こくた恵二
こくたが駆く

JR福知山線脱線事故から1年
追悼慰霊祭に参加して

photo 本日4月25日は、JR西日本の福知山線の快速列車が脱線・転覆事故を起こし107名もの尊い命が奪われた大惨事からちょうど一年にあたる。
 私は本日、尼崎市のアルカイックホールでおこなわれた「福知山線列車事故追悼慰霊式」に参加した。
ご遺族の方々の慰霊のことばは多くの参加者の胸に響いた。
 妻博子さんを亡くした山田冨士雄さんは「男三人で仲良くやってきている。不幸な家族で終わりたくない」と語った。
 母と叔母を亡くし自らも大けがをした淺野奈穂さんは「JR西日本は不祥事が相次ぎ、安全への取り組みに疑問が尽きません」と厳しくJRを批判し「「乗客を運んでいるのでなく命を運んでいることを胸に刻んで」と涙ながらに訴えた。
 生死の境を長くさまよい、今も療養続ける娘さんをもつ鈴木もも子さんは、娘さんが、大きなスケッチブックに自らの手で『take off』と書いて「生きていく思いを示した」と報告した。 
 遺族の深い悲しみと苦しみ、真相を究明して欲しいという願いなど、この方々の思いを我が思いとして引き継いでいきたい。
 式の終了後には事故現場に出向いて献花をおこない、心よりのお悔やみと再発防止にむけた決意を新たにした。

 私は事故以来の1年間、衆議院の国土交通委員として一貫して「事故は防げなかったのか」「事故の根本原因は何か」という角度で追及してきた。
 そして、度重なる質問を通じて、事故の背景に「安全よりも儲けが優先」のJR西日本の企業体質があり、国のすすめる儲け第一を加速させる「規制緩和」があったことを明らかにしてきた。

 一周年を迎え、事故を風化させず、いかにしたらこのような事故を防止することができるか徹底して明らかにすることが重要だ。

(Update : 2006/04/25)