こくた恵二
こくたが駆く

NHK番組問題の院内集会に参加・・・代表質問A

photo 緊急院内集会「女性国際戦犯法廷とNHK問題を考える会」に参加

 2001年に放映されたNHK番組、「問われる戦時性暴力」への政治圧力が問題となっている。昨日、私の代表質問でも取り上げた(下記参照)。本日、国会内で「女性国際戦犯法廷とNHK問題を考える会」が開かれ、参加した。
 そもそも「女性国際戦犯法廷とは何だったのか」「NHKの番組はどこでどう改変したのか」などについて、女性国際戦犯法廷の構成団体の一つであるVAWW−NETジャパン代表の西野瑠美子さんや東澤靖弁護士などがそれぞれ話した。
 会議室は、多くの議員や参加者であふれ、テレビカメラやマスコミも多数参加、関心の高さを伺わせた。


【代表質問−A】
 〈今日は、「郵政民営化」と「NHKの番組に対する政治介入事件」そして「政治とカネ問題」についての部分を掲載する。〉

 「郵政民営化」についてききます。
 この問題で、国民の多くが何よりも心配しているのは、身近なサービスがどうなるかということです。ところが総理は、この最大の問題について、まともな説明をいっさいしていません。
 総理は、郵政事業を分割して、郵便、郵貯、簡保、窓口会社の4つの企業に切り離すとしています。ところが、政府の「基本方針」には、郵貯・簡保会社には「全国一律サービス」の義務がなされていせん。これでは、地方や過疎地から、郵貯・簡保の窓口である郵便局が消えてなくなることは、明らかではありませんか。
 総理は「民間にできることは民間に」といいますが、民間にできないサービスを地域住民に提供してきたのが郵便局に他なりません。過疎地にもあまねく店舗を置いて、貯金や保険サービスを提供している、大手銀行や生保会社があったらあげてみてください。全国あまねく公平に郵便を配達する郵便事業を、営利を第一に追求する民間事業者にできますか。
 民営化によって、明治以来、国民の努力で築き上げてきた、まさに国民の財産である郵便局ネットワークを破壊することは許されません。
 
 第三に、NHKの番組に対する政治介入事件についてです。
 この問題で明らかな事実は、「従軍慰安婦」問題にかかわる番組について、その放送前に、NHKの放送総局長らが、当時内閣官房副長官であった安倍晋三氏らに面会し、番組の説明をし、その後に、総局長の指示で、番組内容が修正・改変されたということです。
 NHKは、なぜ番組の放送前に、安倍氏に説明しに行ったのか。それは、NHK自身が記者会見で明らかにしているように、「安倍氏が『日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会』の幹部だったから」に他なりません。
 安倍氏は、自らのホームページでこうのべています。「明確に偏った内容であることがわかり、私は、NHKがとりわけ求められている公正中立の立場で報道すべきではないかと指摘した」。
 NHKの番組を「明確に偏った内容」だとする立場にたつ安倍氏が、「公正中立に」といったこと自体が、番組内容への政治介入になることは明らかです。
 現に、安倍氏らと会った直後に、NHKが、二度にわたって、番組内容の大改変をおこなったことは、だれも否定することのできない事実です。
 総理は、安倍氏らの行為が、憲法21条が禁止する事実上の事前検閲にあたり、放送法第3条「放送番組は、何人からも干渉され、又は規律されることがない」に反することは明白だとは考えませんか。
 総理は「調査はしない」としていますが、政治介入をおこなったのは、当時の内閣官房副長官と現職閣僚であり、ことは内閣にかかわる問題なのであります。真相を調査し、国民に明らかにすることは、総理の当然の責任であります。答弁を求めます。


 第四に「政治とカネ」の問題です。
 日歯連による橋本元総理への一億円献金問題について、昨年の政治倫理審査会で、橋本氏は、「受け取ったのは事実なのだろう」と渋々、認めました。しかし、肝心の献金の目的・使途は、依然として未解明です。関係者の証人喚問を求めるものであります。
 また、総理が調査を約束した「迂回献金」疑惑もヤミにつつまれたままです。そのうえ、あなたが派閥の長をつとめた「清和会」の所属議員にたいする、いわゆる「もち代」「氷代」の政治資金収支報告書への虚偽記載疑惑が新たに浮上しています。
 総理、もはや他人事ではありません。一連の自民党にかかわる政治資金疑惑について調査し、その実態と真相を明らかにすることは、総理・総裁である、あなたの責任ではありませんか。
 そもそも企業団体献金は、カネの力で政治を動かすものであり、政治家へのものであれ、政党へのものであれ、本質的に賄賂であります。政治腐敗の根絶のために全面禁止に踏み切ることを強く求めるものであります。
(そのBに続く〉

(Update : 2005/01/26)