【エッセー】

穀田恵二

地方からの狼煙

 新年、長野県知事は、30人学級実施というお年玉を県民にプレゼントした。時代に対応できない中小企業の倒産は当たり前として国民の暮らしに激痛を与え、社会保障、教育をないがしろにする小泉政治の下で、地方からの反撃・改革の狼煙(のろし)に思えてならない。
 鳥取県では地震災害に住宅再建の個人補償。三重県では原発中止。山形県は「橋をつくるのは待てても、子どもたちは待てない」と30人学級に踏み切った。高知県では政府の減反押し付けに「ノー」。非核港湾条例の試み。無駄な公共事業ノーの長野県「脱ダム宣言」は余りにも有名。
 しかしこれらは、一朝にして実現したわけではない。住民の粘り強い草の根の運動、現場の声に耳を傾けた知事の姿勢=現場主義があればこそ。国の言いなり、右にならえの政治が横行する中で、「それで良いのか」の叫びがこだましつつある。
 京都は、まさにその灯台であり源流といえる。蜷川民主府政は、西の文部省、京都食管、育てる漁業、伝統・地場産業の振興、無担保無保証人融資制度、老人医療無料制度等々、人が人として生き、地域を支えるために、国に先駆けての独自施策は数え上げればきりがない。それらは府民とひざ突き合わせ、一緒に作り上げた現場主義の所産である。
 鴨川にダムやフランス橋の計画を断念させ、乳幼児医療費無料化を一歩一歩前に向かせた草の根の力。現実に府政を動かしてきた府民の力。甦(よみがえ)らそうみんなの府政。現場主義掲げ続けたトップランナー森川明さんとともに。

[「京都民報」2002年1月13日付、国会議員リポート]