こくた恵二
こくたが駆く

公述人・参考人が、教育基本法の徹底審議を求めるアピール

 衆議院と参議院の教育基本法に関する特別委員会において、参考人や地方・中央公聴会で公述人として意見を述べた方々の「教育基本法の徹底審議を求める」アピールが出された。
 私が中央公聴会で質問した、西原博史早大教授、広田照幸日大教授、出口治男日弁連教育基本法改正対策協議会議長の三氏を含む20名の方々である。(12月11日現在)
 このように、重要法案の陳述を行なった公述人・参考人がまとまって意見表明したのは初めてのことだ。

 アピールは、「政府の教育基本法案について様々な危惧や問題点を指摘しました」として「@なぜ今改定なのか A政府法案のように改定したら教育がどうなるのか、教育や学校が直面している諸問題が解決されるのか B教育振興基本計画には学力テストが盛り込まれるが、教育をますます競争主義的なものとし、子どもの成長に歪みをあたえないか? C立憲主義の原則に反してはいないか? D「教育は不当な支配に服することなく」(現行法)としているが、法案の「不当な支配」とは何を指すのか?」(以下略)
等々の問題点を列記し、「中央公聴会の場合は、私たちが述べたことは、一度も審議する時間もないまま与党のみによって法案採決が行なわれました」と指摘。

 本当にその通りだ。国民の声を聞く公聴会を開いたその日の午後に、何の審議もしないまま与党は強行した。たんなるセレモニーに貶めたのだ。

 続いてアピールは「与党の中には、『何時間やったのでもう審議は十分』という意見があると伝えられています。…何をどのように議論したかが問われなければなりません。参議院においても私たちが指摘した法案の内容そのものについての議論は不十分だといわざるをえません。…十分な時間をかけた徹底審議を世給する」と結んでいる。

 まったくその通り!与党推薦の公述人さえ「法案を公聴会の前日の前日に初めて」読んだ、「ゆっくり読み込むまではいきませんでした。国会の常識は生活者にとってはすごい非常識なんだなと肌で感じました」と陳述する有様なのである。
 徹底審議が国民の声だ! 
 
追記
 教育基本法「改正」情報センターのホームページで、このアピールに賛同する緊急ネット署名がとりくまれている。
 二日目にして1万人を超える賛同が集まったとのこと。

 このホームページの読者のみなさまにも、下記のリンク先へ行って賛同署名にご協力を呼びかけたい。
【アピール】公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます」への市民緊急賛同署名

(Update : 2006/12/12)