば再生できる、こういうことでありますけれども、よりそれを確実に実行させていくために、この更生計画の中で、その再生計画をまた一つ大きなベースとしてどのようなものに、更生計画はそのまま出てくるかもしれません、あるいは深掘りされてくるかもしれない、そういったものは我々が関知するものではありませんけれども、つまりは、裁判所あるいは管財人という方が絡んで計画が出てくるという意味においては、極めて透明性、客観性が高いし、そして、そういった方々の知恵、また独立性の高い企業再生支援委員会の再生計画をベースに再生計画をつくっていくということで、より確実な再生というものが図られるような状況になっている。

 私は、このやり方の中で早くに更生計画をまとめていただいて、そしてその更生計画を日本航空が着実に実行していく、また、政府として、先ほど委員とお話をさせていただいている公租公課の見直しであるとか、足を引っ張っている航空政策を変えていくということの中で、しっかりとした支援をしていくことが大事かと考えております。

○穀田委員 私は、この再生を考える上で、では、どこに足を置くかということでいうと、大臣もおっしゃったように、政務三役でもという話がありましたけれども、やはり安全をどうするかということを第一義に置くことが根本だと思うんですね。

 そこで、私、若干その問題について提起させていただきたいんですけれども、では、それの安全性を確保する上でのポイントは何か。

 報道によりますと、日航ジャンボ墜落事故の遺族でつくる八・一二連絡会が、一月十二日に、大幅な人員削減などによって安全運航に支障が出ることのないよう求める要望書を前原国土交通大臣に提出したとしています。

 要望書では、この混乱の中で私たちが遭遇したような事故が起きないか危惧していると指摘し、安全のために必要不可欠な人員と財源をどう確保するのか考えを示していただきたいと求めたとされていますけれども、大臣はどう受けとめられたか、簡潔にお願いしたいと思います。

○前原国務大臣 御巣鷹山の事故は私が大学生のときでありまして、非常に鮮明に、そのショッキングだったことを覚えております。また、時間が経過して私がこういうポジションを拝命するに当たりまして、今委員がおっしゃったように、一月十二日でございましたけれども、八・一二連絡会の方々、御遺族の方々にお越しをいただきまして、要望書をちょうだいいたしました。

 やはりこれは一番のポイントだというふうに私は思っておりますし、安全性というものがきっちり確保されなければいけない。これは繰り返し申し上げていることでありますが、最も重視をしなくてはいけないのは安全性でございます。と同時に、会社を再生していくためには、再生計画というものを着実に実行していくということが大事であります。これがベースになった更生計画が仮に承認されれば、それを現実のものとして実行していくことになるわけでございますけれども、では、人数がいれば安全性が確保されるのかといったところは、これは現場の判断というものが極めて大きなものになっていくんだろうというふうに私は思います。

 つまりは、便数を減らすわけですよね、リストラ計画で。日本航空そのものも、こういう整理がされる前に、便数を減らす、路線を減らすということを言ってきた。しかし、それがまだまだ足りないということで、企業再生支援機構がつくった再生計画ではもう少しそれが深掘りになっている、やっていくと。そうすると、人員を削減するということにもつながっていく。

 では、そういった人員削減の中で整備はどれぐらい要るんだろうか。安全性を確保するというポイントは整備が非常に重要でありますし、もちろん、パイロットや地上のスタッフ、そして機内の乗務員、こういった連携というものも極めて大事なことでありますけれども、安全性を確保しながらもリストラをしなくてはいけない中で、どのぐらいを適正規模と考えるかということは、まさに安全性に責任を持つ日本航空がしっかり考えられることだと思っております。

 CEOになられた稲盛会長も、その点を、どのバランスをしっかりとっていくのかということを、労働者の方々、従業員の方々としっかり議論しながら、そういった最適な日本航空再生というものを、安全面というものを最もしっかりと担保しながらやっていきたい、このようにおっしゃっております。

○穀田委員 先ほど述べたように、八・一二連絡会は、安全のために必要不可欠な人員と財源、こう述べています。

 また、日航の整備士のOBは、安全のかなめとなる現場の士気低下が非常に心配だ、安全性と労働者の意欲は直結する、マニュアルどおりの作業だけでなく、労をいとわず安全を追求する土壌が急速なリストラで削り取られるようなことは絶対に避けてほしい、こういう声を上げています。

 また、航空労組の連絡会は、一月二十一日の声明で、国民の交通権を守る責任を国が果たすとともに、輸送の安全を第一義的に考え、必要な要員と労働条件を確保することと訴えています。

 私は、安全運航を支えるというのは、やはり、必要な要員と労働条件の確保による労働者のモチベーションがかぎだと思うんですね。その点では、タスクフォースの調査報告書でも、安全運航を支えるのは現場のモチベーションの高さだと指摘しています。さらにその中で、JALで働く人々の特徴として、より航空機に近いセクションにいる人ほど活気があり、目を輝かせて仕事をしている、今や、JALの現場のレベル、若年層職員の多くの給与は、実質手取りレベルでは決して世間相場や同業他社に比べても高くないにもかかわらずである、ここまで分析をしているわけですね。

 先ほど大臣は適正規模という話をしていましたけれども、私は、この問題は現場にありと。結局、安全性を確保しようと思ったら、今述べたように、労働者のモチベーションがなければだめだ。そういう現場の声を聞く以外に、もちろんいろいろやりますよ。だけれども、肝心かなめの問題というのは、再建に当たって、機構としても、また大臣としても、現場の労働者の声を聞くということを大きな柱に据えていただく必要があろうかと思うんですが、その点の御意見はいかがでしょうか。

○前原国務大臣 委員がおっしゃったように、働く方々のモチベーションをいかに維持し高めていくかということは最も大事なポイントであり、新たにCEOになられた稲盛会長は、会長就任に当たりまして、できるだけ現場を回り、ひざを交えて、何を考えているのか直接聞き、また私の思いも伝え、彼らが再建させたいと思うような企業風土を築きたい、社員とベクトルを合わせ、これまで以上に心温まる接客と明るいサービスを提供したい、こういうふうに述べられております。

 JALの再生にトップみずからがそういった姿勢で臨まれ、また、そういった方だからこそ、企業再生支援機構から稲盛名誉会長をぜひCEOにという話がございました。

 また、今委員から御指摘のように、再建途上であり、半官半民でしっかり支えていくという途上でもありますし、また、そうでなくても、航空行政を所管している身でございますので、私自身も、チャンスをとらえてできる限り現場の方々と意見交換をさせていただいて、安全を確保していただき、そしてまた仕事に誇りと自信を持ってやっていただけるような、モチベーションを高めていただけるような、そういった意見交換をぜひいろいろな会社といろいろな機会で持たせていただきたいと考えております。

○穀田委員 先ほど紹介したJALのタスクフォースは、労働組合についても触れているんですよね。それを見ますと、組合員のほとんどは、いずれも、その職務、すなわち、航空機にお客を乗せ安全に運航する仕事に対して、大変な誇りと忠誠心を持っている、このように触れています。

 もう一つ紹介したいのは、先ほど御巣鷹山の話がありましたけれども、その後も一度、大きなトラブルがありまして、二〇〇五年でしたか、あのときに、柳田氏やそれから畑村洋太郎さんなどを外部有識者ということで、日本航空安全アドバイザリーグループがつくられました。

 その提言でも、今度の提言はこう書いていまして、財務状況が悪化し、資金繰りが厳しくなったときには、安全の本質を理解していないと、安全への投資や取り組みについて、ぎりぎりの線まで合理化してよいような誘惑にとらわれがちである、この警告を発しています。そして、現場のひたむきな努力とモラルの高さが日本航空を支えていることを改めて実感した、安全を保ち利益を上げるのは現場である、日々着実に取り組む姿から伝わる感動を役員、社員で共有することは、社員の連帯や意欲の向上につながるのは確実である、こう指摘しています。

 ですから、私は、大臣が現場の方々と交流していただくことは大いにやっていただく、また、稲盛さんもそう言って歩いておられるということは、ぜひさらに、再建を見届けるまでやっていただきたいわけですけれども、こういう角度での提言を踏まえることが大事だと思うんですね。

 もう一つ、空港関連で、ついせんだってまたニュースになったのが、ちょっと時期はずれましたけれども、安全を無視した小糸工業の事件が明るみになりました。経営陣の反省の弁を見ていますと、大した反省はしていないけれども、納品期限が最優先だったと述懐していることは新聞で御承知かと思うんです。やはり、安全そっちのけでもうけ第一という姿勢を政治と行政がチェックしなければどうなるかという行き着く先を示したと私は思っています。

 私は、JRの福知山事故のときに、当時の社長が自分たちの標語を張って、もうけ第一というポスターまで張ってやっているということを明らかにして、ここに問題があるということを言いましたけれども、やはり、もうけ第一というやり方ではうまくいかないんですね。そのことがすべてだなどというやり方では、人間の命を預かるところでこんなことをやっておったんじゃだめだということを私は改めて言っておきたいと思うんです。

 ですから、私は冒頭にも、この問題についての解決策といいますか、再建に当たって基本的立場を申し上げましたけれども、今述べた、労働者の声を現場に聞く、そういう提言をしっかり踏まえる、そして安全第一という風土を率先してつくっていく、このことが二つ大事だと思っています。

 最後に、やはりその意味では、交通権の確保、さらには税金の投入という視点からしても、先ほどあったように、透明化という問題がありますし、民間任せにせず、安全確保や地域経済への影響なども考慮して、国民的な議論を起こしながら、国民的監視のもとでこれを進めるという立場に立っていただきたいと考えています。

 ですから、その点での決意を最後にお伺いしておきたいと思います。

○前原国務大臣 穀田委員から、航空のみならず、小糸工業の件もおっしゃいました。データの捏造、隠ぺい、許されざることでありまして、極めて悪質だというふうに思っておりますし、JR西日本の福知山線事故についてもお述べになられました。

 もちろん、民間企業でありますので、利益を出すということは大事なことでありますけれども、しかし、安全があって信頼があって初めて公器として企業も成り立っていくということだと思いますし、特に、人様の命、安全を預かる国土交通省関連の企業にはそういった意識を徹底していくように、日本航空のみならず、他の事業者にも率先してそういった意識づけを行っていくように、私も努力をしてまいりたいと考えております。

○穀田委員 この間、私、予算委員会で、トヨタの問題も大臣と質疑がありまして、やはり安全こそ大事ということを、私の中心的な礎石というところから接近をさせていただいています。

 その意味で、本委員会では、各政党の中で集中審議もしようじゃないかということも提起されています。私はその際に、支援機構それから運輸大臣、かつてのそういう画した時期といいますか、一つの画期の時期ということを担当する方や、現在と元経営陣、労働者代表、そしてタスクフォース、アドバイザリーグループなどをお呼びして、やはり意見を聞くというぐらいのことはしてはいかがかということを委員長に提案して、質問を終わります。