こくた恵二
こくたが駆く

自治労連大会、滋賀・大津で開催

8月23日、大津で開催された日本自治体労働組合総連合(自治労連)の第26回定期大会に、日本共産党を代表して連帯のあいさつを行った。
開催地の大津市長も来賓あいさつを行い、自治労連の活動のこの間の広がりを示した。
何と言っても会場を大いに沸かせたのは、藤澤直広・日野町長のあいさつだった。
長く続いた合併反対運動の住民リーダーとして、この7月に行われた町長選挙で勝利したばかり。
滋賀県職員組合の副委員長として、本来なら来賓席ではなく、開催県の参加者として揃いの湖色のTシャツを着て迎える側にいたはずと笑わせた。
「ふるさとは遠くにありて思うもの」ではなく、「ふるさとは近くにありてつくるもの」と先人の言葉を紹介して、今後のまちづくりの決意を語った。
私のあいさつは大要次のようなもの。
●おはようございます。高知での大会に続いて参りました。ようこそ湖国へおいでくださいました。自治労連第二六回定期大会にあたり、日本共産党を代表して心からの連帯のあいさつをします。
先の参議院選挙では、多くの労働者・国民の皆さんの期待に答えることできず、議席を後退させる残念な結果となりました。私たちは、この参院選の結果から教訓を引き出し、「二大政党制」づくりと対向する「国民中心の新しい政治の流れ」をつくりだすべく全力をあげて取り組む決意です。
昨夜来のニュースを見て憤りを禁じ得ません。沖縄で墜落事故を起こした同じ型のCH53D大型輸送ヘリコプターを米軍は事故の原因究明もなくイラクに飛ばしたとのこと。
県民市民の「飛行の全面停止、普天間基地の役割停止、日本側主導の事故原因の究明」の当然の要求を全く無視しての暴挙をみなさんと一緒に糾弾したいと思います。
日米地位協定の改定、基地撤去はいよいよ重要です。こんなアメリカ横暴の政治をこれ以上続けるわけにはいかないことは明確ではないでしょうか。
みなさんは本大会で、これからの2〜3年を見据えてたたかう方針を確立するとしていますが、まさにこの2〜3年は、日本の進路をめぐる闘いの正念場となります。
9条に狙いを定めた憲法改悪でも、消費税増税や社会保障切捨て、自治体リストラを重要な柱とする「構造改革」でも、政府・与党は2007年を焦点に定めており、民主党も改憲と「構造改革」のスピードを自公勢力と競い合っています。
 今からいかに国民世論と運動を構築し、反動的野望を打ち破るのか、階級的労働組合と民主勢力の真価が問われています。
 かって京都の蜷川民主府政は「憲法を暮らしの中に生かそう」と府民に“ポケット憲法”をプレゼントしました。憲法と教育基本法、さらに児童憲章を載せていますが、「今憲法が危ない」といわれる時期だからこそ憲法そのものを普及する必要があります。
大会方針が闘いの基調の第一に「憲法を守り・生かす草の根の大運動をすすめる」ことを掲げていることは、国民的期待に正面から応えるものであり、時宜に適したものです。平和と民主主義、国政と地方政治の革新の課題を積極的掲げて奮闘してきた自治労連運動の伝統を大いに生かし、中心的役割を発揮していただくよう期待するものです。
「二大政党」づくりのもとで進められている改憲の策動を打ち破るために、つぎの点をつかんで闘おうではありませんか
第一に「憲法9条を守ろう」は、国民多数の声です。第二に、改憲論のねらいは「米国の海外での戦争に、武力行使をもって参戦する国づくり」にあることです。
第三に、世界とアジアの流れは「戦争のない」世界を展望しています。東南アジアASEANを中心に平和の激動。北東アジアでも朝鮮問題での平和的話し合いで解決する動きが定着しつつあります。
そして国民の側から、「九条の会」の運動など、「憲法9条を守る」国民多数派の形成に壮大な闘いが始まりました。確信をもって頑張ろうではありませんか。
さて今大会は、全労連と自治労連が結成されて15年目です。改めて結成15周年をお祝い申し上げます。「もし自治労連なかりせば」と考えると皆さん方が果たしてきた役割は明確ではないでしょうか。いま述べた日本社会での役割はもちろん、生活と権利、労働条件を守るという労働組合の原点を堅持して闘うとともに、「全体の奉仕者」として住民の暮らしと権利を守り、多くの首長とも共同を広げる「自治体労働者論」の立場で粘り強く闘い、前進してこられたことに敬意を表します。
財界言いなりの自民党政治は、「構造改革」の名で、国民の暮らしと営業を破壊し、増税や福祉切捨て、地域経済と地方自治の破壊を強行しているもとで、一層自治労連への期待は高まらざるを得ません。
国民的共同を広げてさらに前進し、組織的にも大きな成果をおさめることを念願します。
「こんな地域と日本をつくりたい」――すばらしいスローガンです。日本共産党も、国民中心の新しい日本をつくるために、皆さんと力をあわせ闘う決意を重ねて述べ、連帯のあいさつとします。



(Update : 2004/08/24)