こくた恵二
こくた恵二のこだわりエッセー

青年の快挙

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 青年・学生諸君の政府交渉は率直でストレートで実にそう快だった。深夜バスで5日上京し、疲れも見せずに各省庁に要請活動を行うバイタリティー、自らの経験を踏まえ堂々と主張する姿はハツラツとしていた。
 毎年、日本共産党国会議員団は各都道府県代表団とともに省庁と交渉してきたが、青年代表団が独自の要求を持って参加し、交渉の主役として振る舞ったのは、長い間の国会議員団の政府交渉では初めての快挙である。
 「日本国憲法を貫いていくべきだ。自分は殺したくない、殺されたくない」と、ベトナム帰還兵と交流しての訴え。「イラク戦争に加担したくない。デモには参加できないが頑張ってくれ」との舞鶴の青年自衛隊員10人の声の紹介あり。「官房長官に青年の平和への思いを受け止めるよう」ビシッと決めた。
 「デザイン会社に勤めていたが、毎日12時間働いていた。なのに残業代なんか出ない。何とかして仕事を早く終わらそうと手を尽くしたができない。だんだん考えられない状況に追い込まれる。私がやめてから同僚が突然死。彼は4日、5日徹夜することもあったくらい。これ以上こんなこと起きないように指導を!」との訴え。「あなた方は、よほどサラリーマンになりたいの」との官僚の答えに、いっせいにブーイング。「そんな理解では青年の深刻な労働実態、雇用の現状が分かるはずがない」と厳しい批判もなかなかのもの。
 今後は、この政府交渉の成果を青年に返すこと。日本共産党の「若者に雇用を」と訴えるポスターが新たなたたかいを呼びかけている。

(「しんぶん赤旗」2003年9月12日付、新しい政治めざして)

(Update : 2003/09/12)