こくた恵二
こくた恵二のこだわりエッセー

癒着政治打破の道こそ

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 政・官・財の癒着の構造を放置して何が「改革」か。私は国会で山陰自動車道「仏経山トンネル西工事」をめぐる、青木幹雄自民党参院幹事長の圧力・介入疑惑を追及した。
 2001年12月、日本道路公団は投資効果が低いと判断した13件の工事発注を延期した。その中に青木氏の地元仏経山トンネル西工事も含まれていたため、氏は激怒し「なぜ俺(おれ)のところなのか。この件では公団とたたかう」と「恫(どう)喝」電話をした。
 1カ月後、発注延期は解除された。一体この間に何があったのか。公団の「内部調査報告書」に基づいてただした。青木氏への特別視・優遇は際立っていた。氏に対しては前後5回も説明されたが、他の12件にかかわる地域の国会議員には一度も説明なし。
 氏の地元の自治体には県・市・町に至るまで2度も足を運び、工事発注再開の記者会見の前日にそのことを報告するほどの念の入れようだ。
 ウラに政治献金あり。50億円の工事受注で業者から青木氏と自民党に1億6000万。地元のある企業は年間売上高170億円で6000万円を超える献金。ゼネコン最大手鹿島が年間売上高1兆4500億円で自民党への献金が7000万円だ。いかに多額かは一目瞭然(りょうぜん)だ。
 地元では「つぎはぎ道路」と呼ばれ、高速道路より9号線の拡幅やバイパス拡充を望む声が多数だ。
 ムダな道路をつくり続け、国民にそのツケを回して平気。そのウラで莫大(ばくだい)な政治献金。この腐敗と癒着の政治の打破こそ国民の願い。今度の参院選挙、日本共産党の躍進でほんとうの改革の「道」を開こう。

(「しんぶん赤旗」2004年3月2日付、新しい政治めざして)

(Update : 2004/03/02)