こくた恵二
こくた恵二のこだわりエッセー

北朝鮮の核実験に抗議する。日本の「核保有議論」を糾弾する(京都民報10月22日付)

 北朝鮮の核実験に満身の怒りをこめて抗議する。広島、長崎での悲惨な被爆体験を持つ被爆国・日本として絶対に許すことができない。
 国会で全会一致の抗議決議を採択したことはとても大事だ。国連安全保障理事会は、北朝鮮の核実験の停止、無条件での6ヵ国協議への復帰、核兵器と核開発計画の放棄を要求し、北朝鮮に国連憲章第7章41条にもとづき非軍事的・経済制裁の措置をとることを決定した。
 私は、国会決議の必要性を議論した与野党国会対策委員長会談で「国際社会の一致した対応が必要だ、軍事的対応のエスカレートでなく、問題の平和的・外交的解決という見地を書き込むべきだ」と主張した。
 決議が最終「国際社会が結束した外交を展開し、平和的な解決を模索すべきである」となったことは本当に良かった。
国連そして国会の決議の目的は何か。北朝鮮自身が結んできた  「朝鮮半島の非核化宣言」や核兵器計画の放棄を明らかにした「日朝平壌宣言」「6ヵ国協議共同声明」の同意に立ち返り、核兵器とその開発計画を放棄すべだということ。北朝鮮は無法行為をやめ、6ヵ国協議に直ちに復帰せよということである。
 こういう情勢の下で、自民党の中川政調会長が、日本の核兵器保有について「議論はおおいにしないと」と発言したことは、言語道断である。非核三原則は国是ではないのか、被爆国として核兵器の全面廃絶を訴えるべき時ではないのか。平和的解決こそ求められているのではないのかと問いたい。

(Update : 2006/11/04)