穀田恵二
「武力攻撃事態」
国会最大の焦点である「武力攻撃事態法」などいわゆる“有事法制三法案”の審議が始まりました。「有事」と言うと、何か「日本が直接武力攻撃されたとき」に「国を守るため」の対処のように聞こえますが、それはまやかしです。防衛庁長官自身が「近隣諸国から武力攻撃を受ける可能性はない」と認めているのです。
実は、米国がどこかでドンパチはじめる、これに日本が加わって武力行使を行なう、そのために国民を総動員していく、ここに本質があります。わずか3日間(5月13日時点)の論戦でその危険性が浮き彫りになっています。
これまで政府は自衛隊を海外に出すが、「戦闘地域には行かない」「武力行使はしない」、だから「憲法違反ではない」と呪文のように答弁してきたものです。
ところが今国会の質疑で、テロ特措法にもとづいて他国の領域で活動する自衛隊への攻撃も「わが国」への攻撃とみなし「武力攻撃事態」に該当すると官房長官は答弁しました。自衛隊はいまインド洋・アラビア海に部隊を派遣しています。これらの部隊が武力攻撃を受けたと政府が判断すれば「武力攻撃事態」に転化し、「必要最小限の武力行使ができる」(防衛庁長官答弁)わけです。
要するに海外での武力行使に踏み出すことに他ならないのです。日々の国会審議を注目してください。“戦後”が“戦前”にならぬよう監視と闘いを強めるために。
[「京都民報」2002年5月19日付、国会議員リポート]
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