こくた恵二
こくたが駆く

FOPを難病指定に---“まず、行動ありき”だ!

Yさんからのメールから動き出した 
 Yさんからホームページにメールが届いた。Yさんは「進行性骨化性線維異形成症」(いくつかの病名がある。略してFOP:後述)の患者さんだ。この病気は難病で患者さんは非常に少なく、Yさんの調査で10数人の患者さんがいることがわかり、そのうち7人の方と交流しているとのこと。
私は、Yさんからのメールではじめてこの病気を知った。さっそく連絡をとり、Yさんたちが運営しているホームページや厚生労働省から資料をもらったりして調べてみた。
“まず、行動ありき”だ!
国に難病の指定をさせるために、国への要請や署名活動を行っていこうということで、11月4日、国会穀田事務所の仲介で、Yさんのお姉さんと患者さんのお母さん、私の秘書3人で、厚生労働省健康局疾病対策課と話合い、国の難病対策を聞くとともに難病の指定を行う特定疾患対策懇談会にFOPの情報を提供するよう求めた。

進行性骨化性線維異形成症(FOP)について
  *従来、進行性骨化性筋炎(MOP)と呼ばれていた。
 筋肉が骨に変わる病気で、世界で200万人に1人の割合で発病するといわれている。原因は不明で、治療法も確立したものはない。生後2〜3歳で発病することが多いと言われている。
 筋肉が骨に変化するということで、骨が身体の関節を固め、動きの自由を奪い、身体の変形、それに伴い呼吸器系や消化器系への負担がかかるなどの症状があらわれる。症状は、日常生活をおくれる方から車椅子使用の方、関節が曲がらず立つ姿勢か横になる姿勢しかとれない方など、人それぞれ違っている。
 日本では、患者さんの独自調査で10数人確認されているが、患者数が少ないためにこの病気がほとんど知られていないため、患者の全体は把握できていない。沖縄出身のYさんは2歳で発病し、母親と二人でアパートを借り、(といっても、Yさん自身はずっと入院)九州・長崎の病院で半年以上も検査をしてやっと病名が確定した。

国の難病対策=特定疾患医療研究費補助
 原因が不明で治療法が確立していない、いわゆる難病のうち、治療が困難で医療費が高額である疾患について医療費の軽減を図るというもの。
 難治性疾患克服研究事業(特定疾患調査研究分野)の対象疾患(現在121疾患)の中から、学識者からなる特定疾患対策懇談会の意見を聞いて選定し、現在は45疾患が対象になっている。
 (難治性疾患克服研究事業の対象疾患)
  @希少性:患者数5万人未満
  A原因不明
  B効果的な治療方法が未確立
  C生活面への長期にわたる支障(長期療養を必要とする)

FOPを難病指定に=FOP情報を提供してください。
 先に記した通り、患者数が少ないため専門医がおらず、医師の間も知名度が低い。実際FOPの患者さんでも、この病名に行き着くまでに非常に長い時間がかかっている方もいる。
 Yさんたちは、今後国への要請や請願を行っていく。みなさんと力を合わせて、FOPを難病に指定させていこう。
 このページを見ていただいた方に情報交換をお願いしたい。ぜひ協力ください。

(Update : 2004/11/08)