こくた恵二
こくたが駆く

国土交通省が三菱ハブの弱点の把握を認める

 19日の衆議院国土交通委員会で質問し、国土交通省が2002年1月に横浜市内で起きた三菱製大型トレーラーのタイヤ脱落事件・母子死傷事故の直後から、車輪と車軸をつなぐ部品=ハブの構造的弱点を把握していた問題について追及しました。
 事故直後、三菱自動車(昨年1月、商用車部門が三菱ふそうトラック・バスに分社)から他社ハブとの比較を示す資料提出を受けたことがあるかと質問。同省の峰久幸義自動車交通局長は、「ございます」と答えました。
 同省が提出を受けた資料は他社製ハブの構造図で、フランジ(つば)部の肉厚は、三菱が最も薄く20ミリ、他社の最高は25ミリというもの。三菱製ハブの肉厚が他社製に比べて薄く、強度上の弱点を抱えていることを示す資料です。
 これまで同省は、「設計に原因はない」としてリコールを退け被害を拡大させてきましたが、事故直後からハブの構造的弱点を把握していた事実を認めたことになり、責任が厳しく問われます。
 さらに、三菱が作成した過去のハブ破損事故のリストに基き、国土交通省が全国の事業所に提出させた「自動車事故報告書」が、同省安全対策室に保管されたまま事故調査にあたっていた審査課に回されなかった問題を追及。同報告書のなかに「ハブに欠陥があるのではないか」「メーカーから整備不良と指摘されたが、整備に問題があったとは考えにくい」と富山の運送業者からの書き込みがあったことをあげて、重要文書を放置していた同省の責任は重大だとのべました。
 峰久局長は、「内容自体は2002年6月のリコール監査の際に確認している」と答え、こも問題でも構造上に問題があることを以前から知っていたことについて認めました。

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(Update : 2004/05/19)