国会会議録

【第169通常国会】

衆議院・国土交通委員会
(2008年4月23日)

地方鉄道の経営困難がなぜ生まれ、なぜ拡大されてきたのか。ここについて大臣の見解を聞いた。

○竹本委員長 次に、穀田恵二君。

○穀田委員 私は大臣に改正案についてまず聞きたいと思います。

 先ほど来議論になっていますが、私もやはりこの問題が大事だなと思うんですね。つまり、地域公共交通活性化法制定時に今回の追加事項である鉄道事業再構築事業が入らなかった理由は何かということなんですね。先ほど大臣は、維持費にかかるのはわかったということでぽこっと答弁されました。私は、ほんまにそうかいなと思ったんです。というのは、人員削減の合理化努力は限界であるということは既にもう何回も出ているんですね。

 さらに、調査室から配られた参考資料でも、国土交通省が出している人件費と他の費用の割合を見ますと、一九八五年から二〇〇五年まで、施設保有にかかわる経費というのは三八%から四六%、ずっとふえているわけですね。それが去年にふえたわけじゃないんですね。ですから、この危機的状況というのは、先ほど大臣が維持費にかかるのはわかったと言われたから、別にそこで詰めようという話じゃないねんけども、それはちょっと単純過ぎやしないかと。改めて、それが入らなかった理由は何か、大きな点で大臣にお答えいただければ。

○大口政府参考人 私の方からちょっとお答え申し上げさせていただきます。

 昨年の五月に成立しました地域公共交通活性化及び再生に関する法律において、鉄道関係では鉄道再生事業の制度を導入させていただきました。これは、廃止届け出が出された鉄道事業の存続に向けて地域と鉄道事業者の議論の場を提供するような、スキームを提供するような、そういうものでございました。

 これに対しまして、この法律の成立のときでございますけれども、地方の鉄道の厳しい経営状況を踏まえて、その維持のために必要な措置、あるいは運行会社の経済的負担を軽減するためのいわゆる上下分離制度の一層の活用、そうしたものについて、この委員会で附帯決議をちょうだいした経緯がございます。

 さらにまた、法律が成立したことを契機としまして、地域の鉄道は最後は地域が支えるというような議論が各地で相当活発になってまいりまして、具体的な支援プロジェクトの検討が進みまして、関係団体、これは日本民営鉄道協会、それから第三セクター鉄道等協議会、こうしたところから強い要望を受けるようになりました。

 これらを踏まえて、国交省といたしまして、交通政策審議会の鉄道部会における地方鉄道の活性化に関する緊急提言をちょうだいしまして、廃止届け出に至らずとも経営悪化が深刻化している路線を幅広く対象とし、存廃議論が浮上する前の段階で国の支援を受けつつ関係者が一体となった取り組みを展開できるような制度を、追加的に、早急に導入すべきというような機運が高まったところでございます。

○穀田委員 経過と契機となったことは知っていて、お互いに言っているわけじゃないですか。

 それで、契機になったことを否定しているんじゃないんですよ。もし先ほど大臣が言うような状況認識から出発しているとすれば、その状況はもう七、八年前からあったはずじゃないかということを言っているわけですよ。そこの問題の提起の中心なり核なりをとらまえていただかないといけなかった。

 昨年は倒産したらやった、今後は倒産する前にやろう、それはわかっているんです。そうじゃなくて、そういう状況認識だとしたらちょっとまずいのと違うのかということを言っているんですよね。それは大臣わかってくれますわな。

 問題は、そこからなんですよ。

 結局、私が言いたいのは、最初から規定すべきだったと。その上で、このような事態、つまり経営危機や廃止だとかという事態が生まれる原因が何かということについて、なぜかというと突き詰める必要がある、維持費にかかるのが昨年にわかったでは困るということを言いたいのです。

 そこで、大臣に聞きましょう。

 地方鉄道の経営困難がなぜ生まれ、なぜ拡大されてきたのか。ここについて大臣の見解をお聞きしたい。

○冬柴国務大臣 もうこれは三回目か四回目言っていますけれども、何といっても、やはりモータリゼーションの進展で沿線の鉄道利用者が減少しているということが一番大きいと思います。五〇%であったのが、もう八%まで落ちちゃっているんですよね。バスとか鉄道が八%ずつ。二、八、十六ですから一六%になっているんですよ。したがって、これはやはりお客さんが減ったということが一番大きいと思いますよ。

○穀田委員 お客さんが減ったって、それは結論であって、当たり前ですがな、そんなこと。だけれども、お客さんが減るようなことについて、何の原因もなしに減ったのかということですわな。やはり、減るような施策をとってきたということがあるんですよ。

 さっきモータリゼーションと言いましたけれども、モータリゼーションといっても、そのことについて、何も車だとかやっただけじゃないんですよ。国の政策自身がまさにモータリゼーションを推進してきたということもあるわけで、それから、地方の疲弊という問題をもたらしたことも事実であって、そういう中にあって出てきた話をやはりそう簡単にしてもらっちゃ困るんですよね。

 そこで、では、具体的にもう少し聞いていきたいと考えます。

 国鉄のローカル線から地方鉄道となった転換鉄道の数と経営状況はどうなっているのかと、先ほどもありましたけれども、整備新幹線の着工に伴ってJRから経営分離された並行在来線の現状について、端的にでいいですから、特徴的な問題点だけ言ってください。

○大口政府参考人 端的に申し上げます。

 旧国鉄から転換された路線を経営する事業者は二十二事業者でございます。それから、国鉄改革時に鉄道建設公団が建設中であった地方鉄道新線、これを経営する事業者が十三事業者。合わせまして三十五事業者でございますが、その九割の三十二事業者が経常収支ベースで赤字になっているという状況でございます。(穀田委員「並行在来線は」と呼ぶ)

 失礼しました。並行在来線の数につきましても御説明申し上げます。これは四社でございます。それで二社が黒字、二社が赤字ということでございます。

○穀田委員 だから、地方鉄道の多くが国鉄のローカル線からの出発で、独自の経営努力では採算ベースとしては限界があった、それがわかっていながらJR発足時に多くのローカル線がJRから切り離された。大きなモータリゼーション、人が少なくなったというだけじゃなくて、やはりJRが、人がもともとそんなにうんと減ったって、それは減ってはいますよ、でも百からゼロになったわけじゃないんです。その事態の中で、経営努力としてみれば、黒字の部分があって、赤字でも支えていたということがあったからこれは何とかもっておったわけですよね。それはみんな知っているわけですよ。そこははっきりさせなくちゃならぬ。

 したがって、私は、整備新幹線も同様で、建設の際に切り離された在来線も、並行線も経営が困難になっているということがこれで推察できる、総じて言うならば、単純な経営努力ではいかんともしがたい側面がある。ここを、大きな政策の問題と、個別、この間の赤字という問題を含めて、二つの点をやはりはっきりさせる必要があるということなんです。それを言いたいんです。

 そこで、一点だけ。

 整備新幹線着工に伴う並行在来線のJRからの分離はだれがどのようにして決めたのか、そして、これは法的な根拠があるのか。端的に。

○大口政府参考人 お答え申し上げます。

 整備新幹線の建設に当たっては、JRの経営に過重な負担をかけて第二の国鉄をつくらせないという観点から、毎回毎回の政府・与党申し合わせにおいて、新幹線の並行在来線は新幹線開業時にJRから経営分離するということにしてまいりました。また、その際には、政府・与党申し合わせに基づきまして、沿線地方公共団体から並行在来線の経営分離についての同意を得るということにしてきているわけでございます。

 並行在来線の具体的な経営分離区間については、平成八年の政府・与党合意において、当該区間に関する整備新幹線の工事実施計画の認可の前に、沿線地方公共団体及びJRの同意を得て確定するというふうにされているところでございます。

○穀田委員 長いけれども、要するに、政府・与党合意だ、法的根拠はない、そういうふうに言ってくれればいいんですよ。これは二秒で済む話なんやからね、本当にもう。だから、端的に聞いているんのやから端的にお答えくれたらよろしいんやわ。

 私が言いたいのは、そういう意味で言うと、今日の地方鉄道の経営困難をつくり出した一つの要因がやはり政府・与党合意であるということについて指摘しておきたいと思っています。

 そこで、地方鉄道のコスト構造、調査室資料の九十七ページですが、その資料を見ると、多くの地方鉄道が人件費を削減するなどしても独自には経営が成り立たない事業であることがわかります。また、輸送密度と経常収支率によるグループ分け、これは色が塗ってありますよね。これを見ますと、二千人パー日キロで困難に直面しているということがわかります。

 したがって、特に人口の少ない地方では、国民の足を守る地域公共交通として存続させるには、発想の転換が必要になってきていると私は考えます。今回、公有民営、上下分離方式などが政策化されていますが、その点では当然、私は、地方鉄道の公共性を考えれば、必要な措置だと考えます。

 もちろん、先ほど同僚議員からあった、安全の角度や高齢者の問題や地方自治体としての問題、これは当然あるわけですけれども、私が言いたいのは、そもそも、営利が目的の民間経営に任せていてはいずれ廃止せざるを得なくなるんじゃないかと。これでは国民の足を守ることができない。だから、地方自治体はもちろんだけれども、国として、国民の足の確保、交通移動の権利を保障し得る施策に転換すべき時期に来ているという点が私の哲学であります。

 そこで、この施策にかかる国の予算は幾ら計上しているのか、それで十分と考えているのかについて聞きます。

○冬柴国務大臣 端的に申し上げます。

 鉄道軌道輸送高度化事業費補助、二十四億五千万円。これについて、補助率のかさ上げを五分の一から三分の一にするなど優先配分を行って、認定を受けた事業者を重点的に支援しようということが一つ。

 それからもう一つは、平成二十年度予算におきまして新たに創設されました地域公共交通活性化・再生総合事業費補助三十億円。これも十分に活用しながら、めり張りのついた効果を目指して頑張ってまいります。

○穀田委員 端的に言うと、十分であるかということについてのお答えがなかったということですね。私は不十分だと。要するに、公共交通を支える重要な柱に、はっきり言ってたったそれだけかということを私は思います。考えてみますと、道路建設の何分の一かいなとふと思いました。だから、もっと国としての責任を果たすべきであるということを言っておきたいと思います。

 そこで、お許しを委員長また理事の皆さんに得ましたので、道路の問題について少し述べたいと。

 その前に、福田首相は、四月十二日午前、東京の新宿御苑で開かれた桜を見る会で、物価が上がるとかいろいろなことはありますけれども、しようがないことはしようがない、これに耐えて工夫して切り抜けていく、それが大事と発言しました。これに対し、貧乏人らは文句を言わずに耐えろと言うのか、平安貴族のように花見をしながら庶民を見下している、こんな首相は見たことがないといった批判が多くの国民から殺到したとある新聞は報じています。

 物価や市場の安定を図ることが政治の重要な役割であるにもかかわらず、最近の物価上昇をしようがないと言った人ごと発言は、首相の資格にかかわるものではないかと私は考えます。冬柴大臣はこの首相の発言をどう受けとめたか、あわせて、最近の物価高についてどのような認識を持っているのか伺いたい。

○冬柴国務大臣 月例経済報告等でも明らかになっておりますけれども、原油価格の高騰ということが非常に大きいと思いますが、そのほかアメリカの経済等、そういうものに起因したもの、あるいは中国の輸入品によるいろいろな問題等、生活必需品あるいは食料品というようなものが最近相次いで値上がりをしているということについては、もちろん憂慮しております。

 これについてどうするかということは、もちろん内閣においても十分に検討しているところでございますが、最近の物価高、これは本当に大変なことだと私は思っております。その中でガソリンの問題というものも考えていかなきゃならないことは当然でありますけれども、最近の物価高については私はそのように思います。

 それから、総理はそのようなことを言われたかどうか、私は聞いていませんので、そこにはおりませんでした、報道ではそういうことがあったように聞きましたけれども。

 やはり、それでとまったのではなしに、そういう状態をそれぞれ受けとめざるを得ない、そういう状況にあるけれども、それぞれが耐えて、工夫をして切り抜けていくという、そのような精神状態が大事だということもそれはその中で言われたようでございまして、我々は全員が、これは政府だけでやれることじゃないですよ、これは全員が、生活の問題、何をどういうふうにしていくかということは、それぞれに工夫をしていかなきゃならない問題だとは思います。

○穀田委員 先ほど述べた文章の後半もちゃんと私は言ったんです。

 それで、私はそうは思えない。例えばこの間あしなが育英会が、経済格差や物価高騰の維持、母子家庭への影響の調査の結果を発表しています。それによると、物価高でとても苦しくなった二九・〇%、苦しくなった五四・一%で、合わせると八三・一%の方が本当に困っているということを言っておられます。

 私は、憂慮すべきというのは、こういう事態に対して何としても打開しなくちゃならぬという政治の務めを果たすのが必要であって、そのときに、先ほど述べたように、これに耐えて工夫して切り抜けていく、これが大事だ、そういうことを本当にこの人たちに正面切って言えるのかと。私は、そんなことはない、政治の務めはこれを何とかすることにあると私は思うということだけ言っておきたいと思うんです。

 そこで、内閣府、来ていただいていますから聞きたいと思うんです。

 最近の社会意識に関する世論調査で、現在の日本で悪い方向に向かっている分野について、景気や物価についてどういった結果が出ているか述べてください。

○高井政府参考人 お答え申し上げます。

 内閣府が実施しております社会意識に関する世論調査でございます。悪い方向に向かっている分野という設問に対しまして、前回、平成十九年一月の結果と、今回、ことしの二月でございますが、比較をいたしますと、景気を挙げた者の割合は二一・一%から四三・四%、物価につきましては一四・六%から四二・三%、食糧は一三・〇%から四〇・九%と、それぞれ上昇しているところでございます。

○穀田委員 明らかなように、やはり四年ぶりにこういうのがトップになっている、景気の問題でね。そして、物価、食糧とも約三倍になったということですよね。だから、相次ぐ生活必需品の値上げなど、暮らしへの不安が広がっている状況は今や国民みんなが認識しているわけですよね。大変だと思っているんですよ。大田経済財政担当相も、この間の三月二十八日の閣議後の会見で、賃金が上がっていない中での物価上昇なのでよい上昇とは言えない、ここまで言っているわけですよね。そういうときにああいう発言をしているようじゃ、ほんまに話にならぬと私は思うんです。

 そこで、ガソリンの問題を言われたので、大臣に聞きたいと思うんです。

 原油高騰などによる物価高が国民生活を苦しめている現状のもとで、もとでですよ、ガソリン価格を再び値上げすることによって国民生活全体にどんな影響が出ると想定しておられますか。

○冬柴国務大臣 私は、道路行政を預かる立場でございます。

 その立場で申し上げますと、道路事業につきましては、暫定税率の期限切れに伴いまして、四十七都道府県のうち約四分の三に当たる三十六道府県におきまして道路事業予算の執行を保留し、うち十一府県では道路関係事業以外の事業にまで影響が及んでいる状況にあります。これは総務省調べです。

 建設業界におきましても、今後の見通しが不透明だということで、受注計画が立たない、雇用や人員配置、資金繰りなどに影響が出ているということで、私の方に、四月十七日ですけれども、全国の建設業協会あるいは土木協会等からその結果を、何とか、こういう状況にある。ですから、地域の雇用にもかかわる影響が出てきているということでございます。

 したがって、私は、地方財政とか国民生活の混乱を最小限にとどめる、そしてまた真に必要な道路計画、これは国家百年の計ですから、そういうものにつきまして計画的に進められるように私としては頑張らなきゃならない立場かなというふうに思います。

 ただ、国民生活が大変苦しい中で、ガソリンが、平均すればリッター二十一円七十銭ですか、下がっているということをたくさんの国民が喜び、これを維持してほしいという意見があることも、それも新聞報道ですが承知はいたしております。しかし、我々の子供や孫たちのことを考えれば、その人たちが自信や誇りを持てる、そういう国土をつくっていくことも今を生きる我々の義務だというふうに思いますので、その調整の問題に苦しんでいるわけであります。

○穀田委員 国民生活には悪い影響が出ることも確かだということですね。

 ガソリン税の暫定税率を政府・与党は四月の三十日にも復活させる方針を示しているわけですが、これに対して、読売新聞の世論調査では、賛成が三〇%、反対が六一%となっています。この暫定税率の上乗せの復活は、私は前回の質疑でも指摘しましたけれども、現時点からすればないわけですから、それは、客観的には増税になるんだ、だから二兆六千億円の増税になって、国民の多くが物価値上がりなどで苦しんでいるときに追い打ちをかける、そういう形はやるべきでないというのが私の考え方であります。

 そこで、四月一日からの暫定税率上乗せ分廃止によるガソリン価格値下げで、ガソリンスタンドを初め国民生活に大きな混乱をもたらすということで、政府、各大臣は宣伝しました。しかし、ガソリンスタンドそれ自身でいえば、一定の混乱はあったでしょうけれども、さほど大混乱ではなかったわけです。もちろん、先ほどあったように、ガソリン値下げで消費者や運送業者、自動車ユーザーなど国民の多くが喜んだ。相次ぐ商品価格の値上げに不安を感じていた多くの国民が救われる気持ちで歓迎したことも、これまた事実です。

 そこで、ガソリンを再値上げすることで生ずる混乱について、国交省として、どのように想定し、どのような対策を講じようとしているのか、端的に。

○宮田政府参考人 結論を端的に申し上げますと、まさにガソリンの流通に関して、どういう見通しになるか、国民生活への直接的な影響について、私ども、責任を持って答えるデータもありませんし、立場にもございませんので、済みません、答えをすることは差し控えさせていただきます。

○穀田委員 それはちょっと僕は無責任に過ぎると思うんですよね。というのは、下げるときにあれほど大げさな話をした人たちが、上げるときにどうなるかなんということについて全く想定していない、答えるあれを持っていないと言ったら、それはだめですよ。

 それはやはり、少なくとも国民のガソリンの供給についての話じゃなくて、そこにおいて生じる事態についてはどない考えているかということを聞いているのに、何もないということですか。何も影響はないと言って差し支えないというふうに判断しているということですか。それを一点だけ。

○冬柴国務大臣 それは、下がるときもあれだけの影響があったわけですから、上がるときも影響はあると思いますよ。ですから、それを最小限にするように努力しなきゃならないと思いますよ。

○穀田委員 それを言わないからいきっているんじゃないですか。そこでいきって言うのは、そっちがいきるんじゃなくてこっちが怒るという話でしょうが。それはどう考えたって、あっちは言わへんのやから。そうでしょう。それは当たり前の常識じゃないですか。

 そこで、あと二、三聞きたいと思うんです。

 政府・与党決定について確認したいんです。道路政策について、必要と判断される道路は着実に実施するということを述べています。これは、大臣が決定に盛り込むよう発言したと報道されているが、事実ですか。端的に。

○冬柴国務大臣 事実ではありません。

○穀田委員 では、しかし、真に必要な道路整備と同じ意味だと参議院本会議で福田首相が答弁したこと、これはそういう理解をしてよろしいですね。

○冬柴国務大臣 私は、真に必要な道路は着実に計画的に整備していくべきである、それは国民すべてのコンセンサスができている、そのように思っています。したがって、それと同じ意味であると思います。必要と判断される道路につきましては着実に整備すると書かれた文言は、一緒だと思っております。

○穀田委員 要するに、大臣を含めて政府・与党合意はつくられたと。そうすると、道路中期計画の事業量は十年間で五十九兆円です。そして、政府・与党合意では五年間になると言っている。そうしますと、五年間となると事業量はどうなるのか、計画は今までどおりでよいのだろうかということを普通考えますね。普通考えるんですよ、五年間にすると言うとんのやから。そうすると、首相は中期計画は変わらないと述べている。とすると、具体策としての道路中期計画素案を基本として道路政策を進めるということになるわけですけれども、中期計画は、一万四千キロメートルの高速道路や七千キロの地域高規格道路をつなぐことを中心にしています。政府・与党決定では中期計画は五年とすると書いていますけれども、十年でつなぐ計画を五年に短縮して高速道路をつなぐという意味ですか。

○冬柴国務大臣 時系列に整理して考えれば、そういう議論にならないと思いますよ。

○穀田委員 そういう議論にはならないと。

 では、次に聞きましょう。

 中期計画は五十九兆円という事業量を決めていましたけれども、政府・与党決定では事業量については明示されていない。しかし、では、五年で五十九兆円を使うという意味でしょうか。そこは少しきちっと述べていただきたいと思います。どういう計画なのか。

○冬柴国務大臣 今は道路中期計画があるだけでございまして、それに所要の額は五十九兆円でございます。五十九兆円を上回らないということであります。

○穀田委員 五十九兆円を上限とする、それはわかっています。

 今私が質問をしたのは、中期計画は五十九兆円という事業量、つまり、法律の第三条では事業量を定めると書いていました。それを五十九兆円ということを素案として述べておられる。その五十九兆円について、事業量については明示されていないわけですよ。ただし、法律は十年通すということを首相は言っておられる。しかし、十年を五年にすると言っておられる。そうすると、五年で五十九兆円を使うという意味かと。

○冬柴国務大臣 これから話し合って決めることでしょう、これから。例年は年末です。ことしの税制改革時にこの道路特定財源制度を廃止し、来年二十一年度から一般財源化するということが決まる前に、その後の問題がいっぱいあるわけでして、暫定税率はどうするのかとか、五年でこれをつくりかえる場合にはいつどういうふうにだれがつくるのかとかいう問題がそこへ出てくるわけでありまして、現時点ではまだそこへ至っていないじゃないですか。

 今私が提案しているわけですから。参議院できょうお経読みしましたよ。私は十年間ということを言っているわけでございますが、それを提案しているわけですから。そして、国会法五十九条で、私はこれを撤回も変更も修正もできないことになっていますから。ですから、それをどうするかということを今から与野党で話し合っていただくわけでしょう。その内容としてどういうことを考えているかと言われたら、我々の政府・与党決定ということをこちらは考えています、ですから協議をしてくださいということを言っているわけです。

○穀田委員 単純に言っているんですよ。所管の大臣として政府・与党合意を決めた、十年を五年にすると書いているんですよ。それを議論する際に、当然頭をよぎるわけですやんか。今我々は、五十九兆円という法案を出している、政府としては出しているけれども、では、こういうことになれば、五年となれば、少なくとも、総理大臣、五十九兆円というものをそのまま使うのか、五年間でやろうとしているのかという話を単純に聞いているだけなんですよ、私は。

 だから、それは今後話し合うというんじゃなくて、話し合う場合もそうなんだけれども、では五年で五十九兆円も使うこともあり得るのかということをうちは聞かざるを得ませんね。極めて単純なんですよ。そういう話がよぎった、当然。そういうことがあり得ないなんというようなことはないんですよ、それは法律上あり得るんです。だから聞いているんですよ。

○冬柴国務大臣 現在、五年なんてなっていないんですよ、決まっていないですよ。話し合いの結果、将来決まること。我々はそれを決める用意がありますということを言っているわけでして、現在は十年です、十年。ですから、五十九兆を上回らないということ。税収から見たってそうでしょう。

 私はそういうことを言っているわけでございまして、ですから、時系列的に考えてほしいというわけです。話し合いを、成立することを前提にと前文にも書いてあるじゃないですか。その中で並行してやらなきゃならないのは、一、二項の、いわゆる無駄遣いと皆さんに批判されている、これは国民に対して我々は反省を込めて改革をするということでやっています。これは一、二項。三項以降は違うんじゃないですか。(発言する者あり)

○竹本委員長 ちょっと黙ってください。

○穀田委員 これは国民みんなが注視していまして、結局、与野党がどんな協議をしようが、一般財源化をすると言っているんですよ、首相は。一般財源化するということは、少なくとも道路に全部金は使わないということになるんですよ。そうしたら、財源として十年間五十九兆円使うという根拠自身がなくなるんです。だから、私はしつこく聞いているんですよ、だって税収を全部そこへ使うわけじゃないんだから。そういうことを言っているだけなんですよ。極めて単純な言い方なんですよね。そういうことを言っているだけなんです。それは、一般財源化した場合にそうなるよ、だとしたら幾ら使うのかということについて、五十九兆ではないわなということを言っているだけなんですよ。わかりますやろ。

 最後に一つだけ聞きます。中期計画の見直しは最新の需要推計などを基礎に、こう書いています。これは、高規格幹線道路の一万四千キロの残りの分、評価した二千九百キロメートルについて見直すということなのか、つまり基幹ネットワークの部分だけを見直すという意味なんですか。そこだけ。

○冬柴国務大臣 私は、これは参議院で明確に、今工事中のものも全部見直します、それから、今未着工の分は、将来着工できるかどうか知らぬけれども、着工する場合には最新のものでもう一度BバイCもとり直すし、BバイCの基準ももう随分言っていただいたから、それも見直しますと言っているわけだから、そういう新しい尺度で見直しますということを私は明確に言っていますよ。そういうことをします。

○穀田委員 だから、最初の五十九兆という話になるわけですよ。見直すということは当然額も含めて検討するわけだから、そういう点は確かなのかということを聞いたわけですやんか。論理の反対ということに、反対の論理をしっかり見ていただかないとあきまへんわなということを述べて、一般財源という問題、それから道路特定財源という考え方、これをよく整理して今後とも議論をしていく必要があるなと改めて実感したということを指摘して、終わります。